2019年 中堅・中小市場における販売管理の製品/サービスと独自開発システムの比較

ノークリサーチは中堅・中小市場における販売・仕入・在庫管理システムの製品/サービスと独自開発 システムとの比較に関する調査を実施し、その結果を発表した。

<独自開発システムと比べて不満度の少ない製品/サービスの提供がシェア拡大につながる>
■製品/サービス同士のシェア比較だけでなく、「独自開発システム」の割合にも留意すべき
■肯定的な評価項目に加えて、否定的な評価項目との「差分」に基づいた対策が必要となる
■売上分析、マスタ管理、在庫把握に関する課題がある場合は早期に対処することが大切

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2019年10月16日

2019年 中堅・中小市場における販売管理の製品/サービスと独自開発システムの比較

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880 URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小市場における販売・仕入・在庫管理システムの製品/サービスと独自開発 システムとの比較に関する調査を実施し、その結果を発表した。本リリースは「2019年版 中堅・中小企業のITアプリケーション 利用実態と評価レポート」の販売・仕入・在庫管理カテゴリにおけるサンプル/ダイジェストである。


<独自開発システムと比べて不満度の少ない製品/サービスの提供がシェア拡大につながる>
■製品/サービス同士のシェア比較だけでなく、「独自開発システム」の割合にも留意すべき
■肯定的な評価項目に加えて、否定的な評価項目との「差分」に基づいた対策が必要となる
■売上分析、マスタ管理、在庫把握に関する課題がある場合は早期に対処することが大切


対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(日本全国、全業種)(有効回答件数) 対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決済の権限を有する職責 ※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク

■製品/サービス同士のシェア比較だけでなく、「独自開発システム」の割合にも留意すべき
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して、「導入済みの販売・仕入・在庫管理の製品/サービス(複数 回答可)」を尋ねた結果のうち、シェア上位の主要な製品/サービスにおける結果を2018年と2019年で比較したものだ。一方、 右下のグラフは「導入済みの最も主要な販売・仕入・在庫管理システム」として、製品/サービス以外のケースを回答した割合 の経年変化を示したものだ。(調査レポートには末尾に掲載した全ての製品/サービスのシェアを集計した結果が含まれる)
導入社数シェアに関しては製品/サービス同士の比較に注目が集まりがちだ。だが、上記のグラフが示すように「主要な販売・ 仕入・在庫管理システム」の実現手段として独自開発システムの割合が増加している点にも留意する必要がある。本リリース の元となる調査レポートでは主要な製品/サービスと独自開発システムのユーザ企業による評価結果を比較し、販売・仕入・ 在庫管理の製品/サービスを開発/販売するベンダや販社/SIerが取り組むべき事柄を述べている。次頁以降では、その一部を サンプル/ダイジェストとして紹介している。

■肯定的な評価項目に加えて、否定的な評価項目との「差分」に基づいた対策が必要となる
本リリースの元となる調査レポートでは、販売・仕入・在庫管理システムの「導入背景」を以下のような選択肢で尋ねており、 「機能」「価格」「保守/サポート」「提案力/開発力」などの観点からユーザ企業が肯定的または否定的に評価している項目は 何か?に関する分析を行っている。
<<肯定的な「導入背景」の項目>>
機能がニーズに合致している
価格がニーズに合致している
開発元(ベンダ)の保守/サポートが優れている
販売元(販社/SIer)の保守/サポートが優れている
開発元(ベンダ)の提案力/開発力が優れている
販売元(販社/SIer)の提案力/開発力が優れている
<<否定的な「導入背景」の項目>>
機能がニーズに合致していないが、継続利用している
価格がニーズに合致していないが、継続利用している
開発元(ベンダ)の保守/サポートに不満があるが、継続利用している
販売元(販社/SIer)の保守/サポートに不満があるが、継続利用している
開発元(ベンダ)の提案力/開発力に不満があるが、継続利用している
販売元(販社/SIer)の提案力/開発力に不満があるが、継続利用している
以下のグラフは上記に列挙した導入背景の各項目を「製品/サービスの平均値」と「独自開発システム」に分けて集計した結果 である。(上段のグラフが肯定的な項目、下段のグラフが否定的な項目)
「肯定的な項目」では「機能がニーズに合致している」を除いて「製品/サービス平均」が「独自開発」を上回っているが、「否定的 な項目」では全ての項目について「製品/サービス平均」が「独自開発システム」を上回っており、製品/サービスに対する不満度 が独自開発システムよりも高い状況となっている。このように「肯定的に評価するユーザ企業も多いが、逆に否定的に評価する ユーザ企業も多い」といった場合、どのポイントに注力して改善すべきか?を見極めることが大切だ。本リリースの元となる調査 レポートでは上記に掲載したデータの差分を元に製品/サービスが独自開発システムと比べて弱点となりやすい項目は何か? を分析し、ユーザ企業の評価を高めていくために注力すべきポイントについて述べている。


■売上分析、マスタ管理、在庫把握に関する課題がある場合は早期に対処することが大切
さらに、本リリースの元となる調査レポートでは20項目超に渡る選択肢を列挙して、販売・仕入・在庫管理システムにおける 「現状の課題」を集計/分析している。(選択肢一覧は次頁を参照) 以下のグラフは代表的な「現状の課題」を年商500億円 未満の中堅・中小企業全体で集計したものだ。
回答割合の高い項目を見ると、「売上分析の精度が低いまたは粒度が荒い」(23.8%)といった売上分析に関連する項目に 加えて、「商品マスタ管理が煩雑で柔軟性に欠ける」(17.9%)や「在庫数量をタイムリーに把握できていない」(19.1%)など、 マスタ管理や在庫管理に関連する項目も挙げられていることがわかる。そこで、上記に挙げた3つの課題項目を導入社数 シェア上位の主要な製品/サービスおよび独自開発システムについて集計したものが以下のグラフである。
導入社数シェアの製品/サービスにおいても、独自開発システムと比較した時の回答割合が高い(=課題を抱えているユーザ 企業が多い)項目が幾つか存在していることがわかる。冒頭に述べた独自開発システムの増加には前頁で触れた「否定的な 項目」の評価結果が関連している可能性がある。それを解消するためには、製品/サービス毎の課題を早期に解消することが 重要となる。上記では3つの課題項目に関する結果のみを抜粋したが、調査レポートでは20項目超に渡る課題に関する集計 と分析を行っている。


補記:「課題/ニーズに関する設問項目」と「製品/サービスの選択肢一覧

本リリースの元となる調査レポートでは、導入済みの最も主要な「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスに関して「評価/満足 している機能や特徴」(※1)、「現時点で抱えている課題」(※2)、「今後持つべき機能や特徴」を様々な観点から尋ねている。 以下では※1と※2の選択肢を列挙している。

「評価/満足している機能や特徴」 を尋ねた設問における選択肢
<<売上分析に関連する項目>>
予測やシミュレーションによる売上分析ができる
顧客管理システムと連動した売上分析ができる
少量多品種の商材に対応した売上分析ができる
催事やDMの効果測定と連動した売上分析ができる
<<在庫管理に関連する項目>>
先入先出法(FIFO)による棚卸資産管理ができる
委託先や外注先も含めた在庫数を把握できる
入荷予定を考慮した在庫数を把握できる
バーコードを活用した入出庫管理ができる
商品マスタの重複や表記揺れを解消できる
<<店舗管理に関連する項目>>
キャッシュレス決済端末と連携することができる
実店舗とeコマースを統合した売上分析ができる
店舗の売上データなどをリアルタイムで把握できる
<<顧客や取引先に関連する項目>>
CRMやSNSと連携して顧客との連携を強化できる
SCMやEDIと連携して仕入先との連携を強化できる
<<個別の機能要件への対応力>>
プログラミングをせずに項目や画面を作成できる
プログラミングをせずにデータ連携を実現できる
公開されたテンプレートを取捨選択できる
<<クラウドに関連する項目>>
パッケージとクラウドを選択/併用できる
様々なクラウドサービスと連携できる
<<その他>>
申請/承認によって不正受注や赤字見積を防止できる
消費税率改正や軽減税率に迅速に対応できる
導入や保守サポートの費用が安価である
バージョンアップの費用が安価である

「現状で抱えている課題」 を尋ねた設問における選択肢
<<売上分析に関連する項目>>
売上分析の精度が低いまたは粒度が荒い
<<在庫管理に関連する項目>>
商品マスタ管理が煩雑で柔軟性に欠ける
在庫数量をタイムリーに把握できていない
入庫時の検品ミスなどが多く非効率である
出庫時の配送ミスなどが多く非効率である
<<店舗管理に関連する項目>>
キャッシュレス決済端末と連携できない
店舗における日々の実績を把握できない
店舗の立地や人員を適切に展開できない
実店舗とeコマースの相乗効果が出せない
<<顧客や取引先に関連する項目>>
顧客との関係強化がうまく図れていない
仕入先との関係強化がうまく図れていない
<<個別の機能要件への対応力>>
プログラミングしないと項目や画面を作成できない
プログラミングしないとデータ連携を実現できない
公開されたテンプレートが十分に提供されていない
<<クラウドに関連する項目>>
パッケージとクラウドを選択/併用できない
クラウドサービスと連携することができない
<<更新/刷新に関する項目>>
バージョンアップが長期間行われていない
最新バージョンへの移行が困難である
<<その他>>
請求書の発送作業に手間がかかり非効率である
不正受注や赤字見積を防止する仕組みがない
消費税率改正や軽減税率に対応していない
導入や保守サポートの費用が高価である
バージョンアップの費用が高価である

以下に列挙したものは本リリースの元となる調査レポートにおいて選択肢に記載した「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの 一覧である。選択肢に掲載される製品/サービスは過去の調査結果や最新の市場状況に基づいて選定を行い、前年の調査で 自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに追加し、一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった 形で年毎に調整を行っている。

製品/サービス名 開発元
ビズインテグラル販売 NTTデータ・ビズインテグラル
GLOVIA iZ 販売/smart FMMAX/きらら 販売 富士通
OBIC7販売情報システム オービック
EXPLANNER/Ai, EXPLANNER/Z NEC
FutureStage(TENSUITE for Wholesale) 日立システムズ
SMILEシリーズ OSK(大塚商会)
スーパーカクテル デュオ/Core販売 内田洋行
商奉行/蔵奉行 OBC
PCA 商魂DX/商管DX ピー・シー・エー
販売大臣 応研
販売王 ソリマチ
弥生販売 弥生
TKC SX2/SX4 TKC
販売大将(MJSLINK/Galileopt)/ACELINKシリーズ ミロク情報サービス
CORE Plus NEO 販売管理 日本事務器
DS-mart ERP 販売管理システム 電算システム
アラジンオフィス アイル
iSeries Site(GUI-PACK) 日本IBM
GrowOne Cube 販売 ニッセイコム
ProPlus販売管理/購買管理システム プロシップ
AGENT3 販売管理/WorkVision WorkVision(東芝ソリューション販売)
楽商 日本システムテクノロジー 楽一 カシオ計算機
フリーウェイ販売管理 フリーウェイジャパン
スマイルワークス(ClearWorks 販売ワークス) スマイルワークス
GLOVIA OM 富士通
ERP/基幹系システムの一機能として利用
上記以外のパッケージ製品またはサービス
独自開発システム

本リリースの元となる調査レポート

『2019年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート』
10分野の業務アプリケーション(ERP、会計管理、生産管理、販売・仕入・在庫管理、給与・人事・勤怠・就業管理、 ワークフロー、コラボレーション、CRM、BI・帳票、文書管理・オンラインストレージサービス)のシェアと評価を網羅

【対象企業属性】(有効回答件数:1300社)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他(公共/自治体など)
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)
【分析サマリの概要】
各分野について、以下の章構成からなる分析サマリ(各30ページ前後)で重要ポイントと今後に向けた提言を詳説
第1章:製品/サービスのシェア動向
「導入率」「製品/サービスの導入社数シェア」「製品/サービスの導入年」「製品/サービスの導入背景」といった設問項目
の集計結果から重要ポイントをピックアップし、製品/サービスのシェア動向に関する分析を行っている。
第2章:運用形態と端末環境
導入済みの最も主要な製品/サービスにおける「運用形態」「端末環境」「導入費用」といった設問項目の集計結果から重要ポイントをピックアップし、製品/サービスのシステム環境に関する分析を行っている。
第3章:現状の評価/課題と今後のニーズ
導入済みの最も主要な製品/サービスに関して「評価/満足している機能や特徴」「現時点で抱えている課題」「今後持つべき機能や特徴」を尋ねた設問項目の集計結果から重要ポイントをピックアップし、今後どのような機能を充実させていくべきか?などに関する分析と提言を行っている。
【レポート案内(設問項目、試読版など)】
リンク
【価格】 180,000円(税別)

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株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp

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