ほかにも決定に影響を及ぼした要因があるという。NYTの記事は、Appleのアナリストの試算では、iPhoneを組み立てる作業員の監督に必要な8700人の工業エンジニアをAppleが米国で見つけるのに、9カ月もの時間がかかるとしている。中国だと15日で完了する。
同記事とその情報筋は、米国外で生産する方がいかに容易かを鮮やかに描き出している(非常に多くの米国企業が同じ道を選択しているのはそのためだ。決してAppleだけが米国外で製造しているわけではない)。しかし、その根本にある人道主義的な問題が読者を悩ませる。
Appleが公正労働協会(Fair Labor Association:FLA)に加盟し、今後自社製品の製造に関して透明性を高めていくという先々週のニュースは、(少なくとも米国外の作業員に)希望をもたらすものかもしれない。
製造が米国に戻ってくる可能性はあるのだろうか。NYTの記事は、Obama米大統領が2011年にシリコンバレーの大物とディナーをともにした際、ゲストとして招かれた匿名の人物の言葉を引用している。Obama大統領はSteve Jobs氏に対して、iPhoneを米国内で生産するには何が必要なのか、そしてその仕事が米国に戻ってこないのはなぜなのかと尋ねた。NYTの情報筋によると、Jobs氏は「その仕事が戻ってくることはない」と断言したという。
ところで、Appleはこの記事に関してNYTにコメントしなかった。またFoxconnは、従業員がiPhoneの作業を行うために夜中に起こされたという話について、労働時間に関する厳格な規則があるため不可能だったはずだと述べ、同記事の内容に反論している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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