日本人科学者が数十年の鎌状赤血球症研究で成果
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【東京、トーランス(米カリフォルニア州)2016年8月23日PR Newswire=共同通信JBN】*鎌状赤血球症治療薬の販売承認を求める米食品医薬品局(FDA)への新薬申請を提出する予定
*承認されれば、この治療薬は約20年間で初めての新しい鎌状赤血球症治療薬に
日本生まれの医師で研究者の新原豊博士が指揮するエマウスライフサイエンス社(Emmaus Life Science、以下同社もしくはエマウス社)は成人、小児の鎌状赤血球症の治療薬の販売承認を求める予定である。承認されれば、この治療薬は約20年間で初めての新しい鎌状赤血球症治療薬になる。鎌状赤血球症は最も破滅的な遺伝性疾患で痛みの症状と若年での死を伴う。この治療法は医薬品グレードのL-グルタミンの経口投与である。
エマウス社は9月に鎌状赤血球症治療薬についての新薬申請(NDA)をFDAに提出する予定であり、これが鎌状赤血球症の小児患者向けにFDAが初めて承認する治療薬になる可能性がある。
エマウス社の会長兼最高経営責任者(CEO)である新原豊博士は「NDAの提出は多くの人々のライフワークの成果であり、この達成のために寄与したすべての患者、研究者、投資家、パートナー、支持者、従業員にとってのマイルストーンである。NDA提出は来月初めを目指しており、試験の前向きの安全性、効能のデータについてFDAと協議する」と語っている。
鎌状赤血球症に対しては広く利用可能な治療法、受容性の高い治療法がないため、治療法の開発がインドをはじめ世界全体で優先事項だった。このためインドのモディ首相は2014年の訪問の際に日本の政府、科学界に対してこの病気からの救済策の発見を呼び掛けたほどである。
世界で毎年30万人以上の子どもが鎌状赤血球症を持って生まれており、世界で約2500万人がこの病気で苦しんでいる。診断や治療を受けなければ、サハラ砂漠以南のアフリカで鎌状赤血球症(SCD)の子どもの90%は生後5年以内に死亡する。
新原博士はさらに「医師として私は鎌状赤血球症の人の非常な痛み、苦しみを見てきた。これが治療法の発見へとわれわれを駆り立てた。われわれが鎌状赤血球症について行った最大の試験である米国での臨床試験で得たデータについて、われわれは確信を持っている。特に私は鎌状赤血球症共同体とわが社にとってのこの重要なマイルストーンの達成を助けてくれた多くの人々への感謝を表明したい」と述べている。
同社の第III相鎌状赤血球症試験のデータは、鎌状赤血球症の症状発現と入院の回数の減少、累積入院日数の減少、生命を脅かす急性胸部症状の発生回数減少を示した。この臨床試験は成人患者と5歳以上の小児患者230人を対象に、米国の31カ所の経験豊かな鎌状赤血球症治療センターで行われた。高尾の治療法が原因の大きな悪性事象はなかった。
エマウス社はこれまでに日本、韓国、香港、米国の投資家の支援に加え、FDA、米国立衛生研究所からの資金援助で約5000万ドルの資金を集めた。鎌状赤血球症の研究とともにエマウス社は米国で輪部幹細胞欠損向けの上皮細胞シート角膜再生技術を商業化するため東京に本社のあるセルシード社と提携している。
▽鎌状赤血球症について
鎌状赤血球症は遺伝性の血液障害で、赤血球が酸化されて硬直した鎌状になり小血管をふさぐ。この病気は衰弱性の痛みの発作と臓器の損傷を起こし、若年での死亡を招く恐れがある。鎌状赤血球症は米国では約10万人、欧州連合(EU)では推定8万人、世界では2500万人がかかっている。この病気は特に祖先がサハラ砂漠以南のアフリカ、南米、カリブ海地方、中米、中東、インド、地中海地方を含む地域から来た人々の間で起こる。
▽エマウスライフサイエンス社(Emmaus Life Science)について
エマウスライフサイエンス社は希少疾患の革新的な治療薬、治療法の発見、開発、商業化に携わっている。鎌状赤血球症についての同社の研究は、Harbor-UCLA Medical Center(ハーバーUCLA医療センター)のLos Angeles Biomedical Research Instituteで新原博士が開始した。エマウス社の鎌状赤血球症治療法は米国と欧州で「希少疾患薬」指定を受けており、FDAから「ファスト・トラック」指定を受けている。
詳しい情報はwww.emmauslifesciences.com を参照。
将来予想に関する記述
このプレスリリースの研究、開発そして医薬製品の潜在的商業化に関する記述部分については1995年米国民事証券訴訟改革法に定義される「将来予想に関する記述」に該当する記述が含まれている。これらの記載はあくまで現時点での予想によるものであり、物事を遅らせたり方向転換したり、変化したりすることにより実際の結果が著しく異なったものとなってしまう要因となる不確定要素や固有のリスクを含んでいる。エマウス社は米国証券取引委員会に2012年度年次報告書(Form 10-K)などの書類を提出しており他のリスクや不確定要素についてはその中に記述されている。エマウス社は今回プレスリリース発表時点での情報を提供するものであり、将来に発生した事由により「将来予想に関する記述」を更新する責務は負わない。
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ソース:Emmaus Life Sciences
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