Steve Jobs氏とAppleはここ2週間ほど、メディアの見出しを十分に統率できていないようだ。Bloombergは米国時間1月16日午後、Jobs氏が肝臓移植を検討していると伝えた。
BloombergのConnie Guglielmo氏による電話取材の中で、Jobs氏は自分の健康状態についてコメントすることを拒んだ。「私のことは放っておいてくれ。なぜそれが重要なんだ?」
この記事は、「Jobs氏の病状を監視している」という匿名の情報筋の話を引用し、Jobs氏は「2004年に行ったすい臓ガン手術後に合併症が生じたことを受け」移植を熟考している、と伝えている。
Appleの広報担当者は、同社がBloombergの報道についてコメントすることはないと述べた。
Jobs氏は1月14日、療養休暇のため最高経営責任者(CEO)職を半年間離れると発表した。Jobs氏が急激に痩せた理由に対する謎から、Jobs氏を悩ませている問題について、ありとあらゆる憶測が飛び交った。Appleの従業員に宛てた電子メールで、Jobs氏は次のように書いている。
「ここ1週間で私は、自分の健康に関する問題が当初考えていたより複雑であることを知った。私自身、表舞台を離れて健康に注力し、さらに、Appleにいる皆が素晴らしい製品の提供に注力できるようにするため、6月末まで療養休暇を取ることにした」
「私はTim Cookに、Appleの日常業務の責任を担うよう依頼した。彼と他の経営陣が、立派に仕事をこなしてくれるものと思っている。離職中も、重要な戦略決定にはCEOとして関わっていくつもりだ。取締役会はこの計画を全面的に支持してくれている」
Jobs氏は、ハイテク業界におけるロックスターのような人物だが、私生活はプライベートにしておきたいと望んでいる。他の有名人と同じくJobs氏も、自分の健康状態や他の私生活のさまざまな側面について、他人があれこれ気にかけるのをやめてほしいのだ。しかし、私生活にまで関心が集まるのは、Jobs氏のような人物にはつきものでもある。
取りつかれたように有名人のことを知りたがるのは、文化の一部だ。Googleで最も人気の高い検索語句を調べるか、芸能ワイドショー「Entertainment Tonight」を見るかすれば、そのことがすぐわかる。
それでも、そっとしておいてほしい、静かに自分の健康上の問題と取り組ませてほしいとJobs氏が願うのは理解できる。筆者もJobs氏に同情する。同氏は誰にも何も言う必要はない。だが、「Apple Inc.」は、多くの人にとって「Jobs Inc.」も同然なのだ。残念ながらJobs氏には、Jobs Inc.とほぼ同義語の企業の最高責任者として、ある程度は開示する責任がある。
この記事にはDan Farberが協力した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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