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スーパーエンジニアの独り言 > 第68回  浮草

CTC教育サービスはコラム「スーパーエンジニアの独り言 > 第68回  浮草 」を公開しました。

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『加代と清』:

開けっ広げの郵便局の入り口を軽く首を傾げて覗き込み局内には机に向かって何やら仕事の合間に熱心に勉強をしている若いアルバイトの局員が居るのを確かめると、ゆっくりと敷居を跨ぎ玄関を入ってすぐの「電信」と書かれた三角錐の案内表示があるカウンターに肘から下の両腕を載せて上半身を前のめりに体重を掛けて態勢を整えてから、カウンターの台座越しに局員に声を掛ける浴衣姿の清楚な女性です。

加代:「電報用紙ちょうだい。」
 清:「ハイ。」

用紙を渡すと「わたし、ペンでは書けんの。貸して鉛筆。」という加代に鉛筆を貸す清。
鉛筆を舐めて電報の文面を書き始める加代を見つめながら、昨日貴女の芝居を見せて貰ったと告げる清。
加代は「あんた『清さん』っていうんでしょ。」と返答して「どうして知っておられるんです?」と少し驚く清に向かって「ちゃんとわかっとんの、聴いたんやもん。」と素っ気なく関心があるということを伝えた上で気の無い素振りで書き続ける加代。

加代:「はい、お願いします。」
 清:「そこまで きてくたさい」
加代:「違う、『きてください』や。」
 清:「あて名は?」
加代:「あんたや。」

と言って加代は鉛筆を転がす。

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