NASAはこれまでに3台の探査車を火星に送ってきた。ミッション「パスファインダー」の一環として火星に送られたのがソジャーナー号と呼ばれる小さな探査車だ。ソジャーナーは1996年12月4日に宇宙へと旅立ち、1997年7月4日火星に到着した。このミッションの目標は、火星表面に科学機器を設置し、地球から遠隔操作するのに適した方法を見つけることだった。パスファインダー・ミッションは成功した。設計時は7日しかもたないと想定されていたソジャーナーは、その12倍にあたる84日間にわたって火星を探査し、火星の大気および地質に関する貴重なデータを地球へと送った。84日間といえば、長いようには思えないかもしれないが、ソジャーナーが科学者たちに提供した情報は、非常に重要なものだった。これが次のミッションを計画する上で役立つことになる。2003年の6月10日と7月7日、さらに大型の探査車スピリットとオポチュニティが打ち上げられ、どちらも2004年1月に火星に着陸した。数々の挫折と技術的問題を抱えながらも、この2台の探査車は予定されていた寿命を大幅に超えて、現在も火星の表面を画像撮影し、火星の土壌と地質学的組成について実験を行っている。写真は、双子の探査車スピリットとオポチュニティがパスファインダーミッションのフライトスペア機とポーズをとっているところ。
提供:NASA