脳卒中片麻痺患者などを対象とした新しい操作原理によるリハビリ用長下肢歩行補助装具の開発を開始

学校法人金沢工業大学 2018年10月22日 13時30分
From 共同通信PRワイヤー

2018年10月22日

金沢工業大学

陸上四肢動物の上下肢の動作原理を模擬。
脳卒中片麻痺患者などを対象とした
新しいリハビリ用長下肢歩行補助装具の開発を開始。
金沢工業大学佐藤隆一教授の研究グループ

佐藤隆一教授を代表とする二関節筋装備歩行補助装具開発グループは、脳卒中片麻痺患者などを対象とした新たなリハビリ用長下肢歩行補助装具の開発に取り組むことになりました。

ヒト下肢の筋配列をゴム索で模擬したもので、モーターや電源が不要、小型軽量安価で,歩行動作支援,リハビリ時の歩行機能回復支援のみならず,筋力増強,バランス能力及び持久力の向上を図り,患者の自立を促すとともに,常時装着することにより日常生活の支援にも利用できます。

公益財団法人 喜・榮・音與支援財団(石川県金沢市)の助成により2019年3月までにプロトタイプを開発する計画です。

当研究開発の意義
脳卒中片麻痺患者に対するリハビリテーションでは,急性期から立位,歩行練習を積極的に行うことが推奨されていますが,下肢の支持性が極めて不良のため,荷重によって膝折れが起きます。これを回避するため,立位,歩行練習時 に,膝関節を固定する長下肢装具が処方されます。

現在使用されている固定式装具では,膝関節が固定され膝折れは防止できますが,歩行中に膝関節を屈伸できないため,接地時の衝撃が直接身体にかかるとともに,身体の重心が大きく上下動し,遊脚のための振出しもできません。これらの理由により固定式装具を用いる歩行練習では,患者が歩行能力を再獲得する効果は疑問視されています。
また、近年、脳卒中片麻痺患者むけに歩行練習用ロボットが開発されていますが、モーターで強制的に股関節,膝関節の関節角を変化させるため,装着するとかえって歩きにくく,期待される効果は得られていないのが現状です。

このたび金沢工業大学の佐藤教授のグループが取り組むのは、ヒト下肢の筋配列をゴム索で模擬した,新しい操作原理による長下肢歩行補助装具の開発です。

陸上四肢動物に備わる二関節筋及び単関節筋を模擬したゴム索等を用いて無動力で歩行を補助するため,人体に違和感を与えません。また電源,モーターを使用しないため軽量かつ安価であり,誤動作等による危険も無く,安全な装具を提供できます。

【画像: リンク
プロトタイプのイメージ写真



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