平成28年度 第5号『ふくしまプライド。』こだわり通信 福島自慢の海産物“常磐もの”復活の現場を追う!

福島県 2017年02月28日 15時50分
From 共同通信PRワイヤー

平成29年2月28日

チャレンジふくしま農林水産物販売力強化事業
広報事務局

●データで見る、福島県漁業の復活
●モニタリング検査速報! 平成27年4月以降、国の基準値超えはゼロ件  平成28年は95%が不検出
●“常磐もの”水揚げ現場・写真レポート!(松川浦漁港)
●“浜のかあちゃん”密着、漁師の自宅飯を体感(相馬市)
●旬を食べる! 福島県産海産物
四倉港 うまいもんや やまかく(いわき市)
●旬を食べる! 福島県産海産物 御食事処 たこ八(相馬市)
●若き生産者・こだわりチャレンジャー
四倉漁港 見習い漁師 高木 航さん(いわき市)

【トピックス1】( P.1)
【データで見る、福島県漁業の復活】

< 速報! 平成28年試験操業の水揚量は前年比の137%、対象種は97種となり、
 ヒラメ、マアナゴ、マコガレイなど、“常磐もの”の主力魚種も復活! >
●福島県沖で平成24年6月に試験操業が始まって以来、水揚量は年々増加し、平成28年
(1月~12月)には2,072tで前年比の137%となったものの、震災前の水揚量のまだ約
 8%に過ぎない状況です。しかし、放射性物質のモニタリング検査による安全性の確
 認の下、試験操業の対象種、対象海域とも年々拡大しています。一方では、漁港や魚
 市場等の漁業関連施設の復旧も着実に進んでいます。
●対象種については、試験操業開始時の3種から、平成29年2月28日現在97種となりま
 した。震災前、福島県では約200種の魚介類が水揚げされていましたので、それと比べ
 ればまだ約半数ですが、福島県で水揚量が多かった主要な魚種は、ほぼ全て試験操業の
 対象となりましたので、本格操業へ向けた漁の体制は整いつつあります。
●特に、試験操業の開始から5年目となった平成28年は、震災前から市場等で高い評価を
 受けていた“常磐もの”の代表格であるヒラメについて、国からの出荷制限指示が6月
 に解除され、9月から試験操業が始まるなど、福島県の漁業復興にとって大きな節目の
 年となりました。ほかにも、マアナゴ、マコガレイといった主力魚種の試験操業も始ま
 り、浜は活気を取り戻しつつあります。


【トピックス2】( P.2)
【モニタリング検査速報!
 平成27年4月以降、国の基準値超えはゼロ件平成28年は95%が不検出】

< 海産魚介類の放射性セシウム濃度は明確に低下 >
●福島県では、震災のあった平成23年4月から継続して、ほぼ毎週約200検体の海産魚介類
 について放射性物質のモニタリング検査を行っています。その累計は、約4万1千検
 体、185種の海産魚介類に及びます(平成28年12月現在)。
●その結果、海産魚介類の放射性セシウム濃度は明確に低下しており、平成27年4月以
 降、国の基準値超えはゼロ件、平成28年は1年間の合計で95%が不検出で推移してい
 ます。
●その大きな理由としては、海水の汚染が改善されたこと、魚介類から放射性セシウムが
 排出されたこと、魚体の成長にともない相対的に濃度が低下したこと、世代交代により
 汚染された魚が減少したことなどがあげられます。

■月別放射性物質モニタリング検査結果(海産魚介類)
 ※リリース資料ご参考ください。

< 福島第一原発半径10~20kmが試験操業の対象海域に >
福島第一原発から半径20km内の魚介類についても、モニタリング検査の結果、外側と同様に魚介類の汚染は顕著に改善されていることがわかりました。このような検査結果を受けて、半径10~20kmを試験操業の対象海域とすることが、決定される見込みとなりました。
※ただし、同海域では、当面はコウナゴに限り試験操業が行われることとなり、他の魚種への拡大については、今後検討していくことになりました。


【トピックス3】( P.3)
【“常磐もの”水揚げ現場・写真レポート!(松川浦漁港)】

<“常磐もの”完全復活へ向けて動き出す― ヒラメ大漁に沸く、相馬原釜地方卸売市場>
●太平洋に面する福島県の浜通りは、南部のいわき地方と北部の相馬双葉地方(相双地方)
 に大別されます。東日本大震災では、ともに卸売市場(魚市場)などの漁業関連施設に
 大きな被害を受けましたが、復旧が着々と進み、平成27年3月には、いわき地方の小名
 浜港に福島県漁業協同組合連合会地方卸売市場(小名浜魚市場)が、平成28年9月には
 相双地方の松川浦漁港に相馬原釜地方卸売市場(相馬原釜魚市場)が竣工し、福島県漁
 業の復興に大きな役割を果たしています。
●現在、いわき地方、相双地方ともに放射性物質のモニタリング検査による安全性の確認
 の下、試験操業が行われており、国の出荷制限指示が昨年解除された、ヒラメやマアナ
 ゴを始め、冬の味覚を代表するアンコウ(キアンコウ)やタラ(マダラ)など、主要な
 “常磐もの”の水揚げも始まっています。
●さらに、相馬市の相馬原釜魚市場では、ヒラメやマアナゴを生きたまま首都圏などの消
 費地に届ける“活魚(かつぎょ)”が復活しました。
●今回は、そのような、まさに旬の魚の水揚げで活気づく、相馬原釜魚市場の様子をご紹
 介いたします。(写真は平成29年2月8日撮影)。


【トピックス4】( P.4)
【“浜のかあちゃん”密着、漁師の自宅飯を体感(相馬市)】

< 漁業を支えるもう一人の主役“浜のかあちゃん”
 ― 相馬双葉漁協 相馬原釜支所 女性部 佐藤美恵さん >
●漁師たちがとってきた魚を漁港で待ち構え、魚市場での選別から、震災前は販売(仲買
 人とのセリ)が終わるまでを一手に引き受けていたのが、“浜のかあちゃん”こと漁師
 の奥さんたち。漁師である夫が所属する漁業協同組合(漁協)の女性部のメンバーと
 しても活躍し、彼女たちなくして漁業は成り立たないといわれるほど頼もしい存在で
 あり、漁業を支えるもう一人の主役なのです。
●相馬原釜魚市場では、現在は試験操業のため、魚の選別作業は基本的に漁が1日1回
 の日には午前9時から、2回の日には午前11時から行っています。最近では、水揚量
 も増え、“浜のかあちゃん”たちにも、以前の活気と笑顔が戻ってきつつあります。と
 にかく元気で明るくて威勢がよく、昔から浜にはなくてはならない存在です。
●相馬双葉漁協の女性部は、震災以降、6次化商品の開発にも積極的に取り組んでおり、
 地元で水揚げされた食材をふんだんに使った「イカメンチ」(相馬支部)や、「ツブ
 貝の生姜煮」(鹿島支部)といった魅力的な商品を考案しています。また、定期的に
 料理教室を開催するなど、“浜のかあちゃん”は、地域活性化にも重要な役割を果たし
 ています。
●今回は、そんな“浜のかあちゃん”の一人である佐藤美恵さんの魚市場での仕事ぶりと、
 ご自宅での食事作りを密着取材しました。

< 佐藤さんの『ふくしまプライド。』>
目の前の海、そこでとれる魚が一番の誇りです。そのおいしさは、どこにも負けません!


【トピックス5】( P.5)
【旬を食べる! 福島県産海産物 四倉港 うまいもんや やまかく(いわき市)】

< 名物を集めた知る人ぞ知る裏メニュー “常磐もの”定食 >
●いわき市四倉港にある海鮮食堂「四倉港 うまいもんや やまかく」では、地元で水揚げ
 された魚を使った“常磐もの”定食がランチで食べられます。メニューには載っていな
 い、知る人ぞ知る“裏メニュー”。仕入れに応じて内容も変われば、お値段も時価。地
 元の魚が手に入らないときは食べることはできません。この日(2月16日)のメニュー
 は、ニクモチカレイの焼き魚、メヒカリの天ぷら、ヒラメの刺身、カナガシラの唐揚げ
 あんかけ、そしてアンコウ鍋。冬の名物が満載です。

●厨房を仕切るのは、オーナー兼料理長の河村直典さん。料理人としてのキャリアは25年
 になります。もともと100年以上続く海産物加工業・河村商店の四代目でもあり、魚の
 目利きも確かです。
●「福島の魚はもちろんおいしいですが、他県産と特別な違いがあるとは限らないですね。
 他県産でもおいしい魚はたくさんありますから。もちろん、うちでも仕入れて使ってい
 ます。ただし、地元の魚へのこだわりや愛着ということなら、これはもう誰にも負けま
 せん。震災前からずっとここの魚を使って来ましたので。」と“常磐もの”への熱い思
 いを語る河村さん。“常磐もの”定食を始めたのは2~3年ほど前から。「漁業復興を
 盛り上げたいという気持ちでスタートしました。」

< 河村さんの『ふくしまプライド。』>
代々ここで、お客様に嘘偽りなく商いをしてきました。正直であることが私のプライドです。


【トピックス6】( P.6)
【旬を食べる! 福島県産海産物 御食事処 たこ八(相馬市)】

< 相馬の海の豊かさを実感させるヒラメのフライ定食 >
●相馬市の松川浦近郊にある「御食事処 たこ八」は、新鮮な魚介類をふんだんに使った
 料理が人気の海鮮食堂です。海産物のお土産が買える「海鮮市場」や大型駐車場を備
 え、観光バスで多くの団体客が乗り付け、賑わいを見せます。
●「御食事処 たこ八」は、以前から人気店として知られていましたが、平成23年、震災
 による津波で全壊。しかし、同年10月には、仮設店舗に移転しての営業を何とか再開
 し、2年後の4月には現在の場所に戻ることができました。震災後、観光客が激減し、
 地元の魚は十分な仕入れができない中、風評にあらがい復活を果たした「御食事処 た
 こ八」は、それ自体が松川浦漁港における復興のシンボル的存在なのです。
●現在、ホール長としてお店を任されている小野芳一さんは、同店経営者の長男で、震災
 直後から同店再建の中心人物として奔走してきました。「ここまでの道のりを思えば、
 当たり前のようにお店で働き、お客様と接することがどれだけありがたいことか、身に
 染みて感じます」
●そんな小野さんにお薦めのメニューを聞いてみると、「ランチタイムならヒラメのフラ
 イ定食もひそかに人気です」と教えてくれました。さっそく注文してひと口食べてみる
 と、そのふわふわとした食感とそこはかとない魚の風味が口の中に広がり、“ヒラメは
 刺身で食べるもの”という固定観念を爽快に打ち砕いてくれます。「ヒラメの淡泊な身
 はフライにもよく合います。多く入荷できたときに、お出ししています。」と小野さん。
 これもまた、ヒラメが試験操業で水揚げできるようになったからできたことです。そう
 いう意味では、ヒラメのフライ定食もまた、“常磐もの”復活のささやかな証なのです。

< 小野さんの『ふくしまプライド。』 >
「何としても相馬に震災前の賑わいを取り戻したい」、という思いでここまでやってきました。相馬の魚は日本一うまいと思っています。それをお出しするのが当店の、そして私の最大の誇りです。


【トピックス7】( P.7)
【若き生産者・こだわりチャレンジャー 四倉漁港 見習い漁師 高木 航さん(いわき市)】

< IT業界にもの足りなさを感じて転職 ―
 早くおやじみたいに、かっこいい漁師になりたい >
●高木 航(わたる)さんは、弱冠21歳の見習い漁師。昨年10月に就業しました。いわき
 市四倉港から、漁師の父・聡さんが操縦する5tの漁船に乗って、試験操業やモニタリ
 ング検査の検体集めのための漁に出ています。
●父の背中を見て育った航さん。パソコンが好きだったので、一旦、IT企業に就職しまし
 たが、そこに物足りなさを感じ、いつしか「船に乗りたい」という気持ちが高まってい
 きました。「実際、やってみたら想像以上にしんどかったですが、デスクワークより刺
 激的で楽しい仕事です。何より、体を動かしていると、仕事をしてるっていう実感が持
 てていいですね。」
●IT企業に勤めている頃は体力が有り余り、夜更かしもしていましたが、その生活は漁業
 に就いてから一変しました。「朝は、早い時で3時~4時には海に出ます。夜も早目に
 寝て、わりと規則正しい生活を送っています。生活に締まりが出て来ましたね。」
●高木さんは、就業してまだ4カ月しか経っていないため、船の上では覚えないといけな
 いことがたくさんあります。「船の操縦方法、機械の操作方法、漁具の扱い方… まだ、
 全然覚えきれていません。毎回、船の上で怒られています(笑)。」
●高木さんのお父さんは、冬はシラウオ、春はコウナゴ、夏はアナゴ、秋はシラス、サケ
 と季節に応じてとるものが異なります。「なんでもかんでもごそっととる底びき網と違
 って、小型船は狙った獲物をとりに行くので、その分面白いですね。海の上を縦横無尽
 に動き、自分の腕でとった魚で生計を立てる父の姿に、ずっと憧れを抱いていました。
 おやじを見ていると、漁師ってかっこいいなって思います。早く自分も、おやじみたい
 に一人で船を動かし、漁ができるようになりたいですね。」

< 高木さんの『ふくしまプライド。』>
プライドとか何とかより、まだ見習いなので、脇目も振らず一生懸命やること、今はそれだけです。

< 日本橋ふくしま館 MIDETTE(ミデッテ) >
「日本橋ふくしま館 MIDETTE」では、全国に誇る日本酒や果物、工芸品などの特産品の販売をはじめ、それらの魅力や季節ごとの観光情報、食の安全・安心を確保する取組など、復興に向かう「ふくしまの今」を発信しています。また、市町村や各団体などによる多様なPRイベントも随時開催していますので、ぜひお立ち寄りください。

■住所/ 東京都中央区日本橋室町4-3-16柳屋太洋ビル1F
■TEL/ 03-6262-3977
■FAX/ 03-6262-3978
■営業時間(通常)/ 平日 11:00~20:00、土日祝日 11:00~18:00
■休館日/ 12月31日、1月1日

■URL/ リンク
■アクセス/
 ・東京メトロ「三越前」駅A8出口より徒歩3分
 ・JR「神田」駅東口・南口より徒歩5分
 ・JR「新日本橋」駅2番出口より徒歩1分




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