Huluの歴史上初めて、同ストリーミングビデオサービスが単一の企業の下で経営されることになった。Disneyは米国時間5月14日、Comcastが保有する33%のHulu株を買収することで合意した。これにより、Disneyは人気の高いHuluの完全な支配権を獲得する。
Comcastが経営から退くとはいえ、同社傘下のNBCUniversalの番組がすぐにHuluから引き上げられるわけではない。ComcastはHuluとのNBCUniversalコンテンツライセンス契約とNBCUniversalチャンネルに関する「Hulu Live」契約を2024年後半まで延長することで合意した。Comcastは自社の「Xfinity X1」ケーブルテレビプラットフォームでのHuluの配信も継続する予定だ。
Huluの支配権獲得により、Disneyはより大きな柔軟性を手に入れた。Huluと「Disney+」をバンドルして割引料金で提供する、といったことも可能になるだろう。Disney+は、Disneyが準備を進めている月額7ドルのNetflix風サービスだ。
Huluの所有企業はこれまでもめまぐるしく変わってきた。2019年初めの時点では、Huluはまだ4つの企業によって所有されていた。Disneyが21st Century Foxを713億ドルで買収したことで両社の株式が統合され、DisneyはHulu株の過半数を獲得した。4月には、AT&Tが傘下のWarnerMedia部門を通して所有していた9.5%のHulu株の売却に合意した。これにより、Huluの所有企業はComcastとDisneyだけになった。
今回のHuluの支配権獲得の背景には、Disneyが野心的なストリーミング計画に着手していることがある。Disneyは4月、Disney+の計画を詳しく説明した。家族向けのサービスであるDisney+は、大人向けのコンテンツが配信されるHuluと補完的な関係になる見通しだ。Disney+は米国で11月12日より提供される予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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