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玉川大学脳科学研究所 研究成果~「利己主義者は道徳的なバーゲンあさりをする」-経済ゲームにおける個人内のステイクサイズの効果 -- 英国科学雑誌“Scientific Reports”(オンライン版)に論文を発表

玉川大学 2016年06月15日 08時05分
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玉川大学脳科学研究所(東京都町田市/所長:木村實)の山岸俊男(やまぎし としお)特別研究員と李楊(り よう)研究員、松本良恵(まつもと よしえ)研究員らは、安価でできる利他行動があることがわかると合理的な個人でさえ利他行動をする傾向を持つことを明らかにした。本研究成果は、英国の科学雑誌 “Scientific Reports”(オンライン版)に2016年6月14日(日本時間)に掲載された。


【掲載論文名】
 Moral Bargain Hunters Purchase Moral Righteousness When it is Cheap: Within-Individual Effect of Stake Size in Economic Games
 モラルバーゲンハンターは、道徳的な正しさが安い時にはそれを買う:経済ゲームにおけるステイクサイズの個人内効果

 私たちの日常生活で行う利他行動には、小さな労力や負担でできることから大きな負担を伴うものまで存在し、その負担の大きさは利他行動をするかどうかに大きな影響を及ぼすと考えられる。
 しかし、これまでの利他行動を測定する経済ゲーム実験では参加者に実験参加報酬として渡した元手のお金を利他行動のために使うかたずねた場合、その金額が数千円でも1ヶ月分の給与などの大きな金額でも、利他行動をする人の割合に大きな違いがないことが繰り返し示されてきた。この結果は私たちの日常的な直感に反するように思われる。
 実はこれまでの研究では、利他行動をとるための負担が小さい条件と大きい条件に各参加者を振り分ける「参加者間要因配置」という方法が用いられ、一人ひとりの参加者が負担の小さなときには利他的に振舞い、大きなときには利他的に振舞わないといったかたちで、負担の大きさに応じて自分の行動を変えられないよう設定されていた。
 これに対して本研究では、各参加者が小さな金銭的負担で利他的に振舞える場合と、大きな金銭的負担が必要な場合の両方を経験するという、「参加者内要因配置」を用いて実験を行った。その結果、特定の金額の負担だけを求められた場合には利他行動を取らない人でも、ほかに負担の大きな利他行動が存在すると、小さな負担でできる利他行動をとる割合が増えることが示された。
 これにより「高くつく」利他行動と「安く」行える利他行動の両方をとる機会が与えられると、普段なら利他行動をとらない人でも、安い利他行動をとるようになることが明らかにされた。

▼取材に関する問い合わせ先
 玉川学園教育企画部広報課  
 〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
 TEL: 042-739-8710 
 E-mail:pr@tamagawa.ac.jp

▼研究内容に関する問い合わせ先
 玉川大学 脳科学研究所
 特別研究員 山岸俊男(やまぎし としお)
 TEL(研究室): 042-739-8356
 E-mail: tyamsgishi@lab.tamagawa.ac.jp

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