Web 2.0時代における展示会の意義とは--世界最大の展示会「CeBIT」運営者に聞く - (page 3)

インタビュー:永井美智子(編集部)
文:加藤さこ
2007年05月10日 07時00分

――世界最大のIT関連の展示会として、CeBITが果たすべき役割をどのように考えていますか。

 CeBITは、海外からの来場者数が10万人を超えています。米国のCESは米国内からの来場者が多いという特徴がありますが、CeBITは年々、グローバルになっています。まさにITビジネスのメルティングポットと考えることができます。

――毎年ハノーバーで開催していますが、ホテルが近くにあまりなく、別の都市から何時間もかけて展示会場まで通わなければならないという不満の声を聞きます。別の場所に移る予定はありませんか。

 確かに近郊ホテルの数は十分ではないですね。しかし、120本ほどの特別列車も出ていますので、交通の問題はないですよ。駅や駐車場を整備したので、かなりアクセスしやすくなっていると思います。場所を変えるほどの問題ではないと思いますよ。敷地面積は世界最大で、幅36kmもあるわけですから、簡単にこれだけの設備を動かすわけにはいかないですね(笑)

――2008年のCeBITの見どころは。

 大きな変革として、期間を縮小して6日間にすることが挙げられます。来場者はこれにより、コストの効率化が図れます。

 また、我々の考え方も変えていきます。従来、展示をする側の考え方を優先していましたが、これからは来場者の目線を大切にしていきます。技術ごとの見せ方ではなく、ソリューションごとに集約して展示をしていきます。携帯電話、家電などというような個別の展示方法は意味がなくなり、すべてはソリューションの一部にすぎなくなると考えています。たとえば、非常に小さな機器を使って家族の写真を撮る、その同じ機器を使ってビジネス作業もするといったように、分けようがなくなってくるでしょう。

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