長らく計画されていたT-MobileとSprintの合併案が、大きな障害を乗り越えた。両社が譲歩を示したことで、合併が消費者の利益になるのかという点で、ある主要規制当局の懸念が解消されたのだ。
米連邦通信委員会(FCC)のAjit Pai委員長は米国時間5月20日午前、懸念の解消を示唆した。Pai委員長は声明の中で、FCCが260億ドル(約2兆9000億円)規模の合併案を承認するよう、他の委員にも働きかけると述べた。
「FCCが最も優先する2つのことは、米国の地方におけるデジタル格差の解消と、次世代ワイヤレス規格の5Gにおける米国の主導的立場を推進することだ。T-MobileとSprintが本日示したコミットメント(誓約)は、これらの重要な目標を大幅に前進させるものだ」(Pai委員長)
とはいえ、合併計画はまだ困難を脱していない。合併には米司法省の承認も必要だが、司法省はまだ、両社のFCCに対する譲歩が十分かどうかについて公式な声明を発表していない。
Pai委員長によると、両社が示したコミットメントには、合併完了から3年以内に、5Gネットワークの提供範囲を米国人口の97%に拡大し、6年以内にこれを99%とすることや、米国の地方についても、提供範囲を3年以内に85%、6年以内に90%にするといった内容が含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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