【レビュー】誰もが納得する誉れ高き一台--ペンタックス「K20D」 - (page 5)

ペンタックス
内容:2006年11月に発売されたペンタックス「K10D」は、その高性能かつ優れた操作性により多くのカメラファンに支持された一台だ。その「K10D」に更なる高画質を与え新生させたカメラがペンタックス「K20D」である。それは同時にペンタックスというカメラメーカーの変革をも象徴する一台となった。

使い続けることを前提とした機能拡充

 K10Dに搭載されていた手ぶれ補正機構「シェイクリダクション(SR)」はK20Dにも搭載されており、新旧レンズを問わずに、およそシャッター速度にして2.5〜4段分の手ぶれ補正効果を得ることができる。またこのSR機構を利用した「ダストリダクション(DR)」も強化され引き続き搭載されている。更に新機能の「ダストアラート」も用意された。

  • ダストアラート機能を利用して撮像素子についたゴミを確認する。実際にカメラマウントを覗いた状態をモニターに画像で表示してくれるので、どこにゴミが付着しているかが判りやすい

  • DA*16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM 絞り優先モード+1EV、1/45s、F2.8、ISO800、WBマニュアル、人物モード、ファインシャープネスON、SR ON あまり明るくない室内でのスナップ。ISO800での高感度撮影だが非常にノイズの少ない画像だ。睫毛の描写もシャープで肌のトーンもよい。低速シャッター速度だが手ぶれ補正が効いていてブレもない

 K20Dには通常のシャープネスに加えてファインシャープネスが用意されている。通常のシャープネスよりも輪郭のエッジを細く強調することで、髪の毛や細い木の枝などの描写に適しているという。このファインシャープネスと約1460万画素の高解像度の組み合わせにより、より精細な画像を得ることができる。

 またK20Dではライブビュー撮影も可能となった。これは最近のデジタル一眼に多く搭載されている機能であり、ペンタックスのデジタル一眼としては初めての搭載となる。これにより背面液晶モニターに映し出された画像を見ながらの撮影ができる。

 ただしK20Dでは、絞りを絞り込み被写界深度などを光学ファインダーで確認する「光学プレビュー」、実際に撮影する前に試し撮りして液晶モニターで確認ができる「デジタルプレビュー」等と並ぶプレビューの方式の一種という扱いになっており、切り替えもレリーズボタン周りのレバーを右に回すことで行う。ただし「ライブビュー」「光学プレビュー」「デジタルプレビュー」の切り替えは、事前にカスタムメニューからいずれかを選択しておく必要がある。またライブビューを表示させている状態において、絞り値やシャッター速度、ISO感度などを操作することができない。

 つまり、ライブビュー画像を見ながらの露出調整は不可能である。あくまでも事前に設定した露光値を基に画像を確認する為のプレビューとの位置づけだ。しかしこれではせっかくのライブビュー撮影としての自由度が半減してしまう。画像を見ながらアングルも露出も自由に変えて撮影していける点こそがライブビュー撮影の魅力と言えるからだ。これに関してはぜひとも改善していただきたい。

  • 新たに搭載されたライブビュー撮影機能。これにより背面液晶モニターに映る画像を見ながらの撮影が可能となった。液晶モニターには方眼罫線を表示させることもできる。ライブビュー状態での露出調整はぜひとも可能としてほしい

  • DA*16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM マニュアルモード、1s、F2.8、ISO100、WBオート、鮮やかモード、ファインシャープネスON K20Dを三脚に固定してライブビューでの夜景撮影。ファインシャープネスONにより建物や観覧車の鉄骨のエッジもシャープに描写されている

  • DA18-55mm F3.5-5.6 ALII 絞り優先モード+0.5EV、1/125s、F8、ISO100、WBオート、風景モード 春の日差しを受ける草葉を地面すれすれにカメラを構えてライブビューにて撮影。光に輝く葉の細い毛も1460万画素の解像力とファインシャープネスで精細に描写

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