デザインよし!通話もできちゃうワイヤレスマウス--中国トンデモケータイ図鑑 - (page 3)

もちろん使いにくいケータイ機能

  • フツーにPCのマウスとして使っても違和感ない

 ちょっと使ってみたところ、マウスにケータイが内蔵されているのは実は便利かもしれないと感じられた。だってPC作業中に電話がかかってきてもそのまま着信を受けることができるからね。メールチェック中に思いついたことがあればすぐに電話をかけることもできる。転送機能を使えば他のケータイやスマホとの連携もばっちりだ。この製品を見て大手メーカーがマウスケータイに参入するんじゃないかとも思えてしまうほどだ。

 ではケータイとしての使い勝手はどうだろうか?よーく見るとディスプレイのすぐ下部側には発信と切断キー、そして十字方向選択ボタンしかない。通常はディスプレイの下段左右のコマンド表示に対するボタンが2つあるはずなのだが、本体小型化のために省かれてしまったのか?そのため非常に操作しにくい。

 まず待ち受け画面からメニューに入るためには十字ボタンの上を押す。するとなにやら某スマホっぽいアイコンが1枚だけ表示される。ここで他の機能を呼び出したい場合は十字ボタンを上下に押してアイコンを切り替えていくのだ。アイコンから下のメニューに入る場合は、今度は発信キーを押す。うーむ操作中は発信キーは使わないものの、どのキーを押すのか頭が混乱してしまう。

  • 作業中に着信があってもすぐに取れるのが便利だ

 さらに使いにくさに追い討ちをかけるのがカメラだ。マウス上部のロゴ部分の中央の透明な窓は実はカメラだったのである。ところがカメラはマウスを握って操作する際、手前側に位置している。つまり撮影時はケータイの上下をひっくり返さないとカメラ部分が手に隠れてしまうのだ。この状態で下側のディスプレイを見て、さらにシャッターを押すなんて無理。しかもシャッターボタンはなんと数字の「#」キーだ。もう操作体系滅茶苦茶なのね。

 そしてもっとだまされたのがマウスの無線機能だ。ネットでこのワイヤレスマウスを見つけたとき、どのお店も「Bluetoothマウス」という表現をしていた。Bluetoothならもしかしたらスマホとも接続できてさらに便利に使えるからこれはいいぞと思って喜んで買った筆者だが、よーく考えたらケータイにBluetoothを内蔵した上で、Bluetoothマウスにもなるなんてのはちょっと無理だよな。

 実は最初、PCとこのマウスケータイをBluetoothでペアリングしようとしてもうまくいかず「見た目だけマウスじゃねーのか!?」と疑ってしまったのだが、無線方式のマウスならそりゃBluetoothは使えないはずだ。また内蔵のBluetoothは音楽と通話用のみにしか利用できない。このあたりも全く機能がわからないだけに、せめてマウスの説明書くらい入れてください(汗)。

  • 操作系統はかなり使いにくいので頭が疲れる

  • カメラを使うときはこのスタイルで。シャッターは#キーだ

  • Bluetooth内蔵だが音楽再生と通話にしか利用できない

3G内蔵で出せば売れちゃうかも

 アイディアよし、デザインよし、マウスとしての使い勝手よしと3拍子揃ったこのワイヤレスマウスケータイ、闇で売られるトンデモケータイの世界に留まらせておくのはなんだかもったいない気がする。PCのアクセサリ・周辺機器大手メーカーに売り込んでまともな商品として売り出してもいいかもしれない。但しその場合はケータイ部分の使い勝手の改良はもちろん必須だ。

 またウェブ利用などはPCを使えばいいのだから、ケータイも通話に特化すればよい。ケータイ内蔵のカメラはUSBでPCとつないだときにウェブカメラになる、なんて機能があったらより便利になるだろう。さらには3G/HSPAに対応してノートPCからWi-FiやBluetoothテザリングでネットアクセス可能になったら最高だ。ちなみに通話機能のない有線のモデムマウスは以前Huaweiが製品を出したことがある。

 この手の複合機能製品は海外ではあまり受けないかもしれないが、案外日本なら売れるかもしれない。もしケータイ機能をあまり使わないとしても、音楽を保存しておけば「ミュージックマウス」としても使えるだろう。もしも万が一日本で「ワイヤレスケータイマウス」が発売されるようなことでもあったら、そのときはぜひこの「トンデモワイヤレスマウスケータイ」の存在を思い出して欲しい。

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