リアル書店で売上1位--TSUTAYAがこだわる書店のあり方とこれから - (page 2)

--大型店化やカフェとの融合など、店舗のあり方自体は大きく変わってきていますね。

  • 2011年にオープンした「代官山 蔦屋書店」

内沢:お客様のご要望にお応えして、品揃えを追求していく、店舗の大型化はどんどん進んでいきます。2000年代に入ると、大手の書店チェーンが次々に大型店の出店を開始しました。

高橋:それに対し弊社は、2003年に「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」をオープンし、これまで行ってきた生活提案の場という考え方をさらに推し進めました。ただ大型化するだけでなく、雑誌や書籍などを文庫、新書あるいは出版社といった区切りではなく、「フード」「トラベル」「ビジネス」などスタイル別のジャンルで陳列した売場を企画しました。

内沢:またTSUTAYA TOKYO ROPPONGIでは、書籍売場とカフェを融合させた「BOOK&CAFE」のサービスを開始しました。いつでも本や映画に囲まれて、自分の時間をくつろげる。ゆったりと自分のためだけに、おいしいコーヒーを味わいながら、買ったばかりの本を読む。第2のリビングであり、新しい発見に満ちたライブラリであるTSUTAYAをご提供できないかと考えております。

  • 「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」のブック&カフェ

 一方で「蔦屋書店フォレオ菖蒲店」「蔦屋書店仙台泉店」などに代表される大型店舗の登場によって、専門書も含めた品揃えを実現しました。それとともにお客様に発見とくつろぎの場であり、ご自宅の書斎や会社の自席ではない、もう一つ別の場所「サードプレイス」としてご利用いただける場所である書店としての役割も広げています。

--店作りや品揃えする際のニーズはどうひろってらっしゃるのでしょう。

内沢:「Tカード」の活用が挙げられます。大きくは2つのマーケティング手法をがあり、一つはエリアマーケティングです。出店する場所にどんな年代、ライフステージのお客様が住んでいらっしゃるかということを分析し、品揃えに反映させています。もう一つが購買者層の分析で、性別、年齢層別にどういったものを購入されているのかを分析し、品揃えに反映させています。

 特にTSUTAYAをいつもご利用いただいているお客様がどんな商品を利用されているのかを分析し、そういったお得意様が喜んでいただけるような品揃えを充実していくよう、常に意識をしています。

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