しかし、開発者が新しい行動データを入手してマイニングを行い、それを基にプレーヤーの欲する種類のバーチャルアイテムを提供できるようになれば、そうした状況は変わるだろう、とGerson氏は示唆した。「消費者に対し、購入する商品について意志を示す機会を与え、それによって、より良い体験を与えることができる」(Gerson氏)
それが本質的に意味することは、iPhoneゲームが、ユーザーの遊び方やユーザーがプレイ中に主張した好みを基にして、ユーザーが購入したいと思っている可能性の高いアイテムを判断できるようになるということだ。一人称シューティングゲームであれば特別な武器や鎧、ファンタジーゲームではさまざまな装備を提供するといったことも可能になるだろう。開発者が、収集したデータの意味を考え、それをプレーヤー体験の向上に活用する限り、可能性は本当に無限だ。
さらに、Gerson氏はクラウドコンピューティングに基づくiPhoneゲーム機能にも未来があると考えている。Gerson氏によると、それがどのように展開するかを正確に述べるのはまだ早すぎるが、要点を言えば、開発者は今後、ユーザーのネットワーク接続が切断されたときにマルチプレーヤーゲームを1人用ゲームに自動的に変換する方法を習得することになるという。さらに、同氏によると、データ分散における技術の進歩により、マルチプレーヤーゲームはAT&Tの「EDGE」ネットワーク上でも今より快適に動作するようになり、3Gでなくてもネットワークゲームをシームレスにプレイできるようになるという。
Appleが常に手の内をひた隠しにすることを考えると、iPhoneの今後のバージョンやOSでどのような技術革新が登場するかを確実に知る方法はない。もちろん、推測できることはたくさんある。そして、ほとんど無限の選択肢を与えられているプレーヤーにとって意味のある刺激的なゲームを作りたいと考えている開発者は、常に他者よりも一歩先を行く必要があるだろう。
もちろん、新たな革新の実装の仕方も重要である。新機能を公開したとしても、そのことによって平凡なユーザー体験しか実現できないのであれば、誰にとっても何の意味もない。しかし、適切に実装されれば、新機能は破壊的な効果を生み、その分野の人すべてがたちまち注目するようになるかもしれない。
iPhoneが限定的とはいえ機能的なコンピュータであることを考えると当然のことだが、iPhone環境は非常に柔軟性が高い。そのため、ゲームとそのほかのアプリの両方において、今後実現するだろう革新の種類に限りがないことは確かだ。しかし、ゲームがiPhone向けアプリの中で最も人気の高いジャンルの1つであることを考えると、新しい種類の機能の進化が目立つことが確実な分野が1つあるとすれば、最も活気のある分野はゲームであることは間違いないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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