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環境省が「フロン排出抑制セミナー」を開催

環境省 2016年05月11日 13時00分
From 共同通信PRワイヤー

2016年5月11日

「フロン排出抑制セミナー」広報事務局

フロン排出抑制法で新しく機器の使用者などの責務を明確化
環境省が「フロン排出抑制セミナー」を開催
~ 4月から始まる「フロン類算定漏えい量報告」の対応方法を
具体的に解説 ~
3月23日(水) 10:30~12:00
ABCアットビジネスセンター東京駅201号室

 環境省と経済産業省は、去る3月23日、東京都内にて「フロン排出抑制セミナー」を開催し、昨年から施行されている「フロン排出抑制法」と4月から始まる「フロン類算定漏えい量報告」について周知徹底を促すとともに、先進企業から具体的な事例を紹介していただきました。

●出席者
・群馬大学 教育学部教授 西薗大実
・イオン株式会社 グループ環境社会貢献部 部長 金丸治子
・株式会社ローソン 開発本部 本部長補佐 宇都慎一郎
・ダイキン工業株式会社 空調営業本部 課長 山南明久
・パナソニック株式会社 アプライアンス社 冷熱空調デバイス事業部 冷凍機システム部 橘秀和
・環境省 地球環境局地球温暖化対策課フロン対策室長 鮎川智一
・環境省 地球環境局地球温暖化対策課フロン対策室係長 佐川龍郎
(※順不同、敬称略)


【フロン排出抑制セミナーの概要】

 世界的に地球温暖化への危惧が高まっており、二酸化炭素の対策だけでなく、非常に高い温室効果を有するフロンガスの排出を抑制することが重要です。
 それを踏まえて、昨年(平成27年)4月に施行されたのが「フロン排出抑制法」です。改正のポイントは「ノンフロン・低GWP製品の推進」「フロン使用時漏えいの防止の重視」にあります。この法律に則って、今年の4月から業務用の冷凍空調機器の管理者(=ユーザーなど)による「フロン類算定漏えい量報告」が始まります。
 現代社会で冷凍空調機器の恩恵に与っていない人はいません。だからこそ、冷凍空調機器を適切に管理することがフロン排出抑制に多大な効果をもたらすことを、広く国民全員に知っていただき、当事者意識を持ってこの問題に取り組んでいただきたいと考えています。


【「フロン排出抑制法」法改正のポイント】

 フロン類の中でも、特にオゾン層を破壊する「特定フロン」は、平成元年(1989年)発効のモントリオール議定書により、平成32年(2020年)までに全廃することが国際的に決められています。日本では、特定フロンの生産規制だけではなく、市中に出回っているフロン類の排出を抑制するため、平成13年に「フロン回収・破壊法」を制定するなど、フロン類を確実に回収・処分できる仕組みを整えるなどの対応を進めてきました。
 しかし、特定フロンの生産規制によってその代替であるHFCの流通量が増大し、さらに国の調査によって、冷凍空調機器の設備不良や経年劣化等により、想定以上に使用時の漏えいが多いことが判明しました。一方で、ノンフロン・低GWP技術の開発が進みました。このような状況を踏まえて、「フロン排出抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)」が平成27年4月に施行されました。


【新しく「業務用冷凍空調機器の管理者」に求められる役割と責務】

 法改正で大きく変わったのが、“管理者”の存在です。第一種特定製品(業務用の冷凍空調機器)を使っているユーザーは、 “管理者”となり、「点検・整備」「点検等の履歴の保存」「フロン類算定漏えい量の報告」の義務を負うことになります。
 具体的には、全ての第一種特定製品は、3か月に1回以上の簡易点検が義務付けられます。さらに圧縮機の電動機出力が7.5kW以上の機器では、1年に1回以上(50kW未満の空調機器は3年に1回以上)の定期点検が義務付けられます。
 加えて、漏えい量の把握を通じた管理の適正化を促すため、機器からのフロン類の漏えい量を算定し、国に対して報告する必要があります。これが本年4月から開始される「フロン類算定漏えい量報告」です。本年が初めての実施になることに加え、“管理者”となる事業者には、集計や算定の作業が生じることになりますので、記載ミスや申告漏れ、申告逃れなどが予想されます。
 環境省では、充填量などを入力するだけで漏えい量を算定し、報告書を作成・出力できる「フロン類算定漏えい量報告・公表制度 報告書作成支援ツール」を公表し、Q&Aも充実させるなど、さまざまな支援施策を用意して、“管理者”の負担軽減に努めています。どうぞご活用ください。
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【新しく管理者になるユーザー企業の先進事例】

 イオン株式会社では、フロン排出抑制法の施行に伴って、例えば定期点検が行える有資格者をグループ企業で400人以上育成するなどグループ全体で一元管理する仕組みにより実施体制を整えています。また、ISO14001の内部監査項目として設定することで確認体制も整えました。
 さらに、イオンでは平成23年に「イオン自然冷媒宣言」を発表し、二酸化炭素(CO2)冷媒を使用した冷凍冷蔵機器を導入しています。
 株式会社ローソンは、平成32年度までの中期目標で「一店舗あたりの電気使用量を平成22年度比で20%削減」を掲げ、全社を挙げて省エネルギー化に取り組んでおり、CO2冷凍冷蔵機器によるノンフロン化も全国1,294店舗に導入済み(平成28年2月末現在)です。
 フロン排出抑制に積極的に取り組む両社は、4月に導入される「フロン類算定漏えい量報告」の準備も先行的に進めていますが、これまでの経験を通じて「まじめに報告した企業だけが損をすることにならないよう、制度の周知を図る必要がある」という課題を挙げました。


【冷媒ガス製造業者、指定製品製造業者の先進事例】

 ダイキン工業株式会社は、冷媒と空調機を共に扱うメーカーとしてオゾン層を破壊しない製品を常にいち早く市場に提供してきました。平成24年には空調機器用では現在最もバランスの取れた冷媒であり、地球環境に最も優しいと言えるHFC-32(R32)冷媒を使用した空調機を世界に先駆けて発売しました。
 さらにダイキンでは、本年4月から「フロン類算定漏えい量報告」が始まることに対応し、スマートフォンで簡単に機器情報の管理、点検、算定漏えい量の集計ができる「Dfct(ダイキン・フロン点検・チェック・ツールの略)」を無償提供するなど、万全のサポート体制を組んで、業務用空調機器のユーザー、管理者に義務付けられる点検作業などの負担を軽減します。
 株式会社パナソニックでは、オゾン破壊係数0、地球温暖化係数1の環境にやさしいノンフロン(CO2)冷蔵冷凍システムを開発し、ほぼあらゆるお客さまニーズに応じられるまでに品揃えの強化も進んでいます。同社のCO2冷凍冷蔵機器は「自然冷媒機器に適用される補助金が活用できる」「省エネルギー効果が高い」などの従来のメリットに加え、ノンフロンなので「フロン排出抑制法」による点検や報告書の作成と提出などの管理者業務が必要なくなることも、今後大きなメリットとして注目されることになると考えられます。
 もちろん「フロン類算定漏えい量報告」の開始に対応し、設備情報や点検履歴、冷媒充填情報等の管理・集計を簡易化する遠隔データサービス「S-cubo(エスクーボ)」を提供するなどフロン類の排出抑制へ向けたサポート体制もさらに充実させています。


【パネル・ディスカッション「フロン排出抑制」今後へ向けた課題と方向性】
 司会進行役を務めた群馬大学の西薗教授は、適正な管理による漏えいの予防こそがフロン排出抑制に効果があるとして、「冷凍空調機器を使わない人はいないのだから、実はあらゆる人が管理責任を負っています」と語り、国民的なフロン排出抑制運動への理解促進を求めました。
 出席したパネラーからも、「ノンフロン機器の普及促進へ向けては、各社の積極的な設備投資により、機器の生産量を確保しての価格の引き下げが求められる」「環境に意識的な企業だけに負担が集中するようでは困る」といった声が挙がりました。
 地球温暖化対策は、地球上のあらゆる人の未来にとって重要な施策です。そして、冷凍空調機器からの冷媒ガスの漏えいが大きな問題であり、適切に維持管理することが、フロン排出抑制にとって大きな効果を生むことが分かってきました。
そうした機運を高めるきっかけとして、「フロン排出抑制法」そして「フロン類算定漏えい量報告」が役立つことが期待されています。

※「填」の漢字は、旧字体となります。


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