2018年 生産管理システムにおける機能ニーズの展開プロセスに関する分析

ノークリサーチは2014年から2017年の4年間に渡る業務システムのデータを元に、生産管理システムにおける機能ニーズの展開プロセスに関する分析を実施し、その結果を発表した。

<「ある機能を訴求した時、次に何が起きるか?」を知ることが今後の勝敗を左右する>
■訴求する機能内容が異なれば、同じ「原価管理」の中でもニーズ展開シナリオが変化する
■最適な機能の組み合わせを知るためには当年だけでなく次年も考慮に入れた分析が必要
■「廃棄/ロス」は「需要変動」、「費用按分」は「多拠点対応」とそれぞれニーズ関連性が高い

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2018年3月5日

2018年 生産管理システムにおける機能ニーズの展開プロセスに関する分析

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2014年から2017年の4年間に渡る業務システムのデータを元に、生産管理システムにおける機能ニーズの展開プロセスに関する分析を実施し、その結果を発表した。本リリースは「2018年 中堅・中小企業の基幹系業務システムにおける経年変化に基づく課題/ニーズ予測レポート」のサンプルおよびダイジェストである。


<「ある機能を訴求した時、次に何が起きるか?」を知ることが今後の勝敗を左右する>
■訴求する機能内容が異なれば、同じ「原価管理」の中でもニーズ展開シナリオが変化する
■最適な機能の組み合わせを知るためには当年だけでなく次年も考慮に入れた分析が必要
■「廃棄/ロス」は「需要変動」、「費用按分」は「多拠点対応」とそれぞれニーズ関連性が高い


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業1300社
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
対象データ: 2014年~2017年の4年間に渡る「中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の結果データに「時系列を考慮したベイジアンネットワーク分析」の手法を適用
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク

■訴求する機能内容が異なれば、同じ「原価管理」の中でもニーズ展開シナリオが変化する
日本の製造業は欧米と比べても裾野が広く、中小規模の業者が多数存在する。そのため、IT企業にとって生産管理システムは基幹系業務システムにおける重要な構成要素の1つとなっている。中堅・中小の製造業が生産管理システムの活用によって改善を期待する業務の代表例が「原価管理」である。以下のグラフは年商500億円未満のユーザ企業に対して、生産管理システムが今後持つべき機能や特徴を尋ねた結果を抜粋したものだ。導入費用やバージョンアップ費用の低減と比較しても、原価管理に関連するニーズの高さが確認できる。 だが、生産管理システムを開発/販売するベンダや販社/SIerにとっては「原価管理に関するある機能を訴求した場合、新たにどのような課題/ニーズが発生するか?」を把握し、原価管理に留まらない機能ニーズを多面的に訴求することが重要となる。
次頁以降ではこうした「機能ニーズの展開プロセス」をどのように把握すれば良いか?に関する実際の分析例を紹介している。


■最適な機能の組み合わせを知るためには当年だけでなく次年も考慮に入れた分析が必要
毎年発刊される年刊調査レポート「中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」には10分野の業務アプリケーションについて、「現時点で抱えている課題」や「製品/サービスが今後持つべき機能や特徴」を年商や業種などの企業属性を軸とした様々なクロス集計データが網羅されている。 だが、 前頁で述べた「機能ニーズの展開プロセス」を把握するためには更なる工夫が必要となる。
本リリースの元となる調査レポートでは、2014年~2017年の4年間に渡る「中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の経年変化データに対して、統計的分析手法「カスタムリサーチ・プラス」の手法の一つである「時系列を考慮したベイジアンネットワーク分析」を適用している。 次頁では以下に図示した流れに沿って生産管理における「原価管理」に関する機能ニーズ展開プロセスを分析した結果について詳しく述べている。 (「カスタムリサーチ・プラス」の詳細については右記のURLを参照リンク


■「廃棄/ロス」は「需要変動」、「費用按分」は「多拠点対応」とそれぞれニーズ関連性が高い
本リリースでは生産管理に関連する機能ニーズの中でも原価管理に焦点を当てているが、本リリースの元となる調査レポートでは以下のように生産管理の課題やニーズとして多数の項目を列挙し、それらの関連性を分析している。(「販売・仕入・在庫管理」「会計管理」「給与・人事・勤怠・就業管理」についても同様の分析を行っている)
N系列設問:製品/サービスが今後持つべき機能や特徴(15項目)
N1.原価が超過した場合の原因特定と改善提示ができる
N2.共用の資産/人材を適切に按分した原価管理が行える
N3.廃棄やロスの発生を考慮に入れた原価管理が行える
N4.予測やシミュレーションを用いた原価管理が行える
N5.副産物や連産品も含めた原価管理を行える
N6.需要変動を生産計画に迅速に反映させることができる
N7.個別生産と繰返生産の双方に対応できる
N8.生産計画の策定から管理までを一貫して行える
N9.企業や拠点を跨いだ部品/原材料の管理が行える
N10.手配した部品情報をBOM/マスタに確実に反映できる
N11.製品の手配を部品単位の手配に自動的に分解できる
N12.原材料や部品の受け入れ検査を効率的に行える
N13.原材料や部品のトレーサビリティを確保できる
N14.複数の調達先を必要に応じて切り替えられる
N15.プログラミングを伴わずに機能の追加/更新が行える
P系列設問:現時点で抱えている課題(15項目)
P1.原価管理の精度を上げることができない
P2.部署間での原価按分がうまくできない
P3.廃棄やロスを原価管理に反映できない
P4.副産物/連産品の原価を把握できない
P5.原価管理のサイクルを短縮できない
P6.標準原価の信頼性が低い
P7.需要変動に応じた生産計画を立てることができない
P8.個別生産と繰返生産の一方にしか対応できない
P9.生産計画の策定や管理が適切に行えていない
P10.企業間や拠点間で部品や原材料を管理できない
P11.手配した部品がBOM/マスタと一致しない
P12.製品に必要な部品が迅速に手配できない
P13.原材料や部品の品質管理ができていない
P14.特定の調達先に依存し過ぎている
P15.自社の業務に合わせて独自の機能/項目を加えられない 前頁に述べた手法を用いると、「ある機能を訴求した場合、新たにどのような課題/ニーズが発生するか?」をシミュレーションすることができる。そこで、冒頭のグラフで示した原価管理に関する3つの機能をそれぞれ訴求した場合に何が起きるか?を分析した結果が以下のグラフと数表である。
数表の緑色で塗られた欄は通常状態において各々の課題/ニーズを抱くユーザ企業の割合(0<x<1、上段が「No」、下段が「Yes」)を示し、赤字で記載された下の欄は各機能を訴求した時の割合(上段/下段の意味合いは上記と同様)を示している。
また項目名の添え字「_t1」は当年、「_t2」は次年の状態を表している。赤丸で示した各機能を訴求した場合、そこから矢印の向きに従って他の機能に対するニーズが高まる。逆に各機能に向かう矢印は該当する機能ニーズが高まる背景に該当する。
この結果を見ると、同じ「原価管理」でも、機能によって訴求した後に取るべき次の施策が以下のように異なることがわかる。
『N2.共用の資産/人材を適切に按分した原価管理が行える』
⇒ 同じ年内に「N9.企業や拠点を跨いだ部品/原材料の管理が行える」という機能も一緒に訴求する
『N3.廃棄やロスの発生を考慮に入れた原価管理が行える』
⇒ 同じ年内に「N6.需要変動を生産計画に迅速に反映させることができる」という機能も一緒に訴求する
『N4.予測やシミュレーションを用いた原価管理が行える』
⇒ 同じ年内に「N14.複数の調達先を必要に応じて切り替えられる」という機能を一緒に訴求すると共に、次年に向けて「N2.共用の資産/人材を適切に按分した原価管理が行える」についても訴求の準備を進める。その際には「P6.標準原価の信頼性が低い」という課題を抱えるユーザ企業が特に有望。
このように今後は「ある機能を訴求した場合、次に何が起きるか?」を知ることが今後の製品/サービス拡販の成否を左右する。


本リリースの元となる調査レポート

『2018年 中堅・中小企業の基幹系業務システムにおける経年変化に基づく課題/ニーズ予測レポート』
2014年~2017年の経年変化データを元に「会計」「生産」「販売・仕入・在庫」「給与・人事・勤怠・就業」の基幹系業務システムにおける今後の課題とニーズを予測
【サンプル/ダイジェスト】 「販売・仕入・在庫管理システムの経年変化に基づく課題/ニーズ予測」
リンク
「働き方改革を人事給与システム活用に繋げるポイントの探索」
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「会計管理の差別化ポイントを訴求するための最適な順序に関する分析」
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「生産管理システムにおける機能ニーズの展開プロセスに関する分析」 (本リリース)
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【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 リンク
【価格】180,000円(税別)

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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

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