「モバイル通信事業は利益が出やすい」--サイボウズの自信の理由 - (page 2)

永井美智子(編集部)2006年06月20日 20時16分

--本サービスの時点ではアプリも提供していくのでしょうか。

 その可能性が高いですね。

 日本は携帯電話のメールが発達しているので、ユーザーは本当は外出時にも会社のメールアドレスでメールをやり取りしたいと思っています。現状ではそれを実現するには手間がかかるので、もっと簡単にできるようにしたい。

 それから、やはりスケジュール機能ですね。端末を開いた瞬間に自分や上司のスケジュールがわかるようになれば面白いと思います。そうすれば、営業の人が自分の携帯電話を開いて、取引先で「次は○○日に部長を連れて来ます」といったことが言えますからね。

--ご自身が一番欲しいのはどんな機能ですか。

 私はやはりスケジュールのチェックですね。今はメールで自分の携帯電話に予定を送るようにしているのですが、端末を開けばすぐに今週のスケジュールと来週のスケジュールがわかるようにしておきたいですね。

 あとは、feedpathと連携したいと思っています。携帯電話は緊急なときだけではなく、空き時間を潰すために使うことも結構ありますよね。「今見たいから端末を開く」のではなく、「時間が空いているから開く」ということもあると思うんです。空き時間にフィードパスを使って、ニュースや自分がいつもチェックしている人のブログが読めると快適ですね。

--そういったサービスはいつごろ実現するのでしょう。

 実はあまり長期的な計画はまだ描いていないんです。できるだけ早くサービスを始めたいと思いますが、どういったサービスをどの順番で出していくかというのは、ニーズを見ながら決めたいと思っています。

 ただ、モバイル通信電話サービスを始めることは決まっていますので、グループ会社はみな対応できる体制をとっています。少なくとも、2年以内には今言ったようなサービスは一通り用意しておきたいですね。

--将来的には、独自端末も作っていく計画ですよね。

 やりたいですね。画面の大きさや使い勝手を考えると、ちょっと大きめの物が欲しいなと思ったりもしています。サービス開始から2年ぐらいで実現したいと考えています。

--経営的な視点で考えると、モバイル通信事業で毎月ある程度決まった売り上げが立つというのは大きいのではないでしょうか。

 はい、ありがたいです。グループウェアの場合、保守売上が全体に占める割合は2割程度なんです。ですので、新規契約が減ると、そのまま売り上げが減ってしまう。もう少し事業の安定性が欲しいというのはありました。

--どの程度の規模の事業に育つと考えていますか。

 上を見ると、結構すごいですね。サイボウズ単体の売上高は2006年3月期でで33億2000万円ですが、その何倍かにはすぐになってしまいます。

  例えば、1人あたりの利用料金が月額5000円とします。そして、いまのサイボウズユーザーの5%にあたる10万人が加入したとすると、月間5億円、年間60億円の売上規模になる。ただ、利益率はソフトウェアよりも低くなります。

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