画面のデザインを認識して、設計データを逆生成するAI ソフトウェア画像認識AI「(仮称)Design Recognition AIサービス」発表

株式会社 システムインテグレータ 2017年10月18日 12時00分
From DreamNews

◆Design Recognition AIサービスによる設計書逆生成
通常のソフトウェア開発作業は、(1)エンジニアが設計書を作成して、(2)それをもとにプログラミングして、(3)アプリケーション画面が出来上がります(図1 A)。一方で、アジャイル開発(設計書を作成しないでソフトウェアを作成する手法)の場合や、メンテナンス(保守・改修)を繰り返した結果で当初の設計書が実物と乖離してしまった場合などに、「今後のメンテナンスの効率化のためにきちんとした設計書を作っておきたい」という要望をよく聞きます。
そこで、全世界に共通する「実物をもとに設計書を作成したい」というニーズを満たすため、AIを使って実際の画面から設計データを逆生成するDesign Recognition AIサービスを販売開始します(図1 B)。


◆Design Recognition AIサービスの仕組み
Design Recognition AIサービスは、(1)画面からオブジェクト(設計部品)を検出する、(2)部品の種類や文字、位置を認識する、(3)取得した情報をもとに設計データを生成する、という3つの連続した処理で実際の画面から設計データを逆生成します(図2)。

アプリケーション画面は、一般にコントロールと呼ばれる部品で構成されています。部品には、値を入力する「テキストボックス」、説明文字の「ラベル」、選択につかう「ラジオボタン」や「チェックボックス」、押しボタン「ボタン」、画面を切り替える「タブ」、プルダウンで候補を表示する「リストボックス」などがあります。

(1)オブジェクト(部品)検出
画面の中から上記のような部品を検出する処理です。一般に写真の中から人物や自動車、家などのオブジェクトを検出するAI画像認識は多く出回っています。しかし、画面内のコントロール部品を検出するという特殊な用途にはどのモデルも使えません。Design Recognition AIサービスは、独自にオブジェクト検出機能を作成して高い検出率を達成しています。

(2)認識
・部品認識(コントロール種類判定)
検出したオブジェクトが「ラベル」なのか「テキストボックス」なのかという部品認識は、ディープラーニングのCNN(畳み込みニューラルネットワーク)アルゴリズムを使っています。一般的なコントロールの学習済モデルは「SI_control」として提供しますので、ユーザーは一から学習しなくてもすぐに利用できます。

・文字認識
「ラベル」や「ボタン」、「テキストボックス」などに書かれている文字は、設計データとしても重要です。そのため、オブジェクトに含まれている文字をOCR(光学文字認識)により読み取っています。ここでも従来技術のOCRではなく、AI技術を使ったOCRとしているため、英数字だけでなく日本語も高い文字認識率を達成しています。

・位置認識
設計データをもとに画面設計書を自動生成するためには、部品の位置や大きさの情報も必要です。そのためオブジェクト検出機能では、それらの必要な情報も一緒に読み取っています。

(3)生成
抽出・判定した設計データは、外部で利用しやすいようにJSON形式(簡単に利用できる構造化されたデータ形式)で出力します。

◆Design Recognition AIサービスの活用用途
Design Recognition AIサービスは、ソフトウェア開発の設計工程や保守工程などの幅広い範囲で活用できます。例えば、紙にスケッチしたシステムのイメージ画像をDesign RecognitionAIサービスに送信するとテキストボックスやボタンなどの各要素を検出できますので、モックアップ(HTML)の生成に役立てることができます。また、レガシーなシステムにおいて設計書がないケース、メンテナンスされていないケースが多くありますが、稼働しているシステム画面の情報をもとに、最新の設計書が生成可能です。
また、“実物から設計書を逆生成”という発想はIT業界に限らず利用可能です。例えば、自分の家をカメラで撮影して「ドア」「窓」「壁」などのオブジェクトを検出し、CADソフトに取り込めば、新しい家づくりやリフォームに役立てることができます。

◆Design Recognition AIサービスと「SI Object Browser Designer(OBDZ)」との連携
当社は、アプリケーションソフトウェアを設計するCAD(コンピュータを使った設計)ツール「SI Object Browser Designer (以下「OBDZ」)」を販売しています。この製品は、これまでWordやExcelなどで手書きしていたソフトウェア設計書作成作業をCAD技術により効率化する設計ツールで、その先進的な発想で2015年に特許を取得しています。
Design Recognition AIサービスは、このOBDZと連携してシームレスに実際の画面情報から抽出した設計データをOBDZに取込むことができます(図3)。その結果、「出来上がった画面から設計情報を逆生成し、今後のメンテナンスはOBDZで効率的に行う」という理想的な使い方ができるようになりました。


◆特許出願中
「設計書からアプリケーションを作成する」という通常の流れと真逆で、「実際の画面から設計書を逆生成する」という発想はこれまでにない画期的な考え方として特許出願しております。(出願番号:2017-181768)

◆今後の販売計画
現在急拡大しているクラウドを利用したシステム設計でも、Design Recognition AIサービスを幅広く使うことができます。Design Recognition AIサービスおよびOBDZの利用者増加を見込み、2018 年度から 3 年間で約 3億 円、SI Object Browserシリーズ全体では、同年から3年間で約15億円の販売を見込んでおります。


【システムインテグレータについて】
会社名:株式会社システムインテグレータ
証券コード:3826 (東証第一部)
所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 ランドアクシスタワー32階
設立:1995年3月
代表者:代表取締役社長 梅田 弘之
資本金:3億6,771万円
URL:リンク
事業内容:パッケージソフトウェアの開発・販売、コンサルティング
    (EC、ERP、プロジェクト管理、データベース開発支援ツール、e-learning等)


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社システムインテグレータ
Object Browser事業部:後迫
TEL:03-5768-7979
E-mail:obdz@sint.co.jp


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