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マイセトーマ(Mycetoma:菌腫)のより優れた治療法を目指してスーダンで臨床試験を開始

特定非営利活動法人DNDi Japan 2017年06月22日 11時06分
From Digital PR Platform


<2017年6月19 日DNDiが発表したプレスリリースの参考和訳です。>
[2017年6月19日スーダン・ハルツーム] これまで全く顧みられて来なかった熱帯病マイセトーマの有効な治療法を目指して、初めて臨床試験がスーダンのハルツーム大学菌腫センター(Mycetoma Research Center-MRC)で開始され、最初の対象患者の登録が行われました。

マイセトーマは主として足から始まり身体に広がる慢性感染症で著しく外見を損ないます。感染源はおそらく土壌や動物の糞によるもので、ほとんどの患者は裸足で歩きアカシアの棘などによる、ちょっとした傷から感染すると考えられています。

マイセトーマは、「マイセトーマベルト」と呼ばれる熱帯・亜熱帯地域に蔓延し、ベネズエラ、チャド、エチオピア、インド、モーリタニア、メキシコ、セネガル、ソマリア、スーダン、イエメンなどを含みます。ほとんどの国が北緯30度から南緯15度に位置し、スーダンがマイセトーマ治療の中心となっています。人里はなれた貧しい地域の中でも最も貧しい人々に被害を与えています。蔓延地域における患者、家族、コミュニティー、保健当局に深刻な悪影響を及ぼしています。

臨床試験は、真菌型のマイセトーマである中等度のユーマイセトーマ(eumycetoma:真菌性菌腫)に罹患した人々を対象に新しい治療薬として可能性のあるホスラブコナゾール(fosravuconazole)の有効性を、既存の治療法と比較することを目指しています。現在、ユーマイセトーマに罹患した人々に用いられている抗真菌治療薬では、ほんのわずかの患者しか治癒せず、治療期間が12カ月間と長く、毒性があり、また価格は農村部における1カ月分の給料以上の額に相当します。したがって、農村部の貧困者の多くには手の届かない治療法であり、結果として、感染が全身に広がり四肢の切断を受けざるを得ず、死に至ることもあります。

ハルツーム大学の外科の教授であり、MRCの所長でもあるアーメド ファハル(Dr Ahmed Fahal)医師は、「最初の患者さんが臨床試験に登録されたことにより、私たちが過去10年間目指してきたことが、ようやく現実となりました。マイセトーマに苦しむ顧みられない患者さんにとって、遠隔地の農村部でも使える、有効で安全で安価で、かつ短期間に治癒可能な治療法が切実に求められています」と述べています。

臨床試験は、DNDi(Drugs for Neglected Diseases initiative:顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ)とMRCが、治験薬であるホスラブコナゾールを提供している日本の製薬企業エーザイ株式会社と共に実施しています。臨床試験実施の意向が発表されて以来MRCは、国の規制当局による承認、研究室の機能強化とMRCスタッフのトレーニングなど、準備を進めてきました。潜在的患者のスクリーニングは5月の初めに開始され、その後まもなく最初の患者が登録されました。

DNDiのメディカルディレクター、ナタリー・ストラブ・ウォルガフト(Dr Nathalie Strub- Wourgaft)医師は、「この重要な節目は、マイセトーマをWHO(世界保健機関)の顧みられない熱帯病の公式リストに追加するといった画期的な決定から、ほぼ1年後に達成されました。私たちはようやく、マイセトーマに苦しむ顧みられない患者さんを治療するスタートラインに立ちました」と述べています。

以上

【Drugs for Neglected Diseases initiative, DNDi :顧みられない病気の新薬開発イニシアティブについて】
1990年代後半、発展途上国の現場で医療活動に従事していた国境なき医師団のチームは、顧みられない病気に苦しむ患者を治療できないことに苛立ちを募らせていました。患者の治療に使用する医薬品の効果がなかったり、強い副作用があったり、あるいは製造中止になって使用ができないなどの問題があったためです。そこで、国境なき医師団は、1999年に受賞したノーベル平和賞の賞金の一部を、患者のニーズを重視して、顧みられない病気に対する治療薬の研究開発(R&D)に取り組むための革新的な組織の設立に充てることに決定し、スイス・ジュネーブに本部を置く非営利財団として2003年7月に正式に発足しました。DNDiはヨーロッパを中心とした多くの政府機関および私設財団から資金援助を受けて活動しています。2013年度からは日本政府も参画する公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)による資金援助も受けています。また、WHOの熱帯病医学特別研究訓練プログラム(WHO-TDR)が常任オブザーバーとして参加しています。www.dndi.org/

【DNDi Japanについて】
DNDi Japanは、2003年に日本の活動を開始し、2009年に特定非営利活動法人として東京都の認証を受けました。顧みられない熱帯病(NTDs)に苦しむ途上国の人々を援助するために日本の窓口として、DNDi本部のプロジェクトを支援し日本国内外の協力先と協働して、NTDsの治療薬開発、それに関連する能力開発、ならびに啓発活動など、発展途上国の人々の保健医療、福利厚生に貢献することを目的とした活動を行っています。www.dndijapan.org/

お問合せ:広報担当 松本眞理(mmatsumoto@dndi.org/ TEL03-4550-1195)

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