オバマ政権、旧型サムスン製品の輸入差し止め命令に拒否権発動せず

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年10月09日 10時29分

 Barack Obama米大統領は、サムスン製品の輸入差し止め命令に対する拒否権を発動しないことを決定した。

 米国際貿易委員会(ITC)が2件のApple特許を侵害していると判断したサムスン製品に対し輸入差し止め命令を下したが、サムスンはこれを拒否するようObama政権に求めていた。本件については、Bloombergが米国時間10月8日に最初に報じている。

 米大統領にはITCによる裁定を拒否する権限があるが、これが発動されるのは極めて異例のことである。Obama政権は2013年8月、別のサムスン特許侵害訴訟に関連してApple製品に下された販売差し止めを含むITC判断を拒否しているが、それは1987年以降初めてのことだった。同政権は、米国における競争が損なわれる恐れがあるとして、その拒否権を発動した。

 サムスンは、当然ながらその決定に不服だったが、大統領拒否権の発動後になすすべはなかった。

 Michael Froman米通商代表は8日の声明で、サムスン製品の禁止による競争への影響を「慎重に」検討したが、輸入差し止めの続行を許可することを決定したと述べた。Froman代表は、Apple製品に対する前出の裁定も取り仕切った。

 サムスンはこの決定にも不服ではあるが、必ずしもこの裁定による大きな影響を感じることはない。今回の輸入差し止めは、それぞれタッチスクリーン技術とヘッドホンジャックに関する2件のApple特許に関連するものである。サムスンの旧型製品の一部がこれらの特許を侵害すると判断されたが、「GALAXY S4」を含む同社の新型製品はそのように判断されていない。

 ただし、差し止めの対象になる製品のリストはなく、この差し止め命令は「電子メディア機器」と定義されるガジェットを対象とする。サムスンは、この命令が、当初の訴状に含まれていなかった他の製品に適用される可能性に対し、懸念を表明していた。

 Froman代表は声明で、「同命令は、承認された回避設計技術を搭載するこれらの端末およびその他の任意のサムスン製電子メディア機器は対象に含まないと明確に記している」と述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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