2023年 中堅・中小企業が販売・仕入・在庫管理システムに求めているものは何か?

ノークリサーチは中堅・中小市場における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアやユーザ評価に関する調査を行い、その結果を発表した。

<重視される評価項目や必要とされる機能は常に変化、それを捉えることがシェアの維持/拡大を左右する>
■シェア上位は「GLOVIA」「SMILE」「OBIC7」、依然として独自開発からの移行訴求が焦点
■機能/価格や開発元/販売元に関する幅広い評価で、「不満度」を低く抑えることが重要
■今後は少量多品種の売上分析よりも、注力すべき商材の確実な需要予測が求められる

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2023年10月31日

2023年 中堅・中小企業が販売・仕入・在庫管理システムに求めているものは何か?

調査設計/分析/執筆:岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小市場における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアやユーザ評価に関する調査を行い、その結果を発表した。 本リリースは「2023年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」内の販売・仕入・在庫管理の分野に関するサンプル/ダイジェストである。

<重視される評価項目や必要とされる機能は常に変化、それを捉えることがシェアの維持/拡大を左右する>
■シェア上位は「GLOVIA」「SMILE」「OBIC7」、依然として独自開発からの移行訴求が焦点
■機能/価格や開発元/販売元に関する幅広い評価で、「不満度」を低く抑えることが重要
■今後は少量多品種の売上分析よりも、注力すべき商材の確実な需要予測が求められる


対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(日本全国、全業種)(有効回答件数)
対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決済の権限を有する職責
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク


■シェア上位は「GLOVIA」「SMILE」「OBIC7」、依然として独自開発からの移行訴求が焦点
本リリースの元となる調査レポート「2023年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」では、10分野に渡る業務アプリケーション製品/サービスの社数シェアやユーザ評価を集計/分析している。以下のグラフはその中から「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの導入済み社数シェア(複数回答可)を中堅・中小企業全体で集計した結果である。
「GLOVIA」、「SMILE」、「OBIC7」が導入済み社数シェアの上位3位に位置しており、それ以降は多数の製品/サービスが少しずつシェアを分け合う状態となっている。だが、「独自開発システム」も18.1%と依然として高い値を示しており、製品/サービスを開発するベンダとしては、独自開発からの移行を如何に進めるか?がシェア維持/拡大の焦点となってくる。本リリースの元となる調査レポートでは導入済みシェアと導入予定シェアの比較、年商規模別の傾向、運用形態、ユーザ企業が抱える課題/ニーズなどの様々な観点から中堅・中小向けの「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスで取り組むべき施策を提言している。
次頁以降ではその一部をサンプル/ダイジェストとして紹介する。

■機能/価格や開発元/販売元に関する幅広い評価で、「不満度」を低く抑えることが重要
本リリースの元となる調査レポートでは「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの市場動向を様々な観点から分析している。その中でも、以下に列挙した選択肢を提示して尋ねた「評価概況」は導入済み社数シェアとの関連性が高い項目の一つだ。
以下のグラフは導入済みの最も主要な「販売・仕入・在庫管理」製品/サービス(単一回答)で上位5位以内に位置している製品/サービスの評価概況について、マイナス評価に該当する項目の回答割合を集計したものだ。(列挙された製品/サービスは前頁の複数回答における結果と同様だが、複数回答と単一回答で順位は若干異なっている)
上記のグラフにおいては棒グラフの長さが短い方が不満が少ない(=良い結果である)ということになる。グラフの右端に記載した数値は「機能がニーズに合致していない」、「価格がニーズに合致していない」、「開発元(ベンダ)の保守/サポートに不満がある」、「販売元(販社/SIer)の保守/サポートに不満がある」、「開発元(ベンダ)の提案力/開発力に不満がある」、「販売元(販社/SIer)の提案力/開発力に不満がある」といった6つのマイナス評価の値を製品/サービス毎に合算した値だ。 前頁の導入済み社数シェアを見ると、シェア上位の中でも「GLOVIA」は相対的に高い値を示している。一方、上記の「マイナス評価」の合算値においては、「GLOVIA」が上位5位の製品/サービスの中で最も低い。この結果を踏まえると、販売・仕入・在庫管理でシェアの維持/拡大を図るためには「機能/価格の合致性、開発元/販売元の提案力/開発力や保守/サポートといった広範なユーザ評価で不満度を低く抑えること」が重要と考えられる。次頁では今後の機能ニーズについて述べる。

■今後は少量多品種の売上分析よりも、注力すべき商材の確実な需要予測が求められる
さらに、本リリースの元となる調査レポートでは「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスに今後必要と考える機能や特徴は何か?についても、以下のような選択肢を列挙して集計/分析している。
「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスが今後持つべきと考える機能や特徴の選択肢
<<データ活用に関連する項目>>
・データ分析によって商材別の需要予測を行える(※1)
・データ分析によって顧客別の商材提案を作成できる
・データ分析によって顧客を属性別に分類/整理できる
・経済環境の全体予測に基づく売上分析ができる
・顧客管理システムと連動した売上分析ができる
・少量多品種の商材に対応した売上分析ができる(※2)
・売掛/債権データを入金データと照合して自動で消込できる
・デジタルインボイスの標準規格に沿ったデータ連携ができる
<<店舗管理に関連する項目>>
・実店舗とeコマースを統合した売上分析ができる
・店舗の売上データなどをリアルタイムで把握できる
<<顧客や取引先に関連する項目>>
・ISDNサービス終了に伴うEDIの変更に対応できる
・CRMやSNSと連携して顧客との関係を深化できる
・SCMやEDIと連携して仕入先との連携を強化できる
<<在庫管理に関連する項目>>
・スマートグラスを用いたAR活用で作業を効率化できる
・委託先や外注先も含めた在庫数を把握できる(※3)
・センサやカメラを用いた効率的な検品ができる
・入荷予定を考慮した在庫数を把握できる(※4)
・商品マスタの重複や表記揺れを解消できる
<<店舗管理に関連する項目>>
・実店舗とeコマースを統合した売上分析ができる
・店舗の売上データなどをリアルタイムで把握できる
<<クラウドに関連する項目>>
・パッケージとSaaSを選択/併用できる
・様々なクラウドサービスと連携できる
<<その他>>
・締処理をせずに最新の販売状況を常に確認できる
・与信枠や粗利率をチェックして不正取引を防止できる
・承認機能によって不正受注や赤字見積を防止できる
・その他:
・欲しいと考える機能や特徴は全くない(排他)
以下のグラフは上記の中から、※1~※4の回答割合を「導入済み」と「導入予定(新規予定)」のユーザ企業で比較したものだ。導入済み(青帯)と比べて導入予定(橙帯)の値が大きい項目は今後のニーズが拡大する機能項目ということになる。
販売・仕入・在庫管理においては、これまで売上分析や在庫管理が課題となっていた。だが、※3や※4が示すように在庫管理の精緻化に関するニーズが拡大する兆候は見られない。また、売上分析は引き続き重要な機能ニーズだが、※2が示すように少量多品種への対応は優先度がやや下がると予想される。一方、※1が示すように商材別の需要予測は今後のニーズ拡大が予想される。つまり、今後は「注力すべき商材を絞り、その需要を確実に予測する」という取り組みに役立つ機能が重視される。
ここでは今後の機能ニーズに関する分析結果の一部を紹介したが、調査レポートでは現状の課題も含めた様々な観点で分析を行っている。

補記:社数シェア集計/分析の対象となっている「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの一覧

本調査において選択肢に記載した「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの一覧は以下の通りである。選択肢に掲載される製品/サービスは過去の調査結果や最新の市場状況などを踏まえて選定される。自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった方針で年毎に調整を行っている。
製品/サービス毎の評価や導入費用の集計/分析はサンプル件数が一定以上の条件(件数が少ない場合には参考値扱いとなるケースもある)を満たした(※)のみが対象となる。

GLOVIA iZ 販売/smart FMMAX/きらら 販売: 富士通 (※)
OBIC7販売情報システム: オービック (※)
SMILEシリーズ(V/BS/Air): OSK(大塚商会) (※)
EXPLANNER/Z: NEC (※)
スーパーカクテルCore販売: 内田洋行 (※)
商奉行/蔵奉行(クラウドを含む): OBC (※)
販売大将(MJSLINK/Galileopt)/ACELINKシリーズ: ミロク情報サービス (※)
かんたん!シリーズ: ミロク情報サービス (※)
PCA 商魂・商管(クラウド/サブスクを含む): ピー・シー・エー (※)
CORE Plus Dia 販売(Core Plus Neoを含む): 日本事務器
FutureStage(TENSUITE for Wholesale): 日立システムズ (※)
アラジンオフィス: アイル
ExeQuint(エグゼクイント): センチュリー・システムズ
販売大臣: 応研 (※)
販売王: ソリマチ (※)
弥生販売: 弥生 (※)
SXシリーズ: TKC
ビズインテグラル販売: NTTデータ・ビズインテグラル (※)
DS-mart ERP 販売管理システム: 電算システム
GrowOne Cube 販売: ニッセイコム
ProPlus販売管理/購買管理システム: プロシップ
WorkVision販売管理: WorkVision
楽商: 日本システムテクノロジー
楽一: カシオ計算機 (※)
iSeries Site(GUI-PACK): 日本IBM (※)
freee販売: freee (※)
SmileWorks(販売ワークス): スマイルワークス
楽楽販売: ラクス (※)
フリーウェイ販売管理: フリーウェイジャパン (※)
SKit FLEXi(スキットフレキシー): NTTデータセキスイシステムズ (※)
board: ヴェルク
GLOVIA OM: 富士通 (※)
その他の製品/サービス:
ERP/基幹系システムの一機能として利用
独自開発システム


本リリースの元となる調査レポート

『2023年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート』
10分野に渡る業務アプリケーションの導入済み/導入予定の社数シェア、運用形態(オンプレミス/クラウド)、端末形態、導入年、導入費用、課題、ニーズを全て網羅した中堅・中小市場のIT活用提案における必携書

【対象企業属性】(有効回答件数:1300社)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他:
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)
【全体の構成】
有効回答件数1300社の中堅・中小企業に対して、まず最初に以下に列挙した10分野の業務アプリケーションのうちで 導入済み/導入予定の分野を尋ねる。その後、「導入済み/導入予定」と回答した分野について、製品/サービス名称を列挙した社数シェア、運用形態、端末形態、導入年、導入費用、課題とニーズ(分野によって選択肢は異なる)を尋ねた結果を集計/分析している。
また、業務アプリケーションの導入/更新に関する全般的な方針についても尋ねている。
P1. ERP
P2. 生産管理
P3. 会計管理
P4. 販売・仕入・在庫管理会議)
P5. 給与・人事・勤怠・就業管理
P6. ワークフロー・ビジネスプロセス管理
P7. コラボレーション(グループウェア/ビジネスチャット/Web
P8. CRM
P9. BI
P10. 文書管理・オンラインストレージサービス
【分析サマリ(調査結果の重要ポイントを述べたPDFドキュメント)の概要】
各分野について10~20ページからなる分析サマリが計10ファイル、「業務アプリケーションの導入/更新に関する方針」をまとめた分析サマリが1ファイル、さらに全分野を横断する形で法制度対応およびデータ分析/生成AIに着目した分析サマリが2ファイルの計13ファイルのPDFドキュメントが収録されている。P1~P10の10分野の分析サマリは以下の章構成となっている。
(章構成は共通だが、分析/提言の内容は各分野の傾向や特性に応じて大きく異なる)
第1章:製品/サービスの導入状況とシェア動向
製品/サービスの「導入状況」、「製品/サービスの導入社数シェア」、最も主要な製品/サービスの「導入年」、「導入元」、「評価概況」といったデータの中から、分野毎に重要なポイントを分析している。
第2章:運用形態と端末環境
最も主要な製品/サービスにおける「運用形態」と「端末環境」に着目し、クラウド移行の状況や端末環境の多様化などについて分野毎の傾向を分析している。
第3章:製品/サービスの評価、課題、ニーズ
最も主要な製品/サービスに関して「評価/満足している機能や特徴」「現時点で抱えている課題」「今後持つべきと考える機能や特徴」を尋ねた結果を分析している。
付表:選択肢として記載した製品/サービス一覧
本調査において選択肢に記載された製品/サービスの一覧を掲載している。選択肢に掲載される製品/サービスは過去の調査結果や最新の市場状況を踏まえて選定され、自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。
【レポート案内(設問項目、試読版など)】 リンク
【発刊日】 2023年10月20日 【価格】 180,000円(税別) 特定分野のみの個別販売は行っておりません

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
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当調査データに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp

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