Appleは、Mirror Worldsが保有している特許に関連する訴訟において、特許を侵害していないという判決を再び勝ち取った。
米国時間9月4日、ワシントンの連邦巡回控訴裁判所は、2011年4月に米地方裁判所によって下された、Appleの主張を認めるという判決を支持する裁定を下し、その内容(PDF)を公開した。
この訴訟はもともとMirror Worldsからの申し立てによって始まったものであり、同社はAppleの「Mac OS X 10.4」(Tiger)以降のMac OS、および「iPhone」や「iPod」「iPad」といった「iOS」デバイスに搭載されている機能によって特許が侵害されていると主張していた。イェール大学のコンピュータサイエンスの教授David Gelernter氏によって創設されたMirror Worldsは、こういったさまざまなOSを搭載しているデバイス上で利用可能となっている「Cover Flow」や「Spotlight」「Time Machine」という機能でAppleが特許を侵害してきているとして提訴したのだった。
2010年10月に下された陪審員による評決では、Appleの特許侵害が認められ、6億2500万ドル以上の損害賠償が命じられていた。Appleは、この賠償金額が高すぎると主張するとともに、証拠を再評価するよう裁判所に申し立てを行っていた。そして6カ月後、米地方裁判所のLeonard Davis判事はAppleの主張を認め、本件における陪審の判断は重要であるものの、陪審は裁判所が事実として受け入れていないMirror Worldsの主張に影響された可能性があると指摘し、先の判決を覆した。
Davis判事は当時、「本件において、Mirror Worldsは陪審員に対して強く訴えかけることに成功したかもしれないが、法律上必要となる、重要な要件を支持できるだけの確固たる証拠を提出することができなかった」と記していた。
その後、Mirror Worldsは控訴し、4日に判決が下されたというわけだ。
本件は、Appleとその他のテクノロジ企業との間で、多額の損害賠償をかけて争われている数ある訴訟のうちの1つである。大きな注目を集めているApple対サムスン電子の最近の訴訟では、特許(それ以外のものも含めて)をめぐって史上最高額の損害賠償金をかけて争われていた。同訴訟では、サムスンが複数の携帯電話でAppleの特許を侵害していると陪審員が認めた結果、サムスンは10億ドルを超える損害賠償金の支払いを命じられている。なお、この訴訟もMirror Worldsの訴訟と同様、控訴審に向かうことだろう。
4日の判決については、Bloombergが先に報道していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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