ついにGoogleは、オープンソースのウェブブラウザ「Google Chrome」のMac版およびLinux版を望む顧客の要望に応じ、各製品版のリリースが2009年前半に行われる予定であることを明らかにした。
Chromeのグループ製品担当マネージャーであるBrian Rakowski氏は、依然として必要な作業が残っていることを示唆して、以下のように語った。
(Macの開発を手がける)プロジェクトチームは、現在すでに、ほとんどのウェブページのレンダリングを可能にしている。しかしながら、ユーザーエクスペリエンスに関しては、まだ非常に基本的な段階にある。われわれは、機能面での充実を図ることには、それほど多くの時間を費やしてこなかった。依然として、安定化およびアーキテクチャの正常化へと、繰り返し取り組んでいるところである。
今後も改良が必要とされてはいるものの、少なくとも(Mac版およびLinux版のリリースが)重要事項にリストアップされているのは確かである。とはいえ、真に疑問となるのは、なぜ当初から、これが最重要事項としてリストアップされなかったのであろうかという点である。Windowsユーザーにとっては、何の障壁もなく(当初からリリースが行われたが)、MacおよびLinuxユーザーの中には、(とりわけMac陣営に)アーリーアダプターが、(とりわけLinux陣営に)技術的知識の豊富な人々が幅広く含まれているのである。
こうしたグループの人々こそ、まさにGoogleが、Chromeを使ってほしいと望んでいる対象ではないだろうか?
Internet Explorer(IE)を使用する大勢のメインストリームユーザー層を取り込みたいという願いは理解できるし、Windowsプラットフォーム上で、(IEに)対抗するブラウザを提供して、少しはMicrosoftに打撃を与えようとする目論見は分かるのだが、筆者は、Windowsという最も安定したシェアのOS向けに、革新的な打撃をもたらすブラウザをまず投入することに、どれほどの意義があるのかを理解できないでいる。
エバンジェリストの多くは、Macのユーザー層に見出され、新境地を切り開くギークの多くは、Linuxのユーザー層に存在するのである。どちらのユーザー層も、(以前は)正当に評価されていなかったOSを、一般的に長く使い続けており、愛着も深い。
筆者ならば、こうしたユーザー層を最初に狙いたいが、何はともあれ、ようやくGoogleは、こうしたユーザー層向けに、まもなくChromeをリリースすることを決定した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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