コクヨが提案する“協働”スタイル--メディアツールで実践 - (page 2)

 WORKSIGHTは、紙媒体と並行してウェブサイトも同時に展開している。創刊間もない2011年12月にサイトを公開。TwitterアカウントFacebookページも運用して情報を発信している。企業のソーシャルメディア活用の事例としても、注目が浴びている。

 「これまでの一方通行的な情報発信ではなく、媒体をユーザーとの双方向のツールとしてとらえている。社員が1つのオフィスに集まる『センターオフィス』という考えでなく、もっと分散的なワークスタイルの提案をエコライブオフィスやWORKSIGHTは目指している」(山下氏)

  • 「WORKSIGHT」のウェブサイト

 2011年の大震災以降、社会全体で働き方を見直す動きがある。その中で、「会社の中にいる自分」ではなく、「個人」ありきの働き方を企業も無視できなくなってきた。そんな時代だからこそ、企業にこそ多様な働き方を支援する仕組みが求められていると山下氏は語る。「企業だからこそできるアプローチをWORKSIGHTは発信していく」(山下氏)

コワーキングを通じて、社内も変革していくことが重要

 自ら先進的なオフィスや企業のあり方について発信しているコクヨが考える未来の働き方とは何だろうか? コクヨ チーフビジネスプランナーの万木康史氏は、エコライブオフィスの先から、新しい“協働”の姿を模索している。


コクヨ チーフビジネスプランナーの万木康史氏

 「コワーキングは新しいワークスタイルの1つ。フリーランスなどでは比較的ハードルが低いが、企業間ではまだまだ難しい。だがそれぞれのルールを持って企業間で課題を共有することで、よりクリエイティブな発想やアクションが生まれていく。同業種だけでなく異業種での交流も含めて、具体的な動きを作っていきたい」(万木氏)

 また、社外との接点だけでなく、社内の“人材の掘り起こし”のためにもコワーキングの可能性を探るという。「重要なのはリソースの掘り起こしとマッチング。それは個人にも企業にも共通するテーマ。社内にも掘り起こせばすばらしい才能やアイデアを持つ人は点在している。会社の中でも、部署を超えたつながりを作り出すものが生まれるといい」(山下氏)

 多様性のある働き方に対してどう向き合い、そこからどんな価値を生み出していくか――これからの企業に求められる課題に対して、コクヨは実験的なオフィス作りやメディアでのコンテンツ発信を通じて既存のオフィスの“創造的破壊”に挑戦している。

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