【ニュースレター】両利きのDX推進者を目指す「社内留学生」



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実務を通して勉強を重ねながらIT技術の習得に励む嶋さん


復職後に感じた戸惑いと不安
 「オンライン会議? スマートファクトリー? 産休が明けて復職したら、慣れ親しんでいたはずの職場がまるで違っていました」
 そう話すのは、部品加工職場からDS(データセンシング)技術開発グループに“社内留学”中の嶋鮎美さん。聞いたことのない言葉が飛び交う久しぶりの職場の環境に、「最初に感じたのは戸惑いと不安。でもしばらくして、自分の幅を拡げるチャンスにしよう!と考え直しました」と1年前の決心を振り返ります。
 嶋さんが出産前まで働いていたのは、エンジン部品工場の加工職場。「重い器具を持ち上げる作業等もありますので、基本的には男性中心の職場です」。さらに、「女性従業員の交替勤務は前例がなく、相談させていただいた上長も困ったと思うのですが、希望して2交替、3交替で勤務していました」と話します。
 とは言え、復職後、子育てをしながらの夜間勤務は現実的ではありません。「楽しみは、子どもたちとの散歩の時間。そのひと時を大切にしたい」と考えていた嶋さんに、タイミングよく社内留学の声が掛かりました。



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「私の強みは作業者としての経験と、前向きな性格」


「主役は人」という方針に強い共感
 当社では今年1月、自動化やDXで変わりゆくこれからの生産現場で活躍する未来人財を育てようと、生産本部内にモノづくり人財戦略部を新設しました。その取り組みの一つとして進められているのが、前述の社内留学制度です。嶋さんはいま、社内留学生として生産現場のDX推進に取り組んでいます。
 「パソコン初心者の私が? という思いもありましたが、まわりの皆さんに支えられながらシステム開発にチャレンジしています。留学期間はわずか2年ですから、毎日が勉強です」と嶋さん。その成果として、先日、嶋さんらの開発による金型修理デジタル依頼書が現場に導入されました。
 生産現場の風景が変わってゆく中で、嶋さんのモチベーションを高めているのは「主役は人」という現場の考え方。さまざまな工程で自動化が進んでも、ヤマハ発動機のモノづくりの現場は「人が幸せに、充実感を持って働ける職場を目指す」という指針に強く共感を抱いているそうです。
 「私の強みは、作業者としての右手を持っていること。そこにIT技術やデジタル思考という左手を手に入れることができたら、その両方を行き来できる両利きのDX推進者として、現場の皆さんの課題解決に貢献できると考えています」と嶋さん。「職場の熱」「切削油の匂い」「夜間勤務による疲労」。そうした現場の実体験を持つ人財ならではの、実効性の高いソリューションが生み出されていくかもしれません。



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モノづくり人財戦略部では、社内留学制度に加え、現場で働く女性に焦点を当てたタスクチームも発足


■広報担当者より
生産現場の女性従業員の割合は全体の1割未満。その多くは組立職場に配属されているため、嶋さんのように加工現場の経験を持つ女性は非常に稀有な存在です。生産現場のダイバーシティを進めていくためにも、「両利きのDX推進者」は大きな力を発揮しそうです。

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