ストラタシスとシーメンス社、アディティブ・マニュファクチャリングの大量生産への導入を目指しパートナーシップを締結

~両社の提供するアディティブ・マニュファクチャリングの新たなソリューションを補完し、製造バリュー・チェーンにおける3Dプリンティングのメリットを強化・拡大をめざす~



3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションの世界的リーダー企業であるStratasys Ltd.(Nasdaq: SSYS、以下ストラタシス)は、同社のアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションとシーメンス社のデジタル・ファクトリー・ソリューションを融合するためのパートナーシップを正式に締結したことを発表しました。 ストラタシスとシーメンス社は、アディティブ・マニュファクチャリングを従来の製造ワークフローに導入するという共通のビジョンを掲げています。 アディティブ・マニュファクチャリングを導入した製造方式は、航空宇宙、自動車、交通、エネルギー、産業用工具など、多様な産業分野にメリットをもたらす可能性を秘めています。 両社が共有するこのビジョンを実現するための基盤を築き、この製造方式を広く産業界に普及させていくことが、今回のパートナーシップの目的です。 シーメンス社は先頃、デジタル・デザイン、シミュレーションおよびデータ管理を従来の製造方式やアディティブ・マニュファクチャリングに融合したエンド・ツー・エンド・ソリューションを発表しましたが、今回のパートナーシップはそのソリューションの開発に関連するものです。

両社はこれまで、数々のプロジェクトを共同で実施してきました。 そのひとつとして、シーメンス社のCAD/CAM/CAE用のソフトウェアである「NX™ ソフトウェア」からストラタシスの「GrabCAD Print」に直接連携できるようにするプロジェクト(設計から3Dプリントまでシームレスなワークフローが可能)が挙げられます。 また、今年9月に発表されたストラタシスの「ロボティック・コンポジット3Dデモンストレーター」もその一例であり、これはシーメンス社のPLM(製品ライフサイクル)ソフトウェアとそのモーション・コントロール・システム、およびCNCオートメーション技術を取り入れた新たなソリューションで、軽量かつ優れた強度のパーツ製造を可能にします。

「シーメンス社は今回のパートナーシップ締結を非常に嬉しく思っています。これを契機に、より低コストでより効率的に製品を製造・提供できると確信する新しいコンセプトをお客様が導入しやすくなると、大いに期待しています」と、シーメンスPLMソフトウェアのマニュファクチャリング・エンジニアリング・ソフトウェア事業部のシニア・バイス・プレジデントであるツヴィ・フォイアー(Zvi Feuer)氏は述べています。「アディティブ・マニュファクチャリングには、複雑形状の造形をはじめ、オンデマンド製造やマス・カスタマイゼーションの可能性など、さまざまなメリットがあります。シーメンス社は、そのようなユニークなメリットを包括したアディティブ・マニュファクチャリングの普及に全力で取り組んでいます。今回のパートナーシップは製品群の緊密な統合や総合的なアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションとのコラボレーションを実現するものであり、これらを通じて、今後も革新性で業界をリードする道を歩み続けていくことができるでしょう。」

また、シーメンスUSAのデジタル・ファクトリー事業本部モーション・コントロール事業部のバイス・プレジデントであるアルン・ジェイン(Arun Jain)氏は以下のように述べています。 「シーメンス社にはデジタル・エンタープライズ・ビジョンを創造する力があり、その普及に尽力しています。この事実に加え、ストラタシスと緊密に協働することで、水平方向(機械間)と垂直方向(開発・設計と製造間)の両方向での統合が可能になり、数多くの産業分野において市場投入の短縮化、業務の柔軟性の向上、ワークフローの効率化を実現しやすくなるでしょう。」

アディティブ・マニュファクチャリング技術はここ数年で目覚ましい発展を遂げましたが、大量生産の現場への適応からCNCと同レベルの普及までを達成するには、さらなる進化が求められています。 そこでアディティブ・マニュファクチャリングがソリューションとして求められるのは、安定感と信頼性に優れた反復可能なオペレーションを実現することです。 また、そこで使用されるマテリアルには、豊富なラインナップ、さまざまな用途に対応でき、かつ予測可能な特性を備え、設計から製造までのシームレスなデジタル環境に適合したものであることが求められます。 ストラタシスとシーメンス社は一致協力して、これらの課題に取り組んでいく予定です。

「ストラタシスの3Dプリンティング・エコシステムは、アプリケーション、ハードウェアおよびソフトウェアのプラットフォーム、高性能なマテリアル、コンサルティング・サービスで構成されています。 この包括的なエコシステムにより、製造業の皆様が3Dプリンティングを活用してビジネスモデルを転換できるようにサポートを行うという、独特の地位を確立しています」と、ストラタシスの製品担当エクゼクティブ・バイス・プレジデントであるダン・イロン(Dan Yalon)は述べています。 「シーメンス社と正式にパートナーシップを締結したことを大変うれしく思っています。 このパートナーシップは、アディティブ・マニュファクチャリングの産業界への普及を促進させるうえで、大きな役割を果たすと考えています。 両社は力を合わせて、最善かつ強固な技術基盤を構築し、大規模な製造業者が従来の製造環境でアディティブ・マニュファクチャリングのメリットを享受できるシステムを実現したいと考えています。 まずは航空宇宙、自動車、工具の各産業分野がそのメリットの恩恵を受けることになるでしょう。 そして、それほど遠くない将来に必ず従来の製造方式に変化が訪れると確信しています。」

次世代のアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューション
ストラタシスとシーメンス社は、2016年9月に次世代のアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションである「ロボティック・コンポジット3Dデモンストレーター」を発表しました。 
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この新たな製造向けのソリューションの中核を担うのは、高度なFDM(熱溶解積層法)というアディティブ・マニュファクチャリングのテクノロジーであり、複数の軸で複雑に動いてパーツを造形する技術で 複数のオペレーションに対応する拡張可能なアーキテクチャを採用しているため、切削、インライン検査および認証、仕上げなど、製造ソリューションを組み込める柔軟性が備わっています。 そして、ストラタシスの生産グレードマテリアルを使用して、重量および性能を最適化した形状を造形できます。 こうした特長により、複合レイアップや一層ずつの積層といった従来の方法の制約や、通常の3Dプリンティングに求められるサポート材の要件にとらわれない、新しいハイブリッドな製造方法が可能になっています。

「ロボティック・コンポジット3Dデモンストレーター」の新しいワークフローのベースとなっているのは、シーメンス社の「NX™ ソフトウェア」です。「NX™ ソフトウェア」では、設計者はシステム上でパーツを設計し、製造可能性のシミュレーションや検証を行い、製造のための指示書一式を作成・送付できます。また、製造プロセス全体において、作業状況を適切に管理し、その情報を製造オペレーション管理システムに直接通信できます。その結果、CADから製品化までのワークフローをシームレス化し、製造の効率化、エンド・ツー・エンドのトレーサビリティ、高品質なパーツ製造が実現できます。

「ロボティック・コンポジット3Dデモンストレーター」のモーション・コントロールを制御するのは、シーメンス社のCNCシステム「SINUMERIK 840D sl」です。オープン・アーキテクチャを採用している「SINUMERIK 840D sl」の制御機能は、シーメンス社のNCのメリットと柔軟性の高いロボット運動学を融合させたものです。さらにこれをストラタシスの押出制御技術と融合することで、「NX CAM」からの製造指示を忠実に実行できるようになった結果、ロボット・アームによる自由度の高いFDMが可能になりました。


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シーメンス・デジタル・ファクトリー事業本部について
シーメンス・デジタル・ファクトリー事業本部は、ハードウェアからソフトウェア、テクノロジーをベースとしたサービスまでをシームレスに統合した包括的な製品ポートフォリオを通じて、製造プロセスの柔軟性と効率性の向上や製品化までの時間の短縮を実現することで、世界中の製造業者をサポートしています。

シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンス・デジタル・ファクトリー事業本部のビジネス・ユニットのひとつで、米国テキサス州プラノに拠点を置いています。 PLM(製品ライフサイクル管理)とMOM(製造オペレーション管理)のソフトウェア、システムおよびサービスの領域において世界をリードするグローバル・プロバイダーとして、これまでに世界14万社以上のお客様にサービスを提供し、1,500万ライセンス以上のソフトウェアを販売する実績を上げています。世界中の顧客企業と協働しながら、各種産業向けのソフトウェア・ソリューションを提供することで、顧客企業が価値あるイノベーションを実現して競争優位性を持続的に確保できるようにサポートしています。シーメンスPLMソフトウェアの製品およびサービスに関する詳細はwww.siemens.com/plmをご覧ください。

シーメンス AGについて
シーメンスAGは(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165 年以上にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバル企業でありつづけています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に、世界 200 カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界で最も多く提供している企業のひとつであり、洋上風力発電の建造においては世界一、コンバインドサイクル発電ではタービンの主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コ
ンピュータ断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像診断装置(MR)などの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、臨床検査および医療情報 IT のリーダーでもあります。2016年9月30日を期末とする2016年度の売上高は796億ユーロ、当期純利益は56億ユーロでした。2016年9月末現在の全世界の従業員数は約35万1,000人です。シーメンスAGに関する詳細は同社のウェブサイト(www.siemens.com)をご覧ください。

ストラタシス・ジャパンについて
ストラタシス・ジャパンは、ものづくりの設計・製造方法に変革をもたらす3Dプリンティングおよびアディティブ・マニュファクチャリングにおけるパイオニアとして、25年以上にわたり業界をリードしてきたStratasys Ltd.(NASDAQ:SSYS)の子会社です。 米ミネソタ州ミネアポリスとイスラエルのレホボトに本社を置き、設計や製造に対する新しい発想を推進することにより、多様な産業・幅広い分野のお客様のために貢献しています。 当社の3Dプリンティングおよびアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションは、これまでにない設計の自由度や製造における柔軟性を提供し、デザインやコミュニケーションを向上するだけでなく、さらに市場投入までの時間短縮と開発コスト削減を実現することができます。 MakerBot やSolidscapeなどの子会社も含め、Stratasysのエコシステムには、プロトタイプやパーツを造形する3Dプリンタ、豊富な3Dプリンティング用マテリアル、Stratasys Direct Manufacturingによるオンデマンドのパーツ造形サービス、戦略的コンサルティングやその他専門的サービスがあり、さらにクラウドコミュニティであるThingiverseとGrabCAD では200万点以上もの無料の設計コンポーネントやプリント可能なファイルが公開されています。 Stratasys は世界中に2,700人以上の従業員と800 件以上の取得済みまたは申請中の製造特許を有しており、その技術とリーダーシップについて30 を超える賞に輝いています。
ストラタシスについて、詳しくはリンクまたはリンクをご覧いただくか、もしくはLinkedInでフォローしてください。


Note regarding Forward Looking Statements
The statements in this press release relating to Stratasys’ expectations of the benefits that it will receive from its cooperation with Siemens and the impacts of this cooperation on 3D printing solutions customers and their businesses and business processes, are forward-looking statements reflecting management's current expectations and beliefs. These forward-looking statements are based on current information that is, by its nature, subject to rapid and even abrupt change. Due to risks and uncertainties associated with Stratasys' business, actual results could differ materially from those projected or implied by these forward-looking statements. These risks and uncertainties include, but are not limited to: the risk that the benefits that Stratasys expects from the cooperation will not materialize, or could be less, than Stratasys currently expects, due to technical or other unforeseen reasons; and other risk factors more fully explained under the caption “Risk Factors” in Stratasys' most recent Annual Report on Form 20-F, filed with the Securities and Exchange Commission (SEC) on March 21, 2016. Stratasys is under no obligation (and expressly disclaims any obligation) to update or alter its forward-looking statements, whether as a result of new information, future events or otherwise, except as otherwise required by the rules and regulations of the SEC.

商標・登録商標について:Siemens、SinumerikおよびSiemensロゴはSiemens AGの登録商標です。NXはSiemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。StratasysはStratasys Ltd.およびその子会社または提携会社の登録商標です。その他の商標、登録商標およびサービス・マークに関する権利は、個々の権利の所有者に帰属します。

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

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