Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は米国時間6月16日、スタンフォード大学の卒業式でスピーチしたが、卒業生を鼓舞しようとしただけでなかったようだ。シリコンバレーに対する批判も口にした。
Cook氏はスピーチでシリコンバレーについて、そのルーツはスタンフォードにあると述べた上で、責任を取らずに功績を求めていると指摘した。同氏はデータ漏えい、プライバシー侵害、奇跡を起こすといううその約束などの問題を取り上げた。また具体的な企業名は挙げなかったが、こうした企業が生み出しているものについて次のように語った。
「こんなことを言わなければならないとは少し馬鹿らしく感じるが、混乱を作ったならばその混乱の責任から逃れられない。責任を取るということは、物事を徹底的に考え抜く勇気を持つということだ」(Tim Cook氏)
同氏はまたデジタル監視による、自由な表現を抑制するような悪影響にも触れた。
「デジタルプライバシーのない世界では、人とは違う考え方をするという以外に何も間違ったことはしていないとしても、自分自身を検閲し始める。最初から全てを、というわけではない。少しずつだ。リスクを減らし、希望を減らし、想像しなくなり、大胆にやってみることを控え、創造、挑戦をしなくなり、語ることを控え、あまり考えなくなる」(Tim Cook氏)
Appleはプライバシーに注力している。同社は6月に開催しした年次開発者会議「Worldwide Developers Conference」(WWDC)では、電子メールアドレスの代わりに「Apple ID」を利用できる新しいログインシステム「Sign In with Apple」を発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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