グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第143回 CacheSack:数理最適化によるフラッシュディスク・キャッシュの最適化(パート3)

CTC教育サービスはコラム「グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第143回 CacheSack:数理最適化によるフラッシュディスク・キャッシュの最適化(パート3)」を公開しました。

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はじめに
 前回に続いて、2022年に公開された論文「CacheSack: Admission Optimization for Datacenter Flash Caches」を元にして、Googleのデータセンターで使用されている、フラッシュディスクによるファイルキャッシュシステムを紹介します。この論文では、数理最適化を用いてキャッシングポリシーを選択するアルゴリズムが紹介されており、ITシステムにおける数理最適化の応用例としても興味深い内容です。今回は、最適化のアルゴリズムを解説します。

Colossus Flash CacheにおけるCacheSackの役割
 まずは、これまでに説明した内容を簡単に復習しておきます。前々回に説明したように、Googleのデータセンターでは、Colossusと呼ばれる分散ファイルシステムが標準的に利用されており、これと組み合わせる形で「Colossus Flash Cache」と呼ばれる、SSDを利用したファイルキャッシュのシステムが用意されています。Colossusを利用するユーザーは、SSDをバックエンドとするフラッシュサーバー上のキャッシュ領域を確保しておき、これを読み込みキャッシュとして利用します。この時、ユーザーがアクセスするファイルごとに、キャッシュ領域にデータをコピーするかどうかを判断するのが、冒頭の論文のメインテーマとなる「CacheSack」の役割です。CacheSackの動作の流れは、次のようになります。

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