既存の殻を打ち破る--IT部門の幹部に贈る4つのティップス - (page 3)

文:Patrick Gray (Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子2010年11月24日 07時30分

IT部門のレベルアップ--一般業務を「インソーシング」する

 ほとんどのITマネージャーは、日々の業務に直結しており、何かまずいことが発生すると大きな懸念となる職責をいくつか背負っているはずだ。こういった職責は、ヘルプデスク業務からネットワークの運用に至るさまざまな業務に内在している。たいていの場合、こういった職責を全うする現場のマネージャーがいるとはいうものの、彼らはITマネージャーであるあなたに何度も意見を求めたり、比較的瑣末な意志決定についてあなたの許可を得ようとするかもしれない。こういった場合、当該業務を「インソーシング」するという選択肢を検討してみてほしい。インソーシングとは、「会社内の会社」として機能する独立した組織を社内に設置し、あらかじめ定められた範囲内で自由に予算管理や運用計画の策定を行わせることである。アウトソーシングでは、顧客がサービスレベルの評価指標を設定し、ベンダーは顧客との間に交わされた契約に基づいて概ね独立した運用を行うようになっている。インソーシングでも同様の関係を築くことになるものの、業務自体は自社の従業員が担当することになるというわけだ。

 インソーシングの主な利点は、コスト構造をより細かく規定できる点や、ITマネージャーの管理下に置く作業を軽減できる点だけではない。IT部門内で新たに予算管理や運用管理の責任を担うことになるリーダーを育成できるというのが、最も重要な利点と言えるだろう。さらにインソーシングによって、従業員の起業家精神を育んだり、アウトソーシングの持つ利点を、そのマイナス面を緩和しつつもたらすことも可能となるのである。

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