NTPは米国時間7月9日、携帯電話端末への電子メール配信に関する特許を侵害されたとして、携帯電話製造の世界的大手6社を提訴した。
「BlackBerry」を手がけるResearch In Motion(RIM)との特許訴訟で勝利を収めたNTPだが、今回はApple、Google、HTC、LG Electronics、Microsoft、Motorolaを相手取り、バージニア州東部地区米連邦地方裁判所に提訴した。NTPは、ワイヤレスネットワークを介した電子メールの配信に関連して同社が保有する8件の特許をこれら6社に侵害されていると訴えている。被告として名前が挙がった企業は、携帯電話を製造しているか、ワイヤレスで電子メールを配信するためのソフトウェアを手がけている。
RIMと5年に渡って特許侵害訴訟を争ったNTPは、ワイヤレス業界を人質に取ろうとするパテントトロールだと揶揄されてきた。しかしNTPの創設者は、そういった見方を否定している。
NTPの共同創設者Donald E. Stout氏は、声明で次のように語っている。「ライセンス契約なしにNTPの知的財産を使用するのは、当社および当社のライセンシーに対して全く不公正な行為だ。その革新的な業績と投資に対して、ワイヤレス電子メールのベースとなった基礎技術の発明者である故Tom Campana氏とNTPの株主を認知してもらい、公平かつ適切に補償してもらうためには、残念ながら訴訟という手だてしかない。われわれは、知的財産を保護するために必要な措置を講じた」
NTPがその他の携帯電話メーカーに矛先を向けるのは時間の問題に過ぎなかった。同社は9日に発表したプレスリリースで、RIMとの訴訟において「裁判で主張したすべての論点は正当な論拠があり、RIMが故意に侵害したものと認められた。さらにこの判決は、米連邦巡回控訴裁判所での控訴審において最終的に支持された」と述べている。
NTPとRIMの訴訟は、6億1250万ドルにのぼる和解金の支払いで2006年に決着がつき、RIMは現在、NTPから特許のライセンス供与を受けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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