ECサービス、PCとは違うスマホならではの使われ方--ドコモ・ドットコム調査 - (page 2)

後藤京子(ドコモ・ドットコム)2014年04月23日 08時00分

スマホメインユーザーの特徴とは

 スマホメインの特徴をもう少し掘り下げてみよう。まずは、スマートフォンをメインで利用する理由についてみると、「時間と場所を選ばない」「手軽に利用できる」といった回答が約7割を占めるほか、女性を中心に「PCよりも起動がはやい」「PCを利用するのが手間」など、スマートフォンならではの携帯性や手軽さを理由に挙げる人が目立った。逆にPCメインユーザーに対し、スマートフォンからの利用が少ない理由を聞いてみると、「画面が小さくて見づらい」が約8割で突出し、その傾向は年代が高くなるほどに強まる。また、商品検索や情報入力が「面倒だから」という理由を挙げる人も目立った。このことから、すぐにサービスを利用できるようわかりやすい構成を意識すること、すなわち、画面サイズを配慮した画像やコメントの表現、情報量の調整、入力項目やフローの簡略化などは、スマートフォン最適化において避けることができない課題と言えそうだ(図2)。

 次に、利用の多いECサービスジャンルについて見てみると、「食品・飲料・酒類」「書籍・雑誌」「衣料品・下着」「日用品・雑貨」といったジャンルの利用が高い。スマホメインのユーザーに限ってみると、「衣料品・下着」「化粧品・香水・ヘアケア用品」などの購入が高くなっている。これは、前述のとおりスマホメインに女性が多く含まれていることが影響していると思われる(図3)。

図3:直近半年間で購入した製品
図3:直近半年間で購入した製品

 利用の多いサービス名を具体的に挙げると、「楽天市場」「Amazon.co.jp」が突出しており、この2強状態は以前から変わることなく続いている。それ以外では「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」「楽天トラベル」「じゃらん.net」「UNIQLO ユニクロ」「ローチケ.com」など、旅行、オークション、チケット、衣類などのサービスが高い利用率を示している。

 またグラフ掲載はしていないが、調査結果から決済手段の利用状況を見ると、全体的にはクレジットカード払いの利用が最多であるが、未だクレジットカードを持つことができない10代においては、コンビニ払いや代引き、銀行振り込みなどの利用率が高く出現している。この傾向は、10代を多く含むスマホメインにおいて、より強く出現している。さらにスマホメインならではの傾向としては、キャリア決済の利用が挙げられる。ECサービスにおいてキャリア決済を導入しているケースは、クレジットカード導入ケースほど多くはないものの、今後キャリア決済が利用可能なサービスが増えれば、その利用機会も更に拡大することが予測される。

 決済手段の利用理由としては、どの決済手段においても「普段から使っていて慣れている」が最多理由だが、コンビニ払いや代引きを利用する人は「クレジットカードを持っていない」という利用に加え、「使いすぎを防止できる」という理由が高いのが印象的だ。利用ユーザー属性と決済手段のアンマッチは購入機会の損失にもなりかねないので、ターゲットユーザーの状況に配慮した決済手段を用意することが重要である。

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