MNPでのスマートフォン購入を徹底検証:そのメリットと注意事項とは - (page 4)

「一括0円」と「実質0円」と月々の割引額

 MNPに限ったことではないが、現在の携帯電話の価格は複雑怪奇で、もっともわかりにくいものが本体価格の「実質0円」だろう。それに対して「一括0円」というものある。

 実質0円とは、携帯電話価格に相当する分の料金割引を24カ月に渡って行い、24カ月使った結果、分割払いの支払いと相殺されて機種にかかった代金が実質的に0円になるものである。

 決してタダで手に入るわけではない。しかも、ローンを組まされるため、解約や対象料金プラン以外に変更して割引条件から外れると、ローン残金だけが請求される仕組みである。

 そして最も注意しなければならないのが、ケータイ電話の料金と一緒にローン代金を支払うため、万一滞納してしまえば一般のローンの未払い事故と同様、将来、ローンが組みにくくなるなど自分の経歴に傷がついてしまう。

 一方の「一括0円」とは、機種代金が単純にタダである。契約した時点で支払いも完了しているためローンにもならない。しかも、月々の料金割引がある機種は、そのぶんだけ毎月の支払いが安くなる。一括0円と実質0円は似たように見えるが、実質0円では機種の代金分をしっかり払わされることは認識してほしい。

au iPhone 4S 16GBが「一括0円」で購入した場合と「実質0円」で購入した場合の違い

実質0円 一括0円
最初に支払う機種代金 0 0
月々のローン支払額 2,140 0
月々の料金割引 -2,140 -2,140
月々の基本料や通信料の合計 6,560 6,560
月々の支払い額 6,560 4,420
24カ月間で支払い総額 157,440 106,080

 また、同じ「一括0円」でも、月々の割引額は機種ごとに異なるため支払い額は機種ごとに変わってくる。割引の大きな機種ほど安く利用できることになるので、価格重視で機種選びをする際は、月々の割引額こそ確認しておくべき金額だろう。

 なお、月々の割引額はキャリアが一律で決めている額なので、どこの店で契約しても同じ。ならば一括価格が安い店を探すことが有利になる条件だ。

安い店はTwitterで探す

 ケータイの価格はどこで買っても同じではない。一般的にドコモショップなどのキャリア専売店は高く、大手家電量販店はキャリア専売店とほぼ同じか少し安い程度。街の小さなケータイ屋は安いと思われているかもしれない。全体的にはその傾向はあるが、実際、驚くような特価に巡り合うときは、キャリア専売店や大手家電量販店ということも少なくない。

 そこで、安売り情報を探す方法として、ケータイ販売店のTwitterをウォッチすることをお勧めする。Twitterはもはや携帯電話販売店の間でも情報発進手段として定着しており、機種名をキーワードに検索をかければ、特価情報もすぐに見つかるはずだ。

 また、希望機種そのものの情報でなくても、希望するキャリアの機種の特価を連発する店ならば、一度価格を相談してみるのもよいだろう。

MNPをするには

 最後に、MNPをする場合の手続きについておさらいしておこう。事前にキャリアショップかお客様センターに電話してMNP番号を発行してもらい、その番号を持って加入したいキャリアで新規契約するだけだ。電話でMNP番号を発行してもらえば、機種変更と手間はほとんど変わらない。

 また、今回は触れていないが、学割制度や、固定のインターネット回線とのセット割引きも用意しているキャリアもある。異なるキャリアになることで、新しいサービスを受けられるメリットも考えるべきだろう。

 いずれにしても、MNPの特典とかかる費用を十分に計算して、より有利に新しいスマートフォンをゲットしてほしい。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]