日経ビジネス上に弊社の自動車業界向け記事が公開されました

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自動車メーカーの時価総額ランキング上位12社の1/3が、新車両開発の複雑性と期間制約の解決策としてダイナミックプランニングを実践している。その中身に迫る。

日本企業で課題になる、プロジェクトマネジメントの機能不全
　昨今、自動車業界をはじめとした日本の製造業で品質・安全性の問題が相次いで発覚している。背景には様々な要因や事象が複雑に絡み合っているが、根本要因は、過去の成功体験を踏まえた短期開発に対する会社としての強いこだわり・過信に由来する「プロジェクトマネジメントの機能不全」にあるだろう。

　プロジェクトエコノミーの現代においては、プロジェクトの重要性が増しており、日本企業はイノベーションや変革を起こす手段としてプロジェクトを次々と立ち上げている。重要なのは、既存事業・業務の改善を目的とした旧来のオペレーションとは異なり、プロジェクトは新事業の立ち上げ、新製品・サービス開発、デジタルトランスフォーメーション（DX）をはじめとする社内改革など、中長期的な価値創出を牽引する活動だということだ。プロジェクトの成功は企業経営の成功に直結するといっても過言ではない。変化や複雑性に対してプロジェクトの取捨選択や変更を含め、プロジェクトを柔軟にマネジメントすることがこれからの時代において必須となる。

　その対極にあるのが前例踏襲主義だ。もちろん、やるべきことが明確で、そこに至る道のりの変化が小さい場合は、過去のやり方を愚直に実行することで成功確率を高められる。しかし、先行きが不透明で予測が困難なVUCAの時代に、この前提は通用しない。進むべき方向性が不明確で、定めた目標への道のりも複雑で変化が大きい今日では、プロジェクトが抱えるリスクは過去とは比較にならないほど多い。マネジメントにおいても、過去の経験に基づき、従業員を叱咤激励するだけでは不十分だ。

　このように、ゲームのルールが変わっているにも関わらず、それを認識・直視せず、前例や自身の成功体験を基に企業活動やプロジェクトをマネジメントすることが、冒頭のような問題の発生、それによる企業価値の毀損といった事態の要因になっている。

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