logo

世界初、1700V SiC MOS内蔵AC/DCコンバータICを開発

ローム株式会社 2019年04月15日 15時27分
From Digital PR Platform


リンク <要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、大電力を扱う汎用インバータやACサーボ、産業用エアコン、街灯などの産業機器に向けて、1700V耐圧SiC MOSFET(*1)内蔵AC/DCコンバータ(*2)IC「BM2SCQ12xT-LBZ」を開発しました。
「BM2SCQ12xT-LBZ」は、AC/DCコンバータICにおいて、圧倒的な省エネ性能を誇るSiC MOSFETを世界で初めて内蔵し、ディスクリート部品構成による設計課題をなくすことで、省電力のAC/DCコンバータを極めて簡単に開発可能にする製品です。産業機器の補機電源(*3)用に最適化された制御回路とSiC MOSFETの1パッケージ化により、一般品での構成と比較して、劇的な部品点数削減(12製品と放熱板を1製品に削減)と部品故障リスク低減、SiC MOSFET採用に対する開発工数削減などを一気に実現しながら、従来比較で最大5%の電力高効率化(電力損失に置き換えると28%削減)を実現することができます。このため、産業機器の劇的な小型化と高信頼化、省電力化に貢献することが可能です。
なお、本製品は2019年1月よりサンプル出荷(サンプル価格 2,500円/個:税抜)を行っており、2019年5月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定です。また、本製品と今夏発売予定の評価ボードを2019年4月17日~19日まで幕張メッセで開催される「TECHNO-FRONTIER 2019」にて展示する予定です。
今後もロームは、SiCデバイスなどのパワー半導体(*4)と、パワー半導体を制御するためのICを開発し、それらを最適化して提供することで、産業機器の省電力化やシステム最適化に貢献していきます。

<背景>
近年、省エネ意識の高まりから、交流400Vを扱う産業機器において、既存のSiパワー半導体と比較して、さらなる高電圧対応、省電力化、小型化が可能なSiCパワー半導体の採用が進んでいます。一方、産業機器には、メインの電源回路に加えて各種制御システムに電源電圧を供給する補機電源が内蔵されており、そこには耐圧の低いSi-MOSFETや損失の大きいIGBTが広く採用されていたため、省電力化に大きな課題がありました。
ロームは、これらの課題に対し、2015年に業界で初めて高耐圧・低損失のSiC MOSFETを駆動するAC/DCコンバータ制御ICを開発するなど、業界に先駆けてSiCパワー半導体の性能を最大限に引き出すICを開発しています。今回は、産業機器のSiC MOSFET採用AC/DCコンバータの普及を促進する、SiC MOSFETを内蔵した世界初のAC/DCコンバータICを開発しました。
リンク

<新製品の特長>
新製品「BM2SCQ12xT-LBZ」は、SiC MOSFET内蔵のために開発された専用パッケージを採用しており、SiC MOSFET駆動用のゲートドライブ回路など産業機器の補機電源用に最適化された制御回路と、1700V耐圧SiC MOSFETを内蔵しています。
世界初の1700V耐圧SiC MOSFET内蔵AC/DCコンバータICとして、以下の特長を実現することで、交流400V産業機器の小型化・高信頼化、省電力化によりSiC MOSFET採用AC/DCコンバータのスムーズな導入に貢献します。

リンク 1.最大12製品と放熱板を1パッケージ化し、圧倒的な小型化を実現
本製品は、1パッケージ化により、一般的なSi-MOSFETを採用したディスクリート部品構成に対して、最大12製品(AC/DCコンバータ制御IC、800V耐圧Si-MOSFET×2、ツェナーダイオード×3、抵抗器×6)と放熱板を1製品にするという劇的な部品点数削減を実現します。またSiC MOSFETが、高耐圧で高電圧ノイズに強いことから、ノイズ対策部品も小型化できます。

2.工数・リスクを減らすとともに、保護機能も搭載し、劇的な高信頼化を実現
1パッケージ化したことで、クランプ回路やドライブ回路の部品選定や信頼性評価の工数削減、部品故障リスクの低減、SiC MOSFET採用に対する開発工数削減などを一気に実現することが可能です。また、SiC MOSFETを内蔵したことで実現できた高精度な過熱保護(Thermal Shutdown)のほか、過負荷保護(FB OLP)や電源電圧端子の過電圧保護(VCC OVP)、過電流保護、二次側電圧の過電圧保護が搭載されています。連続駆動を行う産業機器の電源に必要とされる多彩な保護機能を搭載し、信頼性向上に貢献します。

リンク 3.SiC MOSFETの性能を引き出し、劇的な省電力化を実現
本製品に搭載されたSiC MOSFET駆動に最適なゲートドライブ回路が、SiC MOSFETの実力を最大限に引き出すことにより、一般的なSi-MOSFET採用品と比較して、最大で5%の高効率化を実現します(2018年4月ローム調べ)。また、本製品の制御回路には、一般的なPWM方式と比較して低ノイズで高効率動作が可能な擬似共振方式を採用しているため、産業機器に対するノイズの影響を最小限に抑えることが可能です。

<SiC MOSFETを採用するメリット>
高耐圧領域において、SiC MOSFETはSi-MOSFETと比較して「スイッチング損失・導通損失が少ない」「大電力対応が可能」「温度変化に強い」などの利点があります。これらの利点により、AC/DCコンバータやDC/DCコンバータなどで採用された場合、電力変換の高効率化、放熱用部品の小型化、高周波動作によるコイルの小型化など、省電力化や部品点数削減・実装面積削減を実現します。

<新製品のラインアップ>
リンク

<アプリケーション例>
◇汎用インバータ ◇ACサーボ
◇PLC(Programmable Logic Controller)
◇製造装置 ◇ロボット
◇産業用エアコン ◇産業用照明(街灯ほか)
など、交流400V仕様のあらゆる産業機器における補機電源回路に最適です。

リンク <インターネット販売情報>
販売開始時期:2019年4月12日から
販売ネット商社:チップワンストップ、ザイコストア(コアスタッフ)、アールエスコンポーネンツ(それ以外のネット商社からも順次発売予定です。)
リンク
評価ボードに関しては、2019年夏に発売予定です。

<用語説明>
(*1) SiC(Silicon Carbide、シリコンカーバイド)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
SiCは、Si(シリコン)とC(カーボン)の化合物。半導体の材料に使用した場合、Si半導体の限界を超える特性を実現できることで期待されている。MOSFETは、半導体部品の基本であるトランジスタの一種(構造)。外部から電圧を印加することでデバイスのON/OFF、または電流の流れを制御することができるスイッチングデバイスの役割を果たす。

(*2) AC/DCコンバータリンク
電源の一種で交流(AC)から直流(DC)へ電圧を変換する。一般的にコンセントには交流が流れており、電子機器は直流で動くため、コンセントにつなぐ電子機器には必要な部品。

(*3) 補機電源
大電力の産業機器には、モーターなど(主機)の動作を実現するメイン電源回路と、制御用ICやインジケータのLED点灯など(補機)に供給するためのサブ電源回路がある。このサブ電源回路を補機電源と表現している。

(*4) パワー半導体
用途に応じた電圧や電流に変換するために用いられる半導体で、その性能がシステムや機器の電力効率に直結する。高耐圧・大電流を扱うことが求められる。

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]