それは決して確実なことではない。強力で確立された業界は、Googleがやってきてドアをノックしても、それを好まない傾向がある。そして、技術カンファレンスでのデモだけでは(ましてバグの多いものなら)、製品を売り込むことはできない。しかし、「Wintel」の2社独占(覚えているだろうか)が10年間この目標を達成しようとして失敗したあとで、人々がついに耳を貸す準備ができたかもしれないときに、Googleはこの問題に対して自らのやり方で突き進もうとしている。
では、Google TVとは何だろうか。本質的には、テレビとセットトップボックス向けの「Android」ベースのOSで、何年か前にPC業界が逃した主要な目標の1つ、ケーブルテレビや衛星テレビのコンテンツとウェブコンテンツのシームレスな統合を実現するものだ。
IntelとMicrosoftは、PCをリビングルームに置いてもらおうとして、ケーブルボックスやデジタルビデオレコーダーと同じような外見に飾り立てようとした。しかし人々は、自分のエンターテインメントセンターに座って映画を冷却ファンの音でかき消すためだけに、完全な機能を備えたPCをもう1台購入したいとは思わなかった。それに、「Windows」ブランドは家電製品ユーザーの心には響かなかった。お気に入りの番組を見ようとしても、起動時間が長くPCの扱いにくさがあるという点が好まれなかったからだ。
Appleは「Apple TV」で、この海にためらいがちに飛び込み、リビングルーム向けのより小さく目立たないボックスを販売しているが、そのコンテンツ体験を「iTunes Store」の中に閉じ込め、Apple TVプロジェクトにあまり多くのリソースをつぎ込んでいない。最近では、「Boxee」「Roku」「Slingbox」といった多くのデバイスがインターネットのコンテンツをテレビにもたらそうとしているが、それらの製品では、ユーザーは「インターネットモード」と「テレビモード」を選ばなければならず、人々は入力モードを切り替えるボタンを押すことに驚くほど消極的だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境