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はじめに
今回からは、2020年に公開された論文「Monarch: Google's Planet-Scale In-Memory Time Series Database」を元にして、Google社内で利用されているモニタリングシステム専用の時系列データストア「Monarch」のアーキテクチャーを紹介します。今回は、Monarchのアーキテクチャー概要とデータモデルについて説明します。
Monarchのユースケース
Monarchは、YouTube、Gmail、Google Mapsなど、Googleが提供するさまざまなサービスが共通に利用しているモニタリングシステムのバックエンドとなるデータストアです。次のブログ記事で紹介されているように、Google CloudのモニタリングサービスであるCloud Monitoringのバックエンドにも同じ仕組みが利用されています。
・Managed Service for Prometheusで世界規模のモニタリングを実現
Cloud Monitoringを利用すると、仮想マシンのリソース使用量から始まり、アプリケーションに対するアクセス数やレスポンスタイムなど、さまざまなレイヤーのモニタリングデータをリアルタイムに収集できます。これらのデータを保存して、検索可能にすることがMonarchの役割です。Google社内には、Google Cloudのバックエンドとは別に社内システム専用のMonarchが用意されており、複数のプロジェクトが共有サービスとして利用しています。冒頭の論文では、このようなGoogle社内での利用形態を前提とした解説がなされており、1秒間にテラバイト単位のデータ保存と数百万件のデータ検索が行われているなど、興味深いデータが公開されています。
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