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「消費者の食品・飲料の購入動向」と注目される「成分」の含有量ランキング

トレンド総研 2015年06月03日 15時00分
From 共同通信PRワイヤー

2015/6/3

トレンド総研

約7割が「成分」きっかけで食品・飲料購入経験あり
理解度に課題…消費者の認識と正しい情報との乖離も
消費者が注視する「成分」の含有量が多い野菜・果物ランキング
ビタミンC:カムカム、食物繊維:アーティチョーク、鉄:パセリ

生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区、URL:リンク)では、2015年4月より機能性表示食品制度がスタートしてから約2ヶ月が経過したタイミングに合わせて、「消費者の食品・飲料の購入動向」に関する調査をおこないました。

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■レポート概要

1. 【調査結果】 「消費者の食品・飲料の購入動向」に関する調査結果
[主な調査結果]
・7割が「成分」を見て食品・飲料を購入した経験あり ― 習慣化されている「成分」重視の食品・飲料選び
・購入したくなる成分1位は「ビタミンC」。ただし、約8割が成分の働きなどを「理解できていない」問題も

2. 【専門家取材】 青果物健康推進協会・近藤 卓志氏:機能性表示制度と消費者の理解度
[主な取材内容]
・理解不十分の中で加速する、「成分」重視の購買のリスクと機能性表示制度への懸念
・機能性を追及しすぎてバランスが崩れることも?「自分の体」と「正しい情報」を見極めるタイミングに

3. 【ランキング】 消費者が注視する「成分」の含有量が多い野菜・果物とは
・ビタミンC:
 「カムカム」(2,800mg)、「アセロラ」(1,700mg)、「グァバ」(220mg) など
・食物繊維:
 「アーティチョーク」(8.7g)、「パセリ」(6.8g)、「ごぼう」(ゆで6.1g・生5.7g) など
・鉄:
 「パセリ」(7.5mg)、「よもぎ」(4.3mg)、「なばな」(2.9mg) など
※100g中 日本食品標準成分表 ほか参考
*協力:管理栄養士・浅野 まみこ氏
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4月にスタートした機能性表示食品制度。消費者庁への届出後、受理されれば60日後に販売が開始できる制度であるため、早ければ間もなく、6月からこれらの商品が店頭に並ぶ予定です。こうした動きの中で、パッケージなどで機能性関与成分を打ち出した商品や、関連して、機能性関与成分以外の成分を打ち出した商品が、今後ますます増えていくことは容易に想定できます。

機能性表示食品制度の目的としては、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者がそうした商品の正しい情報を得て選択できるようにすることが掲げられていますが、機能性関与成分を含む、多種多様な「成分」の中で、消費者が実際にどの程度それらの情報について理解ができているのかどうかは議論の余地を残しています。
そこで今回トレンド総研では、消費者が食品・飲料を購入する際にどのような情報を注視しているのか、また、「成分」にどの程度購入意欲などが左右されるかについて調査をおこないました。同時に、青果物健康推進協会の近藤 卓志氏に、食品の機能性についての取材を実施。また、調査結果より明らかになった、消費者が注目している「成分」の含有量が多い野菜・果物について、管理栄養士の浅野 まみこ氏の協力の元に、ランキングを作成いたしました。


1. 【調査結果】 「消費者の食品・飲料の購入動向」に関する調査結果

はじめに、20~50代の男女500名を対象として、「食品・飲料の購入動向」に関する意識・実態調査をおこないました。

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[調査概要]
・調査期間:2015年4月21日~4月22日
・調査方法:インターネット調査
・調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
・調査対象:20~50代 男女 500名 ※年代・性別に均等割付
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◆ 7割が「成分」を見て食品・飲料を購入した経験あり-習慣化されている「成分」重視の食品・飲料選び

まず、実際に店頭で食品・飲料を購入する際に注視している情報を調べたところ、「価格」(68%)や「容量」(35%)、「メーカー」(34%)などの基本情報に続いて、「含有成分の種類」を注視する人が29%と約3人に1人、「含有成分の量」についても17%が見ていることが分かりました。実際に、パッケージなどに表示されている「成分」の種類や量がきっかけとなって、食品・飲料を購入した経験がある人は71%に上り、消費者が食品・飲料を手に取る際に、「成分」が与える影響は多いと言えます。

なぜこれらの「成分」に惹かれて食品・飲料を購入しているのか、その理由を探るべく、「成分」を見て食品・飲料を購入するシーンについても調査を実施。最も多かったのは「普段からの習慣として」(59%)となり、機能性食品に限らず、「成分」を打ち出した様々な食品・飲料が店頭に並ぶ中で、「成分」重視の食品・飲料選びはすでに生活に根付いており、習慣化されているようです。習慣に続いた理由としては、「疲労感があるとき」(34%)、「(食事の)栄養バランスが偏っていると感じたとき」(31%)などで、「成分」の働きに期待をして購入をしている様子がうかがえます。特に女性は男性と比較してこの傾向が強く、「(食事の)栄養バランスが偏っているとき」は36%(男性 24%)、「肌の調子がすぐれないとき」は19%(男性 5%)の人が購入していると回答しました。美容面などを気にする女性だからこそ、その効果を気にして成分を重視しているようです。
実際に、「普段の食生活で不足しているものを補うつもりで購入している」(45歳・男性)や、「自分に今足りていない栄養素が分かっている場合、それが多い食品を積極的に摂った方が良いと感じるので手に取ってしまう」(23歳・女性)などの体験談が集まった一方で、「完全に代わりにはならないと思うが、入っていないものよりは良さそう」(38歳・女性)、「健康にいいことが書いてあると、ついつい手に取ってしまう」(35歳・男性)といった、イメージで選んでいるという声も目立ちました。


◆ 購入したくなる成分1位は「ビタミンC」。ただし、約8割が成分の働きなどを「理解できていない」問題も

次に、具体的にどのような「成分」が消費者にとって魅力的に映っているかについても調査をおこないました。
食品・飲料のパッケージなどに記載されていると購入したくなる「成分」は何かを質問すると、「ビタミンC」(62%)が1位に。「カルシウム」(42%)、「食物繊維」(42%)、「鉄(鉄分)」(40%)、「ポリフェノール」(31%)なども上位に並び、主要ビタミン類に加えて、様々な成分が購入のきっかけとなっていることが分かります。
※「成分」名は、食品・飲料などのパッケージなどに使われることが多い呼称にて調査
これらの「成分」について、食品・飲料のパッケージなどでは、その材料となっている野菜や果物がイメージとしてイラストや写真などで表現されていることが非常に多くあります。そこで、消費者が魅力を感じる「成分」についてどの程度理解をしているかを調べる目的で、各成分がどのような野菜・果物に含まれていると思うか、どのような野菜・果物をイメージするかを質問しました。

購入したくなる「成分」の調査結果で上位に並んだ「成分」のうち、男女ともに多くの人が挙げた「ビタミンC」は、「レモン」というイメージが圧倒的に強く、95%の人が「含まれていると思う」と回答しています。他にも「オレンジ」(70%)、「みかん」(67%)、「グレープフルーツ」(65%)など、柑橘系の果物が上位を占めました。柑橘類以外では、「アセロラ」(57%)、「いちご」(54%)、「キウイフルーツ」(54%)、「カムカム」(38%)などの果物も、一定数が「ビタミンC」が多く含まれていると感じています。食品・飲料のパッケージなどで見かけるメジャーな成分であり、特定の果物を想起する人が非常に多いことが、回答率の高さからもうかがえます。
「食物繊維」については、「セロリ」(38%)や「キャベツ」(36%)、「モロヘイヤ」(34%)などの野菜と紐付けている人が多く、果物は「バナナ」(29%)や「りんご」(20%)などが挙がっています。また、「鉄(鉄分)」では、「ほうれん草」(45%)、「プルーン」(36%)、「こまつな」(22%)などが上位に並びました。いずれの「成分」に関しても、上位に挙がった一部の野菜・果物を除いては、「成分」自体への注目度の割には、それを想起する野菜・果物の回答にばらつきがあると言えます。

今回の調査では、「成分」と野菜・果物との紐付きについて、「ビタミンC」以上に多くの回答が集まった「成分」はなく、回答率にばらつきがある結果となりました。この結果からは、どのような食材に自らが求めている「成分」が実際に含まれているのか、消費者の理解が十分ではない可能性がうかがえます。

さらに、「成分」に期待する効果・働きについても調査をおこなったところ、以下のような結果となりました。上位には「風邪などの予防」、「疲労回復」や、「整肌」といった効果・働きが並び、「成分」を見て食品・飲料を購入するシーンと類似した傾向が見られます。

<ビタミンC>
風邪などの予防 59%
疲労回復 48%
整肌(肌荒れの解消を含む) 42%
美白 39%
アンチエイジング(美容ケアとして) 30%

<食物繊維>
便秘解消 56%
整腸 53%
ダイエット 36%
血糖値を下げる 13%
整肌(肌荒れの解消を含む) 12%

<鉄(鉄分)>
貧血解消 59%
疲労回復 11%
ダイエット 11%
老化防止 7%
眼精疲労解消 7%

この結果をふまえ、これらの「成分」について、含有量が多い野菜・果物やその働きについて理解できているかどうかを聞くと、「理解できている」と回答したのはわずか25%。75%と8割近くが「理解できていない」と答え、「成分」を打ち出した食品・飲料が今後ますます増えていくと想定される中で、消費者の理解はまだ乏しい状態であることが、改めて明らかになりました。


2. 【専門家取材】 青果物健康推進協会・近藤 卓志氏:機能性表示制度と消費者の理解度

消費者が「成分」によって食品・飲料を選んでいる一方で、その理解度の低さが浮き彫りになった調査結果。今回は、NPO法人 青果物健康推進協会 事務局長の近藤 卓志氏に、消費者の「成分」に対しての理解度や、機能性表示食品制度の課題などについてもお話をうかがいました。

◆ 理解不十分の中で加速する、「成分」重視の購買のリスクと機能性表示制度への懸念

近年、「成分」とそれに付随する「機能」を見て食品や飲料を購入する傾向は、消費者の間でますます強まっていると感じます。ですが、正しく理解をした上で購入している人はごくわずかというのが実情なのではないでしょうか。
日本人は“ブーム”に弱く、影響されやすい側面があるため、例えばメディアで何かの野菜・果物が特集されると、瞬間的にその野菜・果物に注目が集まります。ただし、それはあくまで“ブーム”にのっているだけで、本質的にはその野菜・果物に含まれる「成分」や、その働きを理解しているわけではありません。理解をした上で、継続的に取り入れるサイクルを作るのではなく、“ブーム”が過ぎ去ってしまうと、また次の野菜・果物に注目が移ってしまうことが課題のひとつとしてあると考えています。このような状態は消費者にだけではなく、青果物の生産者にとっても好ましい状況ではありません。

こうした背景もあり、消費者の理解が追いついていない状態であることから、機能性表示食品制度のスタートは、時期尚早であったと考えています。まもなく、届出がされた商品が制度開始後初めて実際に店頭に並ぶタイミングですが、日々メディアで語られている様々な情報を消費者が正しく理解できていないとも感じています。
現状は、「成分」自体や、それに紐付く「機能」が主語に語られることが多く、本質的に消費者にとって、「食品」として重要である「おいしさ」、「味わい」の部分が見落とされてしまいがちです。また、「機能」ですら、消費者自身が自分に必要かどうかを見極められていない側面もあるのではないでしょうか。誤解が生まれないようなメディア、企業による情報発信も重要ですが、それと同時に、消費者のリテラシーも求められています。


◆ 機能性を追及しすぎてバランスが崩れることも?「自分の体」と「正しい情報」を見極めるタイミングに

野菜・果物の機能性に関しては長年様々な研究がされており、今回の機能性表示食品制度がスタートしてから、その機能性が申請されているものももちろんあります。ただ、自分の体にそのとき必要な、足りないものは何であるかを正しく把握せずに「機能」を追い続け、「成分」だけを重視して食品を選んでいくと、逆に栄養バランスが崩れてしまう懸念もあります。
例えば健康診断での数値を見て、自分にどの栄養素が足りていないかをきちんと確認している人は少ないのではないでしょうか。あるいは、毎日の食事に関して、国が定めた食事摂取基準に基づいて、正しい知識をもってバランスよく作っている人もごく少数だと思います。消費者が大量の情報を日々目にする現在、何が正しく、自分にとって必要な情報であるのかを見極め、知識を身につけることが今一度求められているタイミングに来ていると言えます。

もともと人間は食品で栄養を摂ってきた動物ですので、足りないものは食品から摂ることが自然です。できる限り毎日の食事の中で栄養を摂取し、自分の体をしっかりと把握した上で、不足しているものをサプリメントなどの栄養補助食品で摂取することで、初めて効果的な栄養の摂取方法だと言えるでしょう。

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特定非営利活動法人 青果物健康推進協会
青果物に接する様々な機会を活用した摂取拡大活動や、産地側からの消費拡大に向けた取組み、および、青果物の栄養・機能性成分等の情報の提供などについて、国、地方公共団体、関係団体、医学界・栄養学会等との連絡を図り、青果物の摂取を通じて、生活者の健康維持・増進に寄与することを目指し活動する特定非営利活動法人。健康を維持するために必要な野菜と果物の摂取基準「ベジフルセブン」などを提唱。
・公式サイト: リンク
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3. 【ランキング】 消費者が注視する「成分」の含有量が多い野菜・果物とは

最後に、調査の結果明らかになった、消費者が食品・飲料を購入する際に魅力を感じる「成分」のうち、「ビタミンC」、「食物繊維」、「鉄(鉄分)」について、管理栄養士・浅野 まみこ氏への取材を元に、実際に含有量が多い野菜・果物のランキングを作成いたしました。
※以下の成分含有量の値は、可食部100g当たりに含まれる成分を指します。
※参照:「五訂増補 日本食品標準成分表」

◆ ビタミンC

【含有量が多い主な野菜・果物】
カムカム (生) 2,800mg*
アセロラ (生) 1,700mg
グァバ (生) 220mg
トマピー (生) 200mg
赤ピーマン (生) 170mg
*「カムカム」のビタミンC含有量はINSTITUTO DEL CAMU CAMU(カムカム協会)より

【その他】
パセリ(生) 120mg・ブロッコリー(生) 120mg・レモン(生) 100mg・キウイフルーツ(生) 69mg・いちご(生) 62mg・ネーブル(砂じょう・生) 60mg

<管理栄養士・浅野 まみこ氏コメント>
「ビタミンC」は、黄色が連想されることなどから、レモンに含まれているというイメージが非常に多くの人に持たれています。レモン以外の柑橘類の果物、オレンジやグレープフルーツ、ゆずなどについても「ビタミンC」が多く含まれているイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。これらの果物にも「ビタミンC」は含まれていますが、主要な野菜・果物では、柑橘類よりも他の野菜・果物の方が100g当たりの含有量は多いのです。
ここ数年では、「キウイフルーツ」(69mg)や「いちご」(62mg)なども「ビタミンC」のイメージが定着しつつありますが、「レモン」(生)が100mg程度なのに対して、例えば「アセロラ」は1,700mg、さらに多いのは「カムカム」(2,800mg)です。ただし、「ビタミンC」は水溶性であり、熱や空気などにも弱く、壊れやすい構造ですので、加工方法によっては摂取できる量も変わってきます。食品によっては、現実的に日本国内で生の状態での入手が難しいものもあります。

「ビタミンC」は、特に女性にとっては美容面に嬉しい働きが多くあり、例えば体内の活性酸素を除去する抗酸化作用が挙げられます。鉄の吸収にも必要とされる成分でもあるため、貧血などが気になる、鉄が不足している女性は「ビタミンC」も同時に摂取するのが良いでしょう。また、コラーゲン生成や免疫機能を高める働き、クエン酸回路に働きかけることで疲労回復につながることも期待されます。
外食などが多く、野菜・果物の摂取が少ない人や、食事のバランスが崩れてしまっている人は、不足している可能性が高い成分でもあります。水溶性の成分で過剰摂取による弊害は少ないことと、ストレスやアルコール、タバコなどによっても消費されやすい成分であるため、普段の栄養バランスが気になる人は、意識的に野菜・果物やその加工品などから摂取するように心がけてみてください。

<トレンド総研考察>
今回の調査においても多くの人が「購入したくなる」と回答した「ビタミンC」。95%がイメージするものとして挙げた「レモン」は、「いちご」や「キウイフルーツ」などよりも多いものの、相対的に含有量が少ないことが判明しました。様々な野菜・果物の中で、含有量が圧倒的に多かったのは、調査内でも38%が想起していた「カムカム」でした。「カムカム」は南米・ペルー共和国が主な産地の果物で、「ビタミンC」だけではなく、カムカム特有のポリフェノールなどの成分も含まれている、いわゆる“スーパーフルーツ”とも呼べるものだと言えるでしょう。「ビタミンC」は広く認知されていることもあり、「成分」自体の注目度が高かった一方で、含まれていると思う野菜・果物の調査結果と実際の含有量に大きく差があり、消費者の認知、理解が十分ではないことが如実に現れた結果となりました。


◆ 食物繊維
※100g中 含有量の値は「食物繊維総量」

【含有量が多い主な野菜・果物】
アーティチョーク (生) 8.7g
パセリ (生) 6.8g
ごぼう (ゆで) 6.1g (生) 5.7g
モロヘイヤ (生) 5.9g
めキャベツ (生) 5.5g

【その他】
アボカド(生) 5.3g・オクラ(ゆで) 5.2g・グァバ(生) 5.1g・ラズベリー(生) 4.7g・えだまめ(ゆで) 4.6g・なばな(生) 4.2g…セロリ(生) 1.5g・バナナ(生) 1.1g

<管理栄養士・浅野 まみこ氏コメント>
「食物繊維」は大きく分けて、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」があります。「食物繊維」は野菜をはじめ、いも、海藻、豆類など植物性の食品に多く含まれています。その中で「水溶性食物繊維」は果物にも多く含まれていますが、全体としては海藻類や、野菜の方が含有量が多い成分です。
「食物繊維」は主に腸内環境を整える働きがあり、「不溶性食物繊維」は腸管を刺激して、便秘解消にもつながります。また、「水溶性食物繊維」は水を含むとゼリー状になり胃にとどまり、胃の保護になる働きをするため、水分ばかりで胃液が薄まるなど、胃が疲れやすい夏バテのときにもおすすめです。また、胃に膜を張るような状態になるため、糖尿病や脂質異常症など生活習慣病の予防にも役立ちます。さらに、血糖値を上昇させることで、糖化を抑え、肌の老化を防ぐ効果もあります。

「食物繊維」は、現代人の食生活では不足しがちです。ただ、含有量が多い「パセリ」を大量に摂取することや、普段なかなか手に入りにくい「アーティチョーク」などを日常的に取り入れるのは難しい。ひとつの目安として、「食物繊維」は野菜の中でも根菜類などに多く含まれますが、水溶性の食物繊維は、ネバネバした野菜に多く含まれ、身近にある食材では「オクラ」や「モロヘイヤ」、「つるむらさき」などがおすすめ。ネバネバしたものにも繊維が含まれていると考えて選んでみてください。「えだまめ」や、春が旬の「なばな」(菜の花)も摂取がしやすく、含有量が多い野菜です。
「食物繊維」は、水分を吸収する栄養素でもあるため、便秘解消などを考えると、水分を同時に摂取する方が効果的であると言えます。

<トレンド総研考察>
「ビタミンC」と同様、こちらも実際に「成分」の含有量が多い野菜・果物と、消費者の認識に乖離が見られ、消費者が想起した「セロリ」(1.5g)や「バナナ」(1.1g)は含有量が少ないことが分かりました。含有量が多い野菜は日常的には入手しづらい、あるいは、一定量の摂取が難しいものが並んでいますが、一方で根菜類や葉物など、普段から取り入れやすい野菜もあります。また、季節の野菜も見られることから、旬の食材を選ぶことで「食物繊維」が摂取できることも考えられます。


◆ 鉄

【含有量が多い主な野菜・果物】
パセリ (生) 7.5mg
よもぎ (生) 4.3mg
なばな (生・和種) 2.9mg
こまつな (生) 2.8mg
きょうな (生) 2.1mg

【その他】
ほうれん草(生) 2.0mg・ロケットサラダ(生) 1.6mg・モロヘイヤ(生) 1.0mg・グズベリー(生) 1.3mg・すもも/プルーン(生) 0.2mg

<管理栄養士・浅野 まみこ氏コメント>
こちらも、果物より野菜に含有量が多い「成分」です。「パセリ」、「なばな」(菜の花)、「こまつな」、「きょうな」(水菜)など、緑色が濃い野菜や、「グズベリー」など全体的に色が“黒い”、濃いものにも含まれます。「きょうな」(水菜)は今では安価な野菜の代表として価格面が注目されることが多いですが、栄養価も優れた野菜です。
これらの野菜・果物は、ミネラルが多く含まれていることもあり、味にひと癖あるのもひとつの指標でしょう。「パセリ」は食物繊維も多くビタミンも豊富、鉄分の含有量も多く、万能な野菜ですが、大量に、例えば100g程度を摂取するとなると現実的とは言えないかもしれません。

全身に酸素を運ぶ働きのあるヘモグロビンの材料となる「鉄」は、鉄欠乏性貧血の改善はもちろん、血流の改善を助け、冷え性の予防やコラーゲン生成の補助など美肌効果も期待されます。ただし、「鉄」が効果的に体内で働くためには、ビタミンB群(B6、B12)や亜鉛、タンパク質など、他の栄養素も同時に摂取することが重要です。ちなみに、野菜・果物に含まれる「鉄」は体への吸収率は低いため、摂取する際は、ビタミンCをあわせて摂ることで、吸収を助けることができます。
また、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」の方が吸収率が高く、赤身の肉やレバーなどを摂取するのが良いでしょう。貧血気味だからといってこれらの野菜だけをたくさん摂るのではなく、どの「成分」もそうではありますが、バランスが大切です。

<トレンド総研考察>
今回調べた他の2つの「成分」と比べて、比較的消費者のイメージと実際の含有量が近い結果となった「鉄(鉄分)」。ミネラル類が同時に含まれていることが多く、その特徴的な味わいが「鉄(鉄分)」の印象と合致していることで、イメージが紐付けられやすい可能性も考えられます。「ほうれん草」に次いで紐付けている人が多かった「プルーン(すもも/プルーン)」はイメージされているよりも含有量が少なく、乖離が見られました。

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浅野 まみこ(あさの まみこ)  管理栄養士・健康運動指導士・株式会社エビータ代表
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を活かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。年間100時間以上の講演をおこない全国を飛び回っている。NHK「おはよう日本」、TBS「はなまるマーケット」、日本テレビ「ヒルナンデス」をはじめ、メディアや雑誌に多数出演。銀座飲食店のヘルシーメニューの考案や品川駅「管理栄養士浅野まみこ監修 47品川駅弁当」などのプロデュースをはじめ、「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。著書に『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)、『快適便活!ワンスプーンヨーグルトレシピ』(日東書院)など。
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多くの人が普段「成分」を注視して食品・飲料を購入しているにもかかわらず、約8割もの人が、その効果・働きや含まれている野菜・果物について「理解できていない」ことを自覚していることが明らかになった今回の調査結果。「成分」が含まれていると消費者が考えている野菜・果物と実際の含有量に乖離が見られたことからも、消費者の「成分」や効果・働きに関する理解の不十分さがうかがえます。今後「成分」を打ち出した食品・飲料が増えていくであろう中で、「成分名」だけにとらわれず、正しい知識と理解をもって購入するものを選ぶ、消費者のリテラシーの向上が求められていると言えます。



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