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古着や傘などをモティーフにした繊細なインスタレーションを手がける平野薫 美術館での初個展「記憶と歴史」で新作展示

ポーラ美術館 2018年08月13日 14時11分
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ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)では、2018年7月22日(日)から開催の「平野薫―記憶と歴史」展で、平野薫の新作3点を発表いたします。新作のうち特に目をひくのが、工業用のミシンや大量のミシン糸を使ったインスタレーションです。これまでの平野の作風とは大きく異なる、新たな展開を予見させる作品といえるでしょう。
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(左) (中央)《untitled -rain Hiroshima-》2018年 素材:傘、
(右)《untitled -rain Nagasaki-》 2018年 素材:傘
撮影:Ken Kato ©Kaoru Hirano


■平野の従来の作風とは大きく異なる、新たな展開を予見させる新作
《machine》2018年 素材:工業用ミシン、ミシン糸、電動シリンダ、制御盤
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撮影:Ken Kato ©Kaoru Hirano
平野は、1970年頃に倉敷の工場で使用されていた工業用のミシンと、廃業した縫製工場に保管されていた大量のミシン糸を入手し、それらを組み合わせることで新たなインスタレーションを制作しました。このミシンは、戦時中の重機製造にルーツ
をもつメーカーのものです。


重厚な工業用ミシンは、壁面に設置された制御盤によって自動で針が動き出すよう仕組まれ、暴力的なまでのスピードと動きを生み出します。また、約1700本もの工業用ミシン糸がミシンの周囲を取り囲み、かつてそのミシンを動かしていた労働の姿、夥しい量の糸によって生産されていった布や衣服の存在を表現しています。戦後日本の高度経済成長を支えた工業機器と、私たちが日々消費する衣服や繊維との関係性、そして近代日本の歴史を暗示するかのようなです。個人の“記憶”や“痕跡”をテーマに制作活動を続けてきた平野が、布が生み出されてきた歴史やその背景にまで思いを巡らせ、新たな素材や技術を導入することによって生まれた意欲的な作品です。

■ベルリン、広島、長崎 ―3つの都市の歴史が交差するインスタレーション
1. 《untitled -rain DDR-》 2014年 素材:傘
2. 《untitled -rain Hiroshima-》 2018年 素材:傘
3. 《untitled -rain Nagasaki-》 2018年 素材:傘
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撮影:Ken Kato ©Kaoru Hirano

3点の傘(旧作1点、新作2点)を組み合わせたインスタレーションでは、作家が6年間滞在したドイツの傘と、故郷・長崎、そして現住地・広島で入手した傘を使用しています。ドイツ滞在中、かつての東ベルリンと西ベルリンの境界線近くに住んだことから、平野はその土地の歴史や記憶を強く意識するようになりました。人々の何気ない日常生活と、その場所に降り注いだ雨の存在をほのめかす傘(旧東ドイツ製)を素材とし、2014年に作品化しています。今回は新たに、平野自身と深い関わりのある2つの都市、長崎と広島でかつて誰かが使っていた傘を用いた作品を加え、一つの空間での重層的な展示を試みます。これらの都市が、歴史的に強い意味を持つ場所であることを想起させると同時に、大きな歴史の中にも人々の日常があり続けていることを訴えかけてくるでしょう。

◆平野 薫(ひらの・かおる)
1975年長崎県生まれ。広島市立大学大学院修了(2003年)。古着などを糸の一本一本にまで解き、再構成する繊細なインスタレーションを手がける。第1回shiseido art egg賞受賞(2007年)。ACC日米芸術交流プログラムによりニューヨークにて研修(2008年)、文化庁新進芸術家海外研修制度によりベルリンにて研修(2009年)、ポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリンにて研修(2010年)。主な展覧会に、「Re-Dress」SCAI THE BATHHOUSE(東京、2012年)、「服の記憶」アーツ前橋(2014年)、「交わるいと」広島市現代美術館(2017年)など。

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