【Duolingo JAPAN Report】『Duolingo 語学学習の有無によるシニア層の私生活の意欲に関する比較調査』を発表

Duolingo, Inc. 2024年09月10日 13時00分
From PR TIMES

語学学習の有無によって、新しい学びに対する意欲に約2倍の差!語学学習者は自己肯定感が高く、目標意識も強い傾向に



世界で最もダウンロードされている語学学習アプリ「Duolingo」を提供するDuolingo, Inc.(本社所在地:Pittsburgh, USA、以下「Duolingo」)は、「敬老の日」を機に、イキイキと過ごす秘訣を探るため、60歳~99歳の600人を対象に『語学学習の有無によるシニア層の私生活の意欲に関する比較調査』を実施しました。
体の衰えや、認知機能の低下といった年齢を重ねることにより生じる変化に多くの人が不安を抱いており、70%以上の人が認知症対策が必要だと感じていることが分かりました。また、外部とのコミュニケーションの頻度や目標の有無といった認知機能以外の事柄において、現在語学学習をしている人(以下、語学学習者)と語学学習をしていない人(以下、非学習者)で比較を行ったところ、非学習者に比べ学習者は新しい学びに前向きで目標を持って生活していることが明らかになりました。(※1)
※1:本調査リリースは、調査パネルへのアンケート結果を基にしたものであり、語学学習が認知症予防に効果があることを実証するものではありません。

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日本における65歳以上の人口は、総人口の29.1%(※2)に当たる3,623万人となり、「超高齢社会」に突入しています。さらに、令和4年から5年にかけて実施された調査によると、令和4年における認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)、認知症の前段階と考えられている軽度認知障害は558.5万人(有病率15.5%)※2と推計されており、高齢化の進展とともに、認知症の人も増加しています。
「人生100年時代」を迎え、健康寿命の延伸することが健康で自分らしい暮らしを続けることに繋がり、そのためには健康だけではなく、人や地域とのつながりや、生きがいを持つことが大切だと言われています。日本において、厚生労働省は2019年に「健康寿命延伸プラン」を策定し、2040年までに男女ともに健康寿命の3年以上延伸を掲げました。そのなかで具体的な取り組みの柱の一つとして「介護予防・フレイル対策、認知症予防」が位置づけられ、産官学で様々な取り組みが行われています。そこでDuolingoでは、認知症予防の必要性や取り入れている認知症予防に加え、外部の人とのつながりや新しい学びなどの事柄において語学学習者/非学習者によって違いがあるのかについてより深く調査するため、60歳以上の600人を対象にインターネット調査を実施しました。
※2:リンク">令和6年版高齢社会白書
調査サマリー
<認知症予防の実態>
- 約5割の60歳以上のシニアが、記憶力の低下や物忘れなどの認知機能の低下に不安を抱いている
- 認知症予防への必要性については、約70%の人が、「必要」と感じている
- 認知症予防のために、実際に何かしらの行動を起こしている人が83.8%
- 語学学習をしている人のうち、69.6%が認知症予防のために語学学習に取り組んでいると回答
- 認知症予防のために語学学習に取り組んでいると回答した人のうち、4人に1人が10年以上語学学習を継続

<語学学習の有無による生活態度や意欲の比較調査>
- 語学学習者の約半数が週に1、2回程度以上と定期的に家族以外の人とのコミュニケーションをとっている
- 具体的に達成したい目標があると回答した語学学習者は34.8%、さらに、なんとなく考えている目標があると回答した人は43.2%。一方で、54.5%の非学習者は、目標を持っていないと回答
- 語学学習者は、現在の自分自身に対しての自信や自己肯定感が非学習者よりも高めの傾向(「非常に高い/かなり高い」と回答した語学学習者の45.9%、非学習者では35.4%)
- 「新しい学び」への興味/意欲に関して、語学学習者と非学習者では、「興味ある/意欲がある」と回答した人は約2倍の差
- 語学学習者に対して語学学習してよかったと思うこととして上位に上がった回答は、「他の国や文化、政治など興味・関心が持てるようになった」、「語学学習により、充実した生活が過ごせている」、「海外旅行が楽しめるようになった/不安が軽減された」

調査結果詳細
シニアの約2人に1人が不安を抱く認知機能の低下。8割以上が何らかの対策を講じていることが明らかに
60才以上のシニアに対して、年齢を重ねることに対しての印象を聞いたところ、「不安」と回答した人が最も多く、回答者の85.6%が何かしらの不安を抱えていました。不安を感じる具体的な内容として「体の衰え」(65.8%)が最も多く、ついで「記憶力の低下 / 物忘れ」(49.8%)という結果となり、身体的な不安以外にも認知機能の低下にも不安を抱いている様子が明らかになりました。
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また、認知機能の低下により生活に支障をきたす状態である認知症に対する予防の必要性について質問したところ、70.8%の人が、「必要」(とても必要だと思う/必要だと思う)と回答しており、その理由として、「今まで通り自立した生活がしたいから」(67.7%)、「家族や身内などの周りの人に身体的・精神的な負担をかけてしまうから」(65.2%)、「要介護にならないため」(60.2%)が多く上がっていることから、認知症の発症による生活の変化を懸念していることが分かります。実際に「認知症予防として行っていることはありますか」という質問に対して、「実施していることはない」と回答した人は16.2%にとどまり、83.8%が実際に何かしらの行動を起こしていることが分かりました。
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認知症予防には語学学習が効果あり?神経細胞を刺激し、脳機能の低下を防ぐ

認知症予防には食生活の改善や運動などがよく知られていますが、近年「語学学習」も注目されているようです。
本調査においても、語学学習に取り組んでいる人のうち、69.6%が認知症予防のために取り組んでいると回答し、そのうち4人に1人は10年以上も学習を続けていることが明らかになりました。
Duolingoでは実際に語学学習が認知機能低下および認知症のリスク低減に役立つものなのか、公立諏訪東京理科大学 工学部 情報応用工学科 篠原 菊紀氏にコメントをいただきました。

<<公立諏訪東京理科大学 工学部 情報応用工学科 篠原 菊紀氏によるコメント>>
- 第2言語の学習は認知機能低下予防・認知症予防に役立つ可能性がある
- ゲーム性のある学習はやる気を維持しやすい
- 区切りのいい短時間学習は、オフライン学習を促進する

バイリンガルであることと認知症の発症が4,5年遅れることが関わることが報告されています。複数の言語を処理する神経ネットワークを持つことが、脳損傷が起きたときのバイパスとなりうるからではないかと考えられます。世界保健機関(WHO)が2019年に公表した「認知機能低下および認知症のリスク低減〔Risk Reduction of Cognitive Decline and Dementia〕」のためのガイドラインでは、推奨しうることとして、運動、禁煙、野菜・魚が豊富バランスのいい食事、高血圧、高脂血、高血糖への介入と並んで認知的トレーニングがあげられていますが、第二言語の学習はこの認知的トレーニングにもあたります。歳を重ねると記憶や情報を一時的に脳にメモしながらあれこれ考えたり、行動したりするワーキングメモリの力が低下しがちですが、第二言語の学習や利用はこのワーキングメモリのトレーニングにもなります。
しかし、いかに役に立つ学習であっても続けるのは大変です。その点で、学習した内容について「いいね!」に近いメッセージが即座にかえってくるような、学習の進行に達成感を与えるゲーム性を持つDuolingoはやる気の維持に役立ちます。「やる気」は脳では線条体という部位に関わります。ここで、行動と行動への報酬(ほめられることも報酬です)が結びつくと、その行動をしようとしただけで線条体が予測的に活性化します。これがやる気とされているため、Duolingoはやる気の維持に役立つわけです。Duolingoの機能だけではなく、自分自身でも学習を始めたこと、ちゃんとやったこと、「あ~、楽しかった、またやりたい」と言ったり思ったりするとやる気の維持に役立ちます。
さらに、「ほめられること」(自分自身をほめることを含め)は「オフライン学習」を促進します。わたしたちは勉強をしている時、その最中が学習だと思いがちです。しかし、ここ10年程の研究で、休憩中とか、睡眠中とか、実際には学習していない時に、脳は学習を進め、記憶の定着やスキルアップを行っていることがわかってきました。加えて、ほめることだけで、このオフライン学習が促進されるのです。ですから、Duolingoのやる気維持システムはオフライン学習の促進にも役立ちます。
この点では、Duolingoの区切りのいい短時間学習(いわゆるスキマ学習)も、間に必ずオフラインが生じる分、学習を促進します。また、人の集中力をそう続くものではないので、10~15分で終わる学習法は、手ごろであり、集中しやすく、効果も得られやすいと思います。


語学学習を行うシニアは自己肯定感が高く、活動的な傾向
認知機能の低下・認知症リスク低減が期待できる語学学習ですが、それ以外にはどのようなメリットがあるのでしょうか?Duolingoでは、シニア世代における語学学習の影響を探るため、語学学習に取り組んでいる人(語学学習者)と取り組んでいない人(非学習者)を比較し、家族や外部とのコミュニケーション頻度、新しい学びへの積極性・意欲、自己肯定感などにどのような違いがあるのかを調査しました。その結果、語学学習者は、これらの面においてもポジティブな傾向が見られることが明らかになりました。

まず、家族とのコミュニケーションの頻度に関しては、週に1、2回程度以上の雑談をしていると回答した語学学習者は68.5%なのに対して、非学習者は58.6%と語学学習の有無で家族とのコミュニケーションに若干の差が見られました。また、家族以外の繋がりの機会においても、週に1、2回程度以上と定期的に外部とのコミュニケーションをしている語学学習者人は52.3%(全体の26.1%)である一方で、非学習者では38.6%(全体の19.3%)となり、語学学習している人の方が外部とのコミュニケーションに積極的な傾向があるようです。
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物事への意欲を探るため、「新しいことを学ぶことに関して、どの程度意欲を感じますか?」と質問したところ、語学学習者のうち「興味がある/意欲がある」(「とても興味がある/意欲がある」「少し興味がある/意欲がある」)と回答した人が84.8%であったのに対し、非学習者ではその割合が42.4%にとどまり、両者の間に約2倍の差が見られました。学習動機にもやや違いが見られ、非学習者は新しい学びに対して「老化予防のために必要だと思うから」という外発的動機が最も多く見られましたが、語学学習者は「自分の視野を広げたいから」、ついで「新しいことを学ぶのが楽しいから」と内発的動機が主で、学びそのものを楽しむ傾向があるようです。
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一般的に学習意欲・成長意欲の高い人は、自分が成長するために積極的であると考えられます。本調査でも語学学習者/非学習者の両者に、「現在、行っていること」(複数回答可)を伺ったところ、語学学習者の86.6%がボランティア活動や、楽器の演奏などの語学学習以外の活動もしていたのに対し、非学習者は57.7%に留まりました。認知症予防に関わらず、語学学習者は、自分の視野を広げるために興味や趣味の活動にも意欲的であることが分かりました。

さらに目標意識に関しても、語学学習者は非学習者に比べて目標を持つ傾向が高いことが明らかになりました。「現在、達成したいと考えている目標はありますか?」と質問したところ、語学学習者のうち34.8%が「具体的に達成したい目標がある」と回答。「なんとなく考えている目標がある」と回答した人(43.2%)を合わせると8割近くが何らかの目標を持っているのに対し、非学習者は「目標は持っていない」と回答した人が半数以上(54.5%)と、語学学習者/非学習者で目標の有無が大きく分かれる結果となりました。
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こうした意欲や目標意識の高さは、自分に対する自信や自己肯定感に影響を与えている可能性があります。現在の自分自身に対する自信や自己肯定感がどのくらいあるのかを質問したところ、語学学習者の45.9%が「非常に高い/かなり高い」と回答したのに対し、非学習者では35.4%にとどまりました。
さらに、語学学習者に対して「語学学習を始めてから、自分自身に対する自信や自己肯定感に変化はありましたか?」と尋ねたところ、高まった(非常に高まった・少し高まった)と回答した人が58%となり、語学学習が自己肯定感の向上にも寄与していることが示唆されました。
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60歳以上の語学学習者の約半数が10年以上も語学学習を長期継続。それにより、他のことに関心が高まり、充実した生活が送れていると回答
Duolingoでは語学学習をしているシニアに対しても語学学習の実態調査を実施しました。60歳以上の語学学習者の80.7%が英語を学習しており、次いで中国語、韓国語を学んでいることが分かりました。さらに、10年以上学んでいると回答した人が45.8%と最も多く、継続して学習している様子が明らかになりました。
語学学習してよかったと思うことについて質問すると、「他の国や文化、政治など興味・関心が持てるようになった」、「語学学習により、充実した生活が過ごせている」、「海外旅行が楽しめるようになった/不安が軽減された」という回答が上位に上がりました。
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- Duolingoユーザーが語学学習を始めたきっかけ

私が語学学習を始めたのは、世界一周旅行に行きたい、それに向けて英語ができた方が良いと思ったことがきっかけでした。英語を学ぶために様々な学習方法を試しましたが、最も長く続けられた学習法はDuolingoでした。年齢の若い人と比べると、「新しいこと」を覚えることが難しくなっていきますが、Duolingoでは繰り返し単語が出てくるため、認知機能(記憶)を呼び戻してくれると感じています。さらに、スキマ時間にレッスンができ、継続日数が表示されるので、アプリで英語を学習することが日課になっています。語学学習の成果を実感したり、目に見てハッキリと分かるものではありませんが、毎日短時間のレッスンの時間を見つけてゲーム感覚で楽しく積み重ねた結果、1,000日以上もレッスンを続けていました。そして、ある日、テレビで海外の人が話す英語がある程度理解でき、アプリのリスニング問題が聞き取れるようになりました。世界一周100日間の旅行から帰ってきた今も、Duolingoでの英語学習を継続しています。世界一周を経て、海外に触れあってきたからこそ、職場の自分よりも若い年齢の人たちに、視野が広がるから英語を学んだ方が良いと勧めています。ー70代 佐野さん

【調査概要】
調査名称:『語学学習の有無によるシニア層の私生活の意欲に関する比較調査』
調査対象:60歳以上の母国語が日本語で、語学学習をしている人/していない人
調査期間:2024年8月27日- 8月28日
調査方法:インターネット調査
有効回答:600名(語学学習あり・なし:各300名)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
※割付方法:語学学習の有無で割付後、均等比率になるようにウェイトバック集計を実施
※本調査結果をご利用いただく際は、必ず『Duolingo調べ』と明記ください。


篠原 菊紀氏 プロフィール公立諏訪東京理科大教授(脳科学、応用健康科学)。遊んでいる時、運動している時、学習しているときなど日常的な場面での脳活動を調べている。茅野市縄文ふるさと大使。『何歳からでも間に合う脳を鍛える方法』(徳間書店)2024、『脳の鍛え方見るだけノート』(宝島社)2024、『脳活!問題集150日 Vol.2』 (ブティック社)2023、など著書、監修多数。




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篠原 菊紀氏

Duolingoについて
Duolingoは、世界中の誰もが楽しくアクセスできるように設計された無料のオンライン学習プラットフォーム。科学的に証明されたひとくちサイズのレッスンで、英語だけでなく、中国語、スペイン語、フランス語など、42言語、合計100種類以上のコースを提供しています。日本版では英語、中国語、韓国語、フランス語の4か国語を提供しており、今後学習可能な言語数を増やしていく予定です。
世界で最も人気のある語学アプリです。学習者同士で競い合う、ポイントを獲得してレベルアップなど、ゲーム感覚で学習できるように設計されています。また、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング練習すべてを含む1セットを約5分程度で受講できるため、外出先や忙しい人でも気軽に継続できる設計になっています。
さらに、Duolingo English Testを開発し、世界で5,000以上の教育機関で受け入れられている言語資格の認定オプションを、学習者が手ごろで便利に受験できる方法で提供しています。
Duolingo Official Website:リンク

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

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