スマートフォンXperia Zを使用し、試聴に入っていく。オーディオコーデックはAACの256kbpsとし、音質調整やイコライザに手を加えずフラットのままで聴いてみた。
ROCKから、Primal Scream「2013」を聴く。イントロから静かに鳴っている鈴の音までクリアに耳に入ってくる。空間の広さを感じさせてくれるサウンドで、ボーカルは奥にこもりすぎることなくリズムと溶け合うイメージ。力強さより、楽曲の雰囲気をとらえた音だ。
HIPHOPから、Beastie Boys「Make Some Noise」を聴く。楽曲をそのままストレートに出すサウンド。低域がブンブン鳴らないため、無駄にトガる印象はない。しかし、音は明るめでビートはしっかり刻まれる。左右へ交差する音もこなす感じは、独自再生技術の恩恵だろう。
エレクトロから、Underworld「Always Loved A Film」を聴く。メリハリ感が強調されることなく、静かに美しくアゲていくサウンド。自然と音に体を預けてしまう感覚が心地いい。ROCKと同様に奥行きがあり、鳴りすぎない低域はキラキラ感がより強調される。
女性ボーカルものから、宇多田ヒカル「桜流し」を聴く。極めて静かな始まり。味わいのあるボーカルと主張しすぎないピアノで一気に世界へ入れる感じだ。波紋のように広がっていく音と余韻が体感できる。伸びやかさよりもリアルな音場を追求したようなサウンド。
全体的には、同社ならではの迫力あふれる低音サウンドのイメージを継承しつつも、カテゴリにとらわれない、楽曲に合わせたナチュラルな音を聴かせてくれる印象となった。人によってはもっと低音がほしくなるかもしれないが、無理なく自然に鳴ることと、空間の広がりを感じさせてくれるこのバランス感はやはり絶妙だ。軽やかな装着感と相まってずっと聴いていたくなる。なお、少し音漏れするためボリューム調整には気を付けておきたい。まさに期待を裏切らない本製品の使い勝手とサウンドは、間違いなくBluetoothヘッドホンの大注目作と言えるだろう。
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