対貧困戦略が世界の極貧の人々に持続的恩恵を提供

CGAP 2015年05月15日 10時55分
From 共同通信PRワイヤー

対貧困戦略が世界の極貧の人々に持続的恩恵を提供

AsiaNet 60438 (0621)

【ワシントン2015年5月15日PRN=共同通信JBN】1日あたり1.25ドル以下で暮らしている約10億人の極貧の人々に対する包括的なアプローチが暮らし、収入、健康を押し上げたことを新たな6カ国研究は示している。サイエンス誌に発表されたこの研究(リンク )は、世界の最も貧しい2万1000人を3年間フォローして、「グラデュエーション・モデル」として知られるアプローチの効果を6カ国で調べた。データはこのアプローチが彼らの生活水準に大きな永続的影響をもたらしたことを示している。

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極貧の人々のなかで貧困を減らすための各国政府、援助グループによるこれまでのサポートは効果があることが証明されていない。このギャップに対処して、新たな研究は貧困の多くの難問に同時に対処する包括的アプローチについての6カ国の評価について報告している。研究の共著者でエール大学と研究・政策非営利団体イノベーションズ・フォー・ポバティー・アクション(IPA)(リンク )のディーン・カーラン氏によると「極貧であることは通常収入がないというだけではない。食べるのに十分な食料がない、節約の方法がない、情報がない、その状況から逃れる機会のパーセンテージが低いということでもある」。同氏は「いくつかの要因に同時に対処するアプローチを試して、大きな改善があることを発見し、3年後でもそのプログラムは大きな仕事していた」と語っている。

エチオピア、ガーナ、ホンジュラス、インド、パキスタン、ペルーで研究者たちは約2万1000人の人々を追跡してグラデュエーション・アプローチがその生活と家族の福利をどれほど改善したかを調べた。このプログラムには以下の6項目が含まれ、期間は約2年だった。

*小さな店を始めるための家畜か商品など暮らしを立てるために使う資産
*資産の管理法の訓練
*緊急時に新しい資産を売る必要を減らすための基本的食料、現金のサポート
*頻繁な(通常は毎週の)スキルを高め、信頼を構築し、参加者の困難処理を助けるための教育訪問
*健康を維持し働けるための健康教育、健康管理へのアクセス
*投資や将来の緊急事態に備えての貯金を助けるための貯金口座

研究者は健康管理研究方法から借用した無作為対比試験法を使って、2年間のプログラム参加を勧誘された人々と勧誘されなかったグループを追跡し、プログラム終了の最大1年後まで双方の生活がどのように変化したかを比較した。プログラム・グループの人々は大幅により多くの資産と貯金を持ち、より多くの時間を仕事に費やし、空腹になった日がより少なく、経験したストレスのレベルが低く、肉体的健康は改善した。

このプロジェクトの実行を助けたワシントンDCのコンサルタティブ・グループ・トゥー・アシスト・ザ・プアー(www.cgap.org )のケート・マッキー氏は「それは効果的であるだけでなく大きな投資利益を示している。希望は、次にNGO、政府がこのアプローチをそれぞれのプログラムにどのように効果的によりよく組み込めるのかをわれわれが学ぶことができるという点である」と語っている。

プログラムはコスト効率がよく、ガーナの133%からインドの433%まで6カ国中5カ国でプラスの利得があった。言い換えれば、インドでは1ドル使うごとに極貧家庭が4.33ドルの長期的利益を得るということである。研究の共著者でアブドル・ラティフ・ジャミール・ポバティー・アクション・ラブ(J-PAL)(リンク )ディレクターであるMIT(マサチューセッツ工科大学)経済学部のエステル・デュフロ氏は「グラデュエーション・アプローチは調査したほとんどの国で経済的、非経済的福利の重要次元で幅広い改善をもたらした。極貧の人々の生活を持続的に改善するプログラムを求める政策立案者はこのアプローチへの投資を考えるべきである」としている。

このモデルを使う政策決定者にとって重要なことは、この評価がどれだけ包括的であったかである。この研究を支援し資金を提供したフォード財団ディレクターのフランク・デジョバンニ氏は「広範な異なる状況における肯定的な結果は極めて心強いものであり、これによってわれわれはこのアプローチが個人にとって有効であり、政府にとっても有効な戦略であり、貧しい家族の生活を向上させる優れた指針になるとの確信を深めた」と語った。

ソース:CGAP

▽問い合わせ先
Sue Pleming, CGAP spleming@worldbank.org

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