メルクがオーストラリア特許庁から遺伝子編集技術CRISPRの初の特許取得

メルク(Merck) 2017年06月15日 10時09分
From 共同通信PRワイヤー

メルクがオーストラリア特許庁から遺伝子編集技術CRISPRの初の特許取得

AsiaNet 68938 (0888)

【ダルムシュタット(ドイツ)2017年6月14日PR Newswire=共同通信JBN】
*特許はゲノム編集手法CRISPRを用いて、真核性細胞の染色体への外部DNA配列を成功裏に組み込む技術をカバーしている
*その他の国でも申請中の同様の特許に良好な結果をもたらすことが期待される

世界有数のサイエンス・テクノロジー・カンパニーであるメルク(Merck、リンク )は14日、オーストラリア特許庁が真核性細胞への遺伝子組み込み法にCRISPR手法を利用することに関して同社に特許権を与えたと発表した。

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同特許は、遺伝子編集のリーダーであるメルクがCRISPRテクノロジーで取得した初めての特許である。特許は、染色体組み込みあるいは真核性細胞の染色体組み込みの切断(哺乳動物や植物細胞など)、さらにはCRISPRを用いるこれら細胞への外部もしくはドナーDNA配列への挿入をカバーしている。

ウディット・バトラ・メルク取締役兼メルク・ライフサイエンス(リンク
com/en/products/life_science/life_science.html )最高経営責任者(CEO)は「メルクは、がん、希少・難治性疾患、糖尿病など慢性疾患などの症状に対する治療と医療法を発見する能力を科学者に与える驚くべきツールを開発した。この特許決定は、われわれが育てようとコミットしている知識の塊である、CRISPRテクノロジーの専門知識を認めたものである」と語った。

メルクは挿入CRISPR手法に対する特許申請をブラジル、カナダ、中国、欧州、インド、イスラエル、日本、シンガポール、韓国、米国で行っている。

CRISPR遺伝子編集技術は、生体細胞の染色体に対する精度の高い組み換えを可能にして、今日直面しているいくつかの最も厳しい医学的症状に対する治療選択肢を進めている。CRISPRのアプリケーションは、がんや希少・難治性疾患にかかわる遺伝子の判別から失明の原因となる逆進性変異まで、広い範囲にわたっている。

メルクは世界的にゲノム編集で14年間の歴史を誇っている。同社はゲノム編集のためのカスタム化された生体分子(TargeTron(TM)RNA誘導グループIIイントロンおよびCompoZr(TM)ジンクフィンガーヌクレアーゼ)を提供する世界初の企業であり、世界のすべての科学者によるこれら技術の採用を促進してきた。メルクはまた、すべてのヒト・ゲノムをカバーする配列CRISPRライブラリーを作成した初の企業であり、科学者が根本原因についてさらなる疑問を呈することができることによって,疾患の治療を促進してきた。

メルクのCRISPRゲノム組み換え技術によって、科学者は疾患関連する変異を有用かつ機能的な配列に置き換えることができる。これは疾患モデルと遺伝子療法の創出に重要な方法である。さらに、科学者は導入遺伝子を挿入する方法を用いることができて、細胞内部を視覚的に追尾できるよう内因性プロテインをラベリングすることができる。

メルクは2017年5月、proxy-CRISPRと呼ぶ代替のCRISPRゲノム編集技術を開発したと発表した。ほかのシステムとは違って、メルクのproxy-CRISPR技術は、これまでは未到達の細胞所在を切断し、CRISPRをさらに効率的、柔軟かつ特別なものにして、研究者にさらに多くの実験上の選択肢を与える。メルクはこのproxy-CRISPR技術に関するいくつかの特許申請書を提出した。これらアプリケーションは同社が2012年以来行っている数多くのCRISPR特許申請の最新のものである。

基本的な遺伝子編集研究に加えて、メルクは遺伝子および細胞ベースの治療法とウイルス・ベクターの開発を支援している。メルクは2016年、遺伝子編集から遺伝子医薬品製造まで、選任のチームと強化リソースの投入を通じて、新しい様式による研究促進を目指す遺伝子編集活動を開始し、この分野における同社コミットメントをさらに強固なものにしている。

メルクのニュースリリースは、メルク・ウェブサイトで閲覧できると同時に、電子メールで配信される。オンラインでの登録、サービスの変更または利用中止はwww.merckgroup.com/subscribe を参照。

▽メルクについて
メルク(Merck)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業である。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約5万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指している。2016年、メルクは66カ国で150億ユーロの売上高を計上した。メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有している。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有している。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ(MilliporeSigma)、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っている。

ソース:Merck

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