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AAIC 2017はライフスタイル、リスク軽減、診断改善、早期発見に重点

アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Association) 2017年07月20日 13時20分
From 共同通信PRワイヤー

AAIC 2017はライフスタイル、リスク軽減、診断改善、早期発見に重点

AsiaNet 69338 (1077)

【ロンドン2017年7月20日PR Newswire=共同通信JBN】2017年アルツハイマー病協会国際会議(Alzheimer’s Association International Conference)(AAIC 2017)で発表された新しい研究成果は、アルツハイマー病やその他の認知症のリスク要因に関する理解を深め、ライフスタイルへの介入を通じて認知低下を防止する可能性を際立たせた。その他重要なデータがAAIC 2017で報告され、その中には認知症リスクに関する人種的立場や社会経済的状況の影響に加えて、診断ツールと早期発見分野の進歩を取り上げた新しい研究が含まれる。

アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Association)はAAIC 2017で、認知低下のリスク増が見られる2500人の高齢者の認知低下と認知症を防止するため、多方面のライフスタイル介入の能力をテストするため、米国おける予算2000万ドルの2年間の臨床試験である「The U.S. study to PrOtect through a lifestyle INTErvention to Reduce risk(リスク軽減のためのライフスタイル介入を通じた保護に向けた米国研究)」(US POINTER)の開始を発表した。

会議ではまた、Lancet Commission on Dementia Prevention, Intervention and Care(認知症防止・介入・ケアに関するランセット委員会)が、世界の認知症症例の3分の1が個人のリスクに影響を与えるライフスタイル要因への対応を通じて、防止できる可能性があることを報告した。同委員会は、老年期だけでなく生涯にわたる多くの局面で、9つの潜在的に可能性のあるリスク要因を浮き彫りにした。

アルツハイマー病協会の最高科学責任者(CSO)であるマリア・カリージョ博士(Ph.D.)は「われわれはアルツハイマー病のリスク軽減に向けて、より具体的な方策を開発・提供する決意である。われわれは現在、医薬品とライフスタイルの組み合わせによって、心臓疾患、がん、HIV/AIDSを効果的に予防または治療することができる。同じことがそれほど遠くない将来に、アルツハイマー病と他の認知症にも当てはまる可能性がある」と語った。

カリージョ博士はさらに「これはさまざまな人々に追加的な大規模な臨床研究を実施することによってのみ実現する。アルツハイマー病協会は、アルツハイマー研究に2018会計年度に少なくとも4億1400万ドルの研究資金増額によって、アルツハイマー病とその他認知症へのコミットメントを継続するよう米議会に呼び掛ける」と語った。

AAICは、最新のアルツハイマーおよび認知症研究成果を報告、協議する重要な年次会議である。認知症科学における研究成果に世界をより一層近づけることでAAIC 2017は、世界の64カ国から5000人以上の有力な専門家や研究者を招集して開催し、2200以上の科学的発表が行われた。

▽認知低下に関するライフスタイル介入の利点を探る大規模な米国での臨床試験が発表された
The U.S. study to PrOtect through a lifestyle INTErvention to Reduce risk (US POINTER)は、運動、栄養カウンセリングと改良、認知および社会的シミュレーション、病状自己管理改善が含まれる。試験のための募集は2018年に始まる。

カリージョ博士は「われわれは今や、医薬品とライフスタイルの組み合わせで、心疾患を効果的に予防し、治療することができる。同じことが一部のがんにも言え、HIV/AIDSについてもそうである。それほど遠くない将来に、アルツハイマー病にもそう言えることになろう。われわれはこの恐ろしい病気を治療、防止するため、あらゆる選択肢を試さなければならない。アルツハイマー病協会は、科学上のパートナーとともに、この臨床試験を開始することを大いに誇りに思う」と述べた。

▽世界の認知症症例の3分の1以上はライフスタイルを通じて防ぐことが可能
Lancet誌はAAIC 2017で、個人のリスクに影響を与えるライフスタイル要因に対応することを通じて、世界の認知症の3分の1余りが防ぎ得るとの「Commission on Dementia Prevention, Intervention and Care」のリポートを公表した。このランセット委員会は、認知症のリスク要因と治療・ケアに対する知識において、実現したさまざまな進歩を集約する24人の国際的な専門家の集まりである。

リポートの執筆者は、新しい見解やメタアナリシスを実施、聴力喪失や社会的孤立を含めることで現在の認知症リスクモデルを拡大した。生涯を通じた多くの局面で、潜在的に修正可能なリスク要因を示すことによって、認知症リスクの新しいライフコースモデルを提案した。最も強力なリスク要因を除去する際にありうるインパクを計算し、認知症発症数の約35%が、以下の9つの修正可能なリスク要因に起因することを発見した。
*若年期:15歳までの教育
*中年期:高血圧、肥満、聴覚喪失
*晩年期:抑うつ、糖尿病、運動不足、喫煙、社会的接触の不足

▽言語能力と知覚能力そして緊急入院が将来の認知機能を予測する可能性
AAIC 2017で報告された研究は、認知低下とアルツハイマー病に対する新たな拡大リスク要因解明に役立つ。新しいデータは、高齢者と言語能力、聴力喪失、特定のタイプの入院における認知状態の間に関連があることを示唆している。
*研究者は、聴力喪失の人が正常な聴力の人と比較して、軽度の認知機能障害になりそうな確率がざっと3倍であることを発見した。それぞれ別の研究で、軽度の認知障害のある研究参加者の話し言葉の内容と流ちょうな話し方は、正常な認知能力のある人より早く衰えた。この発見が確認されるならば、聴力喪失と言語パターンの変化は、老齢化に伴う認知能力の減退のリスクがあるか始まりであると評価するのに有用となる。
*第3の研究は、高齢者は非待機的(強制的)入院後、記憶あるいはその他認知上の問題でより高リスクになり得ることが分かった。これらの手続きは、事前入院率に対する認知低下率で約60%加速することに関係があった。この研究対象グループに中で、選択的手続きは、認知低下とは無関係だった。これらの発見は、高齢者に対する医療上の意志決定とケアに重要な意味を持つことになろう。

▽一般的な睡眠障害はアルツハイマー病リスクのマーカー増と関連
AAIC 2017で発表された幾つかの新しい研究解析は、睡眠時呼吸障害(SDB)とアルツハイマー病の顕著な脳の変化との間に重要な関係があることを発見した。研究者たちはその治験者の中に、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)が脳内アミロイド沈着物の増加、アミロイドの脳内髄液(CSF)レベル減(脳内でのアミロイド集積増を示唆するものと考えられる)、タウタンパク質のレベル増と関連することも分かった。睡眠時呼吸障害(SDB)は、認知が正常な人と軽度の認知障害にかかった人の双方に、脳内アミロイドの蓄積増と関係していた(Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative提供データ)。SDB/OSAは修正可能な要因であり、有効な治療によって、認知低下と恐らくアルツハイマー病のリスク軽減を支援する。この考えを検証するにはさらなる研究が必要である。

▽健康な食習慣は認知機能を維持し、認知症のリスクを軽減する可能性
4カ所の大集団をベースにした研究結果は、高齢者における優良な食餌療法の実践と良好な認識力の間に関係があることを支持している。米科学者のグループは、約6000人の高齢者の間で、優れた心臓の健康に寄与するとして長く知られている食習慣を常に守っている人が高齢者でも優れた認知機能を維持する可能性があることを突き止めた。「地中海食とDASH食事法による神経変性を遅延させるための介入」(MIND)食習慣と地中海食習慣を周到に守れば、健康な高齢者の認知障害のリスクを30%から35%軽減することにつながる。スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究者は、Nordic Prudent Dietary Pattern(根菜以外の野菜、果物、魚、鶏肉、茶)に固執する人が良好な認知状態を享受していることを見つけた。その他の研究は、不健康な食習慣と、炎症、小さい脳容積、悪化した認知能力のマーカーと関係付けた。

▽患者管理へのアミロイドPETの効果:IDEAS Studyの初期結果
暫定的な研究結果がAAIC 2017で、現在進行しているImaging Dementia–Evidence for Amyloid Scanning (IDEAS) Studyから提出された。これは、薬が使用される状況における脳アミロイドPETイメージングの効用を評価している。これらのPETスキャンは現在、その臨床的有用性について不確かさを表明しているメディケアないしは民間保険で補償されていない。研究者は、臨床診断を受けるのが難しい軽度の認知障害(MCI)ないしは非定型認知症を患うメディケア受益者で、年齢が65歳以上の約4000人のIDEAS Study参加者における患者管理(アルツハイマー病およびその他の薬品、医師によるカウンセリング)の変化を評価した結果を報告した。PETスキャン結果を得て、医学的管理の変化がMCI患者の67.8%、認知症患者の65.9%に見られた。これは、アミロイドPETが患者管理に重要な効果をもたらす可能性があることを示唆している。IDEAS Studyはアルツハイマー病協会が指揮し、American Collegae of Radiologyが管理している。

▽認知症リスクと罹患率における人種および社会経済格差
AAIC 2017で報告された数件の研究は、米国でアルツハイマー病およびその他の認知症を患う多数の人々の間で、それも90歳以上でも、人種的不公平があることを確認し、ストレスの多い生活経験と地域状況は晩年の認知症リスクの一因になり、アフリカ系米国人に偏って影響を与えていることを示す兆候が強まっていると指摘している。

*ウィスコンシン州の研究者は、若年期のたった1つの大きなストレスがたまる出来事が4年の認知加齢に匹敵しており、アフリカ系米国人が最もリスクにさらされていることを突き止めた。平均して、アフリカ系米国人の60%以上はそのような出来事を、白人が生涯で経験するよりも多く経験している。

*カリフォルニア州北部の科学者は、1920年代に高い幼児死亡率の州で生まれたアフリカ系米国人は、これらの州以外のアフリカ系米国人と比較して40%高い認知症リスクを抱え、これらの州の白人と比較して80%高いリスクを抱えている。

*AAIC 2017で報告された新研究によると、これまで初老者に観察された認知症の新規症例リスクにおける人種的格差は、90歳以上で最も急拡大する人口セグメントである超高齢者まで継続する。超高齢アフリカ系米国人と中南米系米国人は、アジア系米国人および白人と比較して極めて高い発症率になっていた。

▽神経科医師の地域的な不足-神経学「砂漠」-が米国中で明らかに
神経科医師の予測される慢性的不足とアルツハイマー病およびその他の認知症例の急増のため、米国の20州は神経学「砂漠」であることが明らかになった。デジタル・ヘルス・スタートアップ企業の研究者は、神経科医師とアルツハイマー病/認知症人口の比率を定義するAlzheimer's Disease and Related Disorders Neurology Desert Index(アルツハイマー病および関連障害神経学砂漠指標)(ANDI)を新たに作成した。ワイオミング州、ノースダコタ州、サウスカロライナ州、サウスダコタ州、オクラホマ州は、診察可能な神経科医師と認知症を患う人々の医療ニーズとの間で最も大きなギャップが予想される5つの州として明らかになった。継続する人口の高齢化に伴い、追加のリソース、訓練、教育は特に特定された州において、一次医療医師と介護人にとって必要である。

▽米国立老化研究所はアルツハイマー病における健康格差に初の助成金を提供
AAIC 2017で、国立老化研究所(NIA)は新規の研究助成金を明らかにし、アルツハイマー病における健康格差を調査する。アルツハイマー病協会の2017 Alzheimer's Disease Facts and Figures(2017年アルツハイマー病の事実と数字)によると、アフリカ系米国人は高齢白人の約2倍でアルツハイマー病を罹患し、ヒスパニック系は約1.5倍の罹患率がある。しかし、これらの人口はアルツハイマー病および認知症研究で過小評価されている。NIAは「(研究)対象群が多様であれば、環境、社会文化、行動、生物学の要因を結び付ける新しい進路が見つかる可能性がある」と指摘している。

▽アミロイドを検知する血液試験の有望な初期研究
アルツハイマー病と、アミロイドタンパク質の脳内班形成との間に関連があるとの研究が新しく始まった。アルツハイマー病によって生じる人間の認知症の症状では、アミロイド班が必ず存在する。現在、PETスキャンないしは脳脊髄液の分析は脳内のアミロイド沈着を検出することができる。しかし、例えば血液検査のような、アミロイドを検出するより簡略で、より非侵襲的、かつより安価な試験が緊急に必要とされている。2017年国際アルツハイマー病国際会議で、Washington University School of Medicineの研究者は、少人数の研究グループと検証サンプルでアミロイドのための血液バイオマーカーの調査を行い有望な発見を発表した。

▽アルツハイマー病協会国際会議(Alzheimer’s Association International Conference)(AAIC)について
アルツハイマー病協会国際会議(AAIC)はアルツハイマー病とその他の認知症に専念する世界中の研究者の世界最大の集まりである。アルツハイマー病協会の研究プログラムの一環であるAAICは認知症に関する新しい知見を生み出し、活気ある共同研究コミュニティーを育成するための触媒の働きをする会議である。

▽アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Association)について
アルツハイマー病協会は、アルツハイマー病のケア、支援、研究において世界をリードするボランティア健康組織である。同協会の使命は研究を前進させアルツハイマー病を撲滅し、すべての患者へのケアと支援を提供、強化し、脳の健康の推進を通じて認知症のリスクを軽減することである。同協会のビジョンはアルツハイマー病のない世界である。詳しい情報はalz.or(リンク )もしくは電話800-272-3900まで。

ソース:Alzheimer’s Association

▽問い合わせ先
Alzheimer's Association International Conf.
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Niles Frantz
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