Twitch、著作権保護された楽曲をVODコンテンツでミュート--新たなポリシーを発表

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年08月08日 13時39分

 Googleによる買収のうわさが取りざたされているビデオゲームストリーミングサービスのTwitchが、新たな著作権保護ポリシーを発表した。これにより、同サービスを利用して配信されるビデオオンデマンド(VOD)コンテンツの大半で、楽曲が流れなくなるおそれがある。

 Twitchは米国時間8月6日、VODをスキャンし、ゲーム内およびBGM楽曲の不正使用を調べるために、Audible Magicの音声認識技術を採用する予定だと述べた。同日より開始されたこのプログラムは、30分間のブロックをスキャンし、Audible Magicのクライアントに帰属する楽曲の不正使用が検出された場合は、そのブロック全体がミュートされる仕組みになっている。

Twitchのゼネラルカウンセルを務めるElizabeth "Boo" Baker氏は同社ブログの投稿に、「われわれは著作権所有者の権利を尊重しており、配信者と著作権所有者の双方を守るため、今回の取り組みに自主的に取り組んでいる」と記している。「Audio Recognitionが実行されるのは、VOD内の楽曲のみとなる。われわれは、ライブ配信のスキャンは行っておらず、ライブコンテンツを自動的に削除することもない」(Baker氏)

 同プログラムは実質的に「Content ID」と同じ作業を実行する。Content IDは、動画共有サイト「YouTube」上で著作権ポリシーとコンテンツの管理を扱うデジタルツールセットだ。YouTubeは、Twitchを10億ドルで買収しようとしていることが報じられており、この買収が完了すれば、YouTubeが実施する買収としては、Googleに買収されて以来最大の規模になる。YouTubeは2006年、16億5000万ドルでGoogleに買収されている。

 とはいえ、Twitchは、自社のアプローチがいつでも正しいと保証されているわけではないと認めた。

 Baker氏は、「これによって、誤判定が返されたり、Audible Magicと提携していない著作権所有者のコンテンツが見逃されたりする可能性はある」と記し、自由に使える楽曲をVODに組み込みたいユーザーに向けて、いくつかの提案も示している。

 さらに、Twitchは6日、過去の配信映像を永久保存するオプションを廃止したことも明らかにした。Twitchによると、配信動画のデフォルトの保存時間を長期化できるよう、過去の配信映像から「永久保存」オプションを削除するという。

 Twitchは、今回の動きの前日に、動画のライブフィードと公開チャットルームを統合したライブ動画ストリーミングサイト「Justin.tv」の終了を発表したばかりだ。同サイトは、2007年にJustin Kan氏とEmmett Shear氏によって創設され、2人はその後2011年にTwitchを立ち上げている。

 今回の動きからは、Twitchが買収先となる可能性のある企業を喜ばせるために、自社の立て直しに取り組んでいることがうかがえる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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