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「医療サービスの継続性を担保する電子カルテ秘密分散バックアップ技術の研究開発」の実証実験結果を発表

~大規模災害時における医療サービスの早期復旧・継続を実現する技術を5大学と共同で開発~

国立大学法人 愛媛大学、国立大学法人 大阪大学、国立大学法人 京都大学、学校法人 兵庫医科大学、国立大学法人 福井大学、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下「NRIセキュア」)は、「医療サービスの継続性を担保する電子カルテ秘密分散バックアップ技術の研究開発」を共同で実施し、3ヵ年にわたる実証実験の結果を本日発表しました。本件は、総務省「戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)*1」の平成24年度「ICTイノベーション創出型研究開発-東日本大震災を踏まえた復興・再生、災害からの安全性向上への対応」として採択されたものです。

■ 研究開発と実証実験の目的
医療機関には、大規模災害時においても医療活動を継続することが求められています。これを実現するためには、平時より遠隔地に電子カルテのバックアップデータを保存しておき、被災時にはそのデータを復元して、患者一人ひとりの診療情報を閲覧できる仕組みが必要です。しかし、診療情報は「データ量が膨大」であると同時に、機微な個人情報を多分に保有するゆえに「高度なセキュリティレベル」が求められます。従来はこれらの要件を満たすのに多大なコストがかかり、事業継続を支える体制構築は困難でした。
これらの課題を解決する目的で、「電子カルテ秘密分散バックアップ技術」の研究開発、および実証実験が行われました。

■ 被災時に他の病院で医療活動を継続するシステムを構築し、有効性を確認
本研究 では、以下の方式を採用して、被災により病院が機能を停止したとしても、他の病院で患者への医療サービス を継続して提供できるようにするシステムを構築しました。
・診療情報をどこからでも容易に閲覧できる診療記録文書統合管理 システム「DACS*2」
・複数の大学病院間で相互にバックアップデータを持ち合う「相互互恵モデル」
・診療情報を、各々単独では無意味な断片データに分割し、遠隔地に分散して保管する「秘密分散技術」

実証実験で以下を確認することができました。
・国内最大規模の診療情報を保有する病院であっても、日々の診療情報のバックアップ処理が実用的に運用可能であること
・患者が診療を受けた病院とは別の病院で受診しても、遠隔地にバックアップされた当該患者の電子カルテデータの復元、閲覧が可能であること

「電子カルテ秘密分散バックアップ技術」を活用することで、災害時においても、医療機関のサービスを継続して提供できる可能性が示唆されました。

用語解説

*1 戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE):
総務省が定めた戦略的な重点研究開発目標を実現するために、ICT(情報通信技術)におけるシーズの創出、研究者や研究機関における研究開発力の向上、世界をリードする知的財産の創出、国際標準を獲得することなどを目的として、新規性に富む課題の研究開発を委託する制度です。
詳細は以下のURLをご参照ください。
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*2 DACS(Document Archiving and Communication System):
大阪大学医学部附属病院が提唱したコンセプトで、診療情報をデータ単位ではなく文書単位で管理する診療記録の保存システム。さまざまな診療情報を文書単位で管理することで、診療記録の電子保存に関する要件(真正性・見読性・保存性の担保)を満たし、長期的に診療記録の見読性を確保して保存することができます。
詳細は以下のURLをご参照ください。
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