2015年度 SNS利用動向に関する調査

株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は7月29日、2015年度のSNS利用動向に関する調査結果をまとめた。

■日本のSNS利用者は6,451万人(普及率65%)、2017年末に6,912万人へ拡大

 日本国内におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)利用者は年々増加しており、2015年末には6,451万人に達する見込みだ。2014年末の国内ネットユーザーは9,941万人と推定されるが、SNS利用者はそのうちの60.6%にあたる6,023万人だった。2015年の年間純増者数は428万人となる見込みで、1ヶ月平均で約36万人の利用者が増加を続けている。
 SNS利用者は元々10代~20代の若年層が多かったが、SNS利用が当たり前になってきたことで40〜50代以上の年齢層にも拡大しており、登録者数・利用者数ともに増加傾向が見られる。このまま普及が進めば2017年末には利用者数は6,912万人、ネットユーザー全体に占める利用率は69.2%に達する見通しである。


■ネットユーザーに占めるLINE利用率は58%、ツイッター 37%、フェイスブック35%

 ICT総研が2015年7月に実施したアンケート調査では、4,227人のアンケート対象者のうち72.9%が「人とのコミュニケーション」を行う目的でSNSや通話・メールアプリを利用していると回答した。全回答者の中で最もこのサービスの利用率が高かったのはLINE(ライン)で57.5%、Twitter(ツイッター)が36.6%、Facebook(フェイスブック)が34.7%、Skype(スカイプ)が11.4%、Google+(グーグルプラス)が11.4%、Instagram(インスタグラム)が10.9%、mixi(ミクシィ)が10.1%、となっている。昨年との比較では、LINEの利用率が向上しているのに対してその他のSNSの利用率は伸び悩んでいる。また、インスタグラムの利用率は昨年から大きく伸びており、今後の成長が見込まれる。


■利用者満足度1位はインスタグラムで74.2ポイント、2位はLINEで73.3ポイント

 主なSNSの利用者満足度に関するアンケート結果は、インスタグラムの満足度が最も高く74.2ポイント、次いでLINEが73.3ポイントだった。3位はツイッターで70.9ポイント、4位はスカイプで68.5ポイント、5位はフェイスブックで65.7ポイントである。以下Google+が61.7ポイントと続く。このアンケートでは、コミュニケーションツールとしてのSNSの満足度について聞いているため、mixiは59.2ポイントに留まった。


■LINE利用者の52%が利用時間増加傾向、Google+とスカイプの利用時間は伸び悩む

 SNSの利用時間について1年前との比較をしたところ、LINE利用者の51.7%が、利用時間が増えた(「増えた」「どちらかと言えば増えた」の合計)と回答している。インスタグラムの利用者では、77.3%に利用時間の増加が見られた。フェイスブックやツイッター、Google+、スカイプの利用者は「あまり変わらない」という回答が5割から6割を占めており、利用時間に大きな変化はないようだ。
 最近の利用傾向として、LINE利用者はスマホ普及率の増加とともに利用者・利用時間が増えているのに対して、パソコンでの利用者が多かったフェイスブックは利用時間もそれほど伸びていない傾向が見られる。インスタグラムは利用者数、利用時間ともに伸び始めており、今後さらに成長する可能性が高い。
 また、1日に1時間以上SNSを利用する人の割合は、LINEが33.7%、ツイッターが35.5%と高めであるのに対して、フェイスブックは18.6%に留まっている。

■ 33%の人がSNS上で親しくない友人・知人とのコミュニケーションを取りたくないと回答

 SNSの普及により、様々な相手とのコミュニケーションが取りやすくなってきたが、その反面コミュニケーションを取りたくない相手も少なからず存在する。SNSを利用する217人へのアンケート結果では、33.2%の人が「親しくない知人・友人」とはSNSでコミュニケーションを取りたくないと回答している。「実生活でつきあいのない知人(ネット上だけの知人など)」をあげた人は32.7%、「会社の上司」は29.0%、「仕事上の取引先・客」は25.8%となっている。
 SNSで50人以上の友達とつながっている人の割合は、LINE利用者の約40%、フェイスブック40%、ツイッターで47%に達しており、SNS上でのコミュニケーションの機会が今後もさらに増えていくことは間違いない。SNSによるコミュニケーションがこれまで以上に活発化する中で、連絡を取りたくない人とのコミュニケーションのあり方も課題となっており、サービス提供事業者はこれらの要望を解決するためのサービス向上を追求する必要がありそうだ。

このプレスリリースの付帯情報

表1.日本におけるSNS利用者数

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用語解説

【本資料の調査結果・推計データについて】

*この調査は、SNS運営会社・関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4,227人へのwebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したものである。
*本資料におけるSNSとは、不特定多数のネットユーザー間の交流を促進する商用サービスとして定義している。
*本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
*本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。
*本資料は報道・ニュースメディア向け資料であり、ICT総研の許可無く、データ、グラフ等を広告および販促活動に利用することを禁止する。
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