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2017年中堅・中小企業におけるIT活用の展望その1:業務システム/IoT/RPA編

ノークリサーチは2017年の中堅・中小企業におけるIT活用の展望のうち、業務システム/IoT/RPAなどに関連するトピックをまとめた調査結果と今後の見解を発表した。

<2017年は幅広い業種/職種を理解し、「複数企業向けIoT」や「適度な自動化」を訴求すべし>
■IoT活用を普及させるためには「仕入先/取引先を含む複数企業を対象とした提案」が必要
■業務システムでは 『バッチ処理とRPAの中間に位置する自動化』 が有力な差別化ポイント
■ワークスタイル改革の訴求を成功させるには「幅広い業種/職種への理解」が非常に大切
■「顧客の実態は良く理解できている」が思い込みにならないように常に意識することが重要

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2017年1月10日

2017年中堅・中小企業におけるIT活用の展望その1:業務システム/IoT/RPA編

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2017年の中堅・中小企業におけるIT活用の展望のうち、業務システム/IoT/RPAなどに関連するトピックをまとめた調査結果と今後の見解を発表した。


<2017年は幅広い業種/職種を理解し、「複数企業向けIoT」や「適度な自動化」を訴求すべし>
■IoT活用を普及させるためには「仕入先/取引先を含む複数企業を対象とした提案」が必要
■業務システムでは 『バッチ処理とRPAの中間に位置する自動化』 が有力な差別化ポイント
■ワークスタイル改革の訴求を成功させるには「幅広い業種/職種への理解」が非常に大切
■「顧客の実態は良く理解できている」が思い込みにならないように常に意識することが重要


■IoT活用を普及させるためには「仕入先/取引先を含む複数企業を対象とした提案」が必要
本リリースは2017年の中堅・中小企業におけるIT活用の展望をまとめた3部構成の1番目に位置付けられ、業務システム、IoT、RPAといったトピックを主なテーマとしている。
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して、卸売業/小売業/サービス業を中心としたIoT活用への投資意向を尋ねた結果である。ノークリサーチでは卸売業/小売業/サービス業、製造業、建設業といった業種カテゴリ別に具体的なIoT活用シーンを提示し、それらに対する投資意向、投資金額、課題やニーズを詳しく調査/分析している。
(調査結果に関する詳細は本リリース末尾の【関連調査レポート1】を参照)
以下のグラフを見ると、「自社単独で投資予定」の回答割合は15%程度に留まるが、「同業他社と共同で投資予定」および「他業種と共同で投資予定」も含めると全体の3割弱に達することがわかる。IoTの効果を十分に享受するためには他業種も含めた包括的な取り組みが重要となる。 例えば、「監視カメラやビーコンを活用した店舗内における顧客動線の改善」は小売業におけるIoT関連の代表的な活用シナリオの一つだ。だが、「顧客動線が改善した結果、売れ筋商品の調達が間に合わない」となってしまっては本末転倒といえる。つまり、仕入先や提携先となる業者の供給力/生産力も同時に改善/強化していく必要がある。また、中堅・中小企業にとっては単独でIoTという新たなIT活用分野へ投資することが難しいケースも少なくない。したがって、IoTソリューションを訴求する側としては取引先や提携先を含めた複数のユーザ企業を対象とした活用提案を模索していくことが有効と考えられる。


■業務システムでは 『バッチ処理とRPAの中間に位置する自動化』 が有力な差別化ポイント
IoTは今後の伸びが期待されるIT活用分野の一つだ。しかし、前頁に述べたような「複数企業を対象としたIoT活用提案」を実践するためには相応の準備や時間を要する。そのため、ITソリューションを提供する側としては個々の企業に対して迅速に訴求できる商材を別途持っておく必要がある。その有力候補となるのが、「様々な業務システムにおける自動化への取り組み」だ。
昨今では「RPA(Robotic Process Automation)」に注目が集まっている。従来から存在する「あらかじめ決まった処理のみを行う自動化」とは異なり、機械学習などの手法を用いることによってデータや視覚情報を認識/理解し、これまでヒトが担っていた業務の一部をプログラムソフトウェアが代替することを目指した取り組みを指す。RPAはまだ黎明期であり、中堅・中小市場に普及するまでにはまだ時間を要すると予想される。だが、「単なるバッチ処理と本格的なRPAの中間に位置する自動化」については現段階においてもユーザ企業側のニーズを垣間見ることができる。
以下のグラフは会計管理システムを導入済みの中堅・中小企業に対し、今後のニーズを尋ねた結果の一部である。「一部の仕訳作業を自動化できる」の回答割合が「一部の仕訳作業を外部委託できる」を上回っていることからもわかるように、一定のルールに従う業務に関してはアウトソーシングと比べて自動化によるソリューションが有効であることがわかる。とはいえ、必ずしも最先端の技術を用いた自動化が今すぐ必要とされているわけではない点にも注意する必要がある。以下のグラフにおいては「予算の超過が発生したことを自動的に通知してくれる」の回答割合よりも「経費を迅速に把握し、予実管理の精度を向上できる」の方が高くなっている。予算が超過したかどうか?の通知を自動化するためには様々な要素を加味した高度な判断が必要となる。そうした判断はヒトが行い、判断に必要な情報(=経費など)を迅速に把握できる仕組みを構築することに重点を置く、というのが現時点での中堅・中小企業のニーズ傾向であると考えられる。
同じことは別の業務システム分野にも当てはまる。以下のグラフはセキュリティ関連ツール(マルウェア対策ソフトウェアなど)を導入済みの中堅・中小企業に対し、今後のニーズを尋ねた結果である。「標的型攻撃にも対処することができる」が2割弱に達することからもわかるように、中堅・中小企業においても新たな攻撃手法への危機感が強まりつつある。また、「セキュリティ対策に関する手作業を自動化できる」が挙げられていることから、こうした攻撃への対処を手作業で行うことは難しいと考える中堅・中小企業が少なくないといえる。だが、「問題発生時の原因と対処方法をわかりやすく示してくれる」の回答割合は1割を下回っており、大企業を主な対象とした「CSIRT」のような高度なセキュリティサービスまでは必要とされていない状況といえる。
ノークリサーチではERP、会計、販売、生産、人事/給与、グループウェア、ワークフロー、CRM、BI/帳票、文書管理、運用管理/資産管理、セキュリティ、バックアップといった13分野に渡る業務システムにおける導入社数シェア、導入実態、課題/ニーズなどを網羅した詳細な調査/分析を行っている。上記のグラフはその一部を抜粋したものだ。これらの結果が示すように様々な業務システムにおいて、「単なるバッチ処理と本格的なRPAまたはアウトソーシングの中間に位置する自動化」への取り組みを検討する価値がある。(抜粋されたデータおよびその他の業務システム分野における詳細については、本リリース末尾の【関連調査レポート2】を参照)


■ワークスタイル改革の訴求を成功させるには「幅広い業種/職種への理解」が非常に大切
前頁に述べたような「中堅・中小企業にとって適切なレベルの自動化」を訴求していくためには、ユーザ企業に対する理解を深める取り組みが欠かせない。だが、新しい取り組みに際してはIT企業とユーザ企業の意識が乖離してしまいやすい点にも注意が必要となる。
ノークリサーチでは「クラウド」「ビッグデータ」など、様々なIT用語に対するユーザ企業の認知状況についての調査も行っている。(調査結果の詳細については、本リリース末尾の【関連調査レポート3】を参照)
以下のグラフは中堅・中小企業に対して「ワークスタイル改革というIT用語に対する印象」を尋ねた結果を2015年と2016年で比較したものだ。「コスト削減/売上増に寄与する」という回答が減る一方、「IT企業が作った宣伝用語と捉えている」が増えていることがわかる。
この背景には「ワークスタイル改革」の指し示す内容が非常に広範であり、場合によってはITを提供する側と利用する側の間に意識の相違が生じている実情がある。例えば、「テレワーク」はワークスタイル改革を実現する有効な手段の一つだ。だが、店舗を構える小売業、工場を持つ製造業、現場作業が主体の建設業/保守サービス業など、テレワークの適用が難しい業態は多数存在する。IT企業側もテレワークが全ての業種や職種に適用できないことは十分理解しているが、「テレワークを実践できない企業は遅れている」という主張をしていると受け取られてしまうと、ユーザ企業からは敬遠される可能性がある。
具体的なIT商材を訴求する際にもこうした背景を理解しておくことが非常に重要となる。以下のグラフは自社内設置型のVDIを導入する契機として「スマートデバイス活用」「セキュリティ対策」「テレワーク推進」のどれが多いか?を示したものだ。前者の2つに比べて「テレワーク推進」はやや少ないことが確認できる。
ITを提供する側の視点では「ワークスタイル改革 ⇒ テレワーク推進 ⇒ VDIによる実現」という流れは確度の高い訴求方法のように思えるが、ユーザ企業側の認識は必ずしもそうなっていない。ここでは「ワークスタイル改革」を例に挙げたが、こうした意識の乖離はどのようなIT活用分野にも存在する可能性がある。こうした乖離を少しでも縮めるためには中堅・中小企業にも様々な業種や職種があることを常に意識しておくことが肝要といえる。(以下のグラフは【関連調査レポート1】に含まれる)


■「顧客の実態は良く理解できている」が思い込みにならないように常に意識することが重要
さらに以下のグラフは中堅・中小企業に対し、業務システムの主要な委託先/購入先の評価(満足している事柄は青帯、不満である事柄は赤帯)を尋ねた結果である。
IT企業側は「顧客の実態は良く理解できているが、自社が扱える商材の幅が狭いのでは?」と認識しているケースが比較的多い。だが、項目1-1「複数メーカの製品/サービスも一元化して保守/サポートしてくれる」や項目2-1「ハードからソフトまでシステム全体を一元化して保守/サポートしてくれる」の回答割合が高いことからもわかるように、ユーザ企業側は商材の幅広さに関しては現段階では大きな不満を感じていない。
一方、項目3-2「運用/サポート段階に入ると、トラブルなどが発生しない限りは営業やSEは自社を訪問してこない」や項目4-2「運用/保守サポートの費用については固定金額であり、やや割高であると感じている」はいずれも「不満を感じている事柄」であり、対となる「満足している事柄」の回答割合を上回っている。つまり、ユーザ企業は「運用開始後はあまり面倒を見てくれず、運用/保守サポート費用も割高である」と感じていることになる。
そのため、更なる費用がかかることなどを懸念し、多少の不便があっても手作業によるカバーや既存機能と運用面の工夫による回避で対応してしまうユーザ企業も少なからず存在する。だが、こうした実態はIT企業側からは見えにくい。こうした意識の相違は既に述べた「中堅・中小企業にとって適切なレベルの自動化」に取り組む上でも大きな障壁となってくる。 IT企業側としては「自動化」への取り組みと並行して、「顧客における業務システムの活用実態をもう一段深く把握する」ことを意識することが重要と考えられる。(この点に関連する調査レポートの詳細は【関連調査レポート3】を参照)


本リリース内で引用した調査レポート一覧

【関連調査レポート1】
2016年版スマートデバイス/PCから見たIoT活用の実態と展望レポート
「中堅・中小企業に受け入れられるIoTソリューションとは何か?」をPC/スマートデバイスの視点も交えて解明する
【サンプル/ダイジェスト】
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【関連調査レポート2】
2016年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート
13種類に及ぶ業務アプリケーションの「導入社数シェア」「導入形態」 「ユーザ企業の課題やニーズ」を網羅した決定版
【サンプル/ダイジェスト】
[ERP] リンク
[セキュリティ] リンク
[会計管理] リンク
[生産管理] リンク
[ワークフロー] リンク
[BI・帳票] リンク
※その他の業務システム分野のサンプル/ダイジェストは以下のホームページからご覧いただけます。
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【関連調査レポート3】
2016年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート
中堅・中小市場において、顧客社数を伸ばしている販社/SIerと減らしている販社/SIerは何が違うのか?
【サンプル/ダイジェスト】
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