新日鉄住金 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞

新日鐵住金株式会社 2016年04月13日 10時59分
From Digital PR Platform


新日鐵住金株式会社(代表取締役社長:進藤孝生 以下、「当社」)が開発したエコプロダクツⓇ製品が量産可能な多機能統合型の転炉法が、「平成28年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。本賞は科学技術に関する開発、理解増進等において顕著な成果を収めたものの功績を讃える賞であり、当社は平成19年度から10年連続での受賞になります。

1.受賞内容
(1)受賞名 : 平成28年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)
(2)受賞件名: エコプロダクツ多量生産を実現する多機能統合型転炉法の開発
(3)受賞者 : 愛知工科大学名誉教授(当社OB) 矢野 正孝
        技術開発本部プロセス研究所プロセス技術部長 小川 雄司
        室蘭製鐵所生産技術部上席主幹 荒井 雅之
        製鋼技術部製鋼技術室長 熊倉 政宣
        大分製鐵所生産技術部生産技術室主幹 久米 康介

2.開発の背景
鉄鋼業では、環境保全ニーズが高まる中で、鋼材の高品質化による製品の低燐化、鉄鉱石等原料の劣質化による溶銑中の燐濃度の上昇、新興国との国際的コスト競争の激化という厳しい環境下にあります。このため製鋼工程における脱燐処理の高効率化や低コスト化、高生産対応としてスクラップの多量溶解を可能とする等の課題を解決する新たな製鋼プロセスの開発が求められました。
当社では、大きな容量を持つ転炉を2基(脱燐炉および脱炭炉)用いる分割炉方式の溶銑予備脱燐処理法を開発しましたが、更なるコスト低減に向けて、1基の転炉で溶銑の予備脱燐処理と脱炭処理を実施できる画期的な技術開発を行ったものです。

3.開発の内容
1基の転炉で脱燐、排滓、脱炭を連続して実施するため、脱燐反応効率の向上、スラグフォーミングを用いた転炉傾動排滓、脱炭スラグの次チャージでの再利用、高速脱炭・高速排滓等の処理時間短縮など、製鋼プロセスを抜本的に改良した諸技術を開発しました。

4.開発した多機能統合型転炉法の効果
当該転炉法により鋼材の高生産対応力を確保しつつ、省エネルギー、低コスト化が図られ、また、低燐鋼種の大量製造が実現したため、高品質な自動車用鋼板や鋼管、厚板などの鋼材の安定提供が可能となりました。これらの鋼材は、省エネルギーに大きく寄与するエコプロダクツⓇ製品となっており、省炭酸ガス等、環境負荷低減の効果を得ております。
当社では、転炉を2基(脱燐炉および脱炭炉)用いる従来型の分割炉方式を含め溶銑予備脱燐処理率は9割まで向上しており、鋼材の高品質化に大きく貢献しています。


お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2146

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]